旬の新生姜で「紅しょうが」を手作り│夏至(げし)の二十四節気発酵レシピ

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2021年6月21~7月6日、二十四節気の「夏至」にあたります。二十四節気(にじゅうしせっき)とは古代中国から伝わったもので、春夏秋冬の季節をさらに約15日間ずつ分けた暦です。

前回の節気である「芒種(ぼうしゅ)」は、梅雨時期を直前に控え、田植えの最盛期を迎える季節でした。芒種の次の節気「夏至(げし)」は、どのような季節を迎えるのでしょうか?

手作り紅生姜と新生姜醤油漬け
手作り紅生姜と新生姜醤油漬け

今回は、この季節に出回る新生姜を使った発酵レシピ「自家製紅しょうが」と「新しょうがの醤油漬け」とともに、夏至についてご紹介しましょう。また、アレンジレシピとして、ひと手間加えた「冷やしトマト」もチェックしてみてくださいね!

着色料を使用せず、赤いカリカリ梅を作ったときにできた梅酢で作る手作りの「紅しょうが」は、梅仕事とともに仕込んでおきたい保存食です。

今の時期、スーパーなどでみずみずしい新生姜が手に入ります。この機会にぜひ仕込んでみては?

夏至(げし)とは

夏至
夏至

2021年6月21日~7月6日は夏至です。四季をバイオリズムで描くと、夏至は最も陽気が盛んな頃です。北半球では1年でいちばん昼が長い日であることから、太陽の誕生日や太陽元旦とも呼ばれています。

梅雨時期に入り、田植えを終えた農家の方々もひと息つく頃。不快になりがちな梅雨ですが、農作物にとっては栄養をたっぷり含んだ恵みの雨をたっぷり吸収できる重要な時期です。

夏至の七十二候(しちじゅうにこう)

二十四節気の一節気をさらに約5日ごとにわけて、気象や動植物などの変化や季節の移り変わりを告げてくれるのが七十二候(しちじゅうにこう)です。

乃東枯(なつかれくさ、かるる)

冬に芽を出した夏枯草が枯れていくころ。

菖蒲華(しょうぶ はなさく)

梅雨の到来を告げる花であるアヤメが咲くころ。

半夏生(はんげ しょうず)

半夏(からすびしゃく)が生えると田植えを終える目安。
半夏が生えるころ。

夏至の旬野菜

はしり(市場に出回りはじめたもの、初物)

冬瓜、ずいき、新生姜

さかり(おいしくて栄養価も高く、価格も安定)

じゅんさい、さやいんげん、おくら、ゴーヤ―、つるむらさき、唐辛子、ズッキーニ、ピーマン、パプリカ、とうもろこし、キャベツ、にんにく、きゅうり、みょうが、茄子、枝豆

なごり(旬の終わりかけ。コクや深みを楽しむ)

アスパラガス

夏至の旬食材

くだもの

すいか、ゴールデンキウイ、夏ミカン、うめ、すもも、あんず、イチジク、びわ、さくらんぼ、ブルーベリー、めろん、パイン

魚介

ホタテ、うに、ほや、サザエ、岩ガキ、イカ、タコ、あゆ、すずき、シマアジ、カツオ、ホッケ

今が旬の新生姜で「紅しょうが」と「しょうがの醤油漬け」を手作りしよう!

前回の節気「芒種」の発酵レシピとして、初めての梅仕事にピッタリな「カリカリ梅」の作り方をご紹介しました。

また、「赤いカリカリ梅を手作り│初めての梅仕事第2弾」として、青いカリカリ梅を赤しそで染めるレシピもご提案しています。

今回作る「紅しょうが」は、赤いカリカリ梅を作ったときにできた梅酢を使って生姜を赤く染めた保存食レシピです。

また、今回ご紹介するもうひとつのレシピ「新しょうがの醤油漬け」は、新生姜を醤油に漬けた保存食です。

どちらも大変便利な食材であり、調味料としても使えるうえ、1年ほど保存できます。新生姜で作ることで、みずみずしく辛味の少ない食べやすい仕上がりになります。

新生姜とは?一般的な生姜の違い

新生姜
新生姜

この時期になると新生姜がスーパーなどで出回りますが、実は普段見慣れている生姜と全く同じもの。新生姜を数か月寝かせて辛味を増したものが、一般的な生姜なのです。

新生姜は生姜そのものを食べても、辛味が強くなく美味しくいただけます。この時期ならではの旬モノです。

新生姜と梅酢で手作り!自家製「紅しょうが」の作り方・レシピ

材料

・新生姜 300g
・塩 新生姜の3%(今回は9g)
赤いカリカリ梅を作ったときにできた梅酢 200ml~

作り方

1、新生姜をやさしく洗い、土汚れなどを落とす。
2、繊維に沿ってスライスし千切りにする。
3、ボウルに新生姜と塩を入れ、よく混ぜる。1時間ほど置いて固く水分を絞る。
(この時にでた生姜の汁は栄養たっぷりなので味噌汁などに使う)
4、絞った生姜を消毒した保存瓶に入れる

絞った生姜を消毒した保存瓶に入れる
絞った生姜を消毒した保存瓶に入れる

5、赤いカリカリ梅を作ったときにできた梅酢をひたひたに注ぐ。赤しそも入れる。

梅酢をひたひたに注ぐ
梅酢をひたひたに注ぐ
赤しそも入れる
赤しそも入れる


6、冷蔵保存し翌日完成!きれいに染まりましたね!

きれいに染まりましたね!
きれいに染まりましたね!

「新しょうが醤油漬け」の作り方・レシピ

材料

・新生姜 好きな量
・しょうゆ ひたひたの量

醤油の量は測らなくてOKです。使うときに便利なみじん切りで作りましたが、お好きな形に切ってください。

作り方

1、新生姜をみじん切りにする。
2、生姜を消毒した保存瓶にいれ、醤油をひたひたに注ぐ。

生姜を消毒した保存瓶にいれ、醤油をひたひたに注ぐ
生姜を消毒した保存瓶にいれ、醤油をひたひたに注ぐ


3、冷蔵保存し翌日から召し上がれます。

冷蔵保存し翌日から召し上がれます
冷蔵保存し翌日から召し上がれます

紅生姜、醤油漬けどちらも1年ほど保存できます。

アレンジレシピ「冷やしトマト醤油漬け生姜だれ」の作り方・レシピ

冷やしトマト醤油漬け生姜だれ
冷やしトマト醤油漬け生姜だれ

少し手間をかけたトマトに生姜のたれが合います!ヘルシーで夏の一品にぴったり。

材料

・トマト 2つ

たれ
・新生姜醤油漬け 大さじ2
・醤油麹 大さじ1
・純米酢 大さじ1
・ごま油 大さじ1/2

作り方

1、トマトの皮を剥きます(そのままでももちろんOKですが皮を剥くと口触りが良く美味しくなります)。
トマトのヘタにフォークをさし、コンロの火で表面をあぶります。つるんと皮が剥けます。

つるんと皮が剥けます
つるんと皮が剥けます

2、たれの材料を全てよく混ぜ、よく冷やしたトマトに、食べる直前にかけて完成。
(たれをかけてから時間が経つとトマトからジュースが出てくるので、食べる直前にかけるのがおすすめです)

梅仕事のあとに仕込もう!新生姜の発酵食をお家で手作り

今回は夏至の発酵レシピとして、新生姜を使った保存食を2種類紹介しました。夏至は陽が極まる重要な期間。体にはデトックスが必要な時期とされており、生姜はまさにデトックスにぴったりの食材です。

みずみずしい新生姜は、普段知っている生姜とは全く違う食感、香り、味わいです。梅仕事のあとにたくさん作って、1年楽しめるように仕込むのがおすすめです!梅雨も本番ですが、体調を整えながら毎日を過ごしてまいりましょう!

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