立冬:ふろふき大根と黒豆みそダレ│発酵ワクワク大使の二十四節気レシピ

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東京・表参道にある、発酵をテーマにした居酒屋「発酵居酒屋5(ゴ)」の料理長を務める発酵料理人であり、“発酵わくわく大使”として発酵文化を伝える活動を行っている鈴木大輝さんによる二十四節気に沿った発酵料理のレシピをご紹介します。

今回のレシピ、『ふろふき大根と黒豆みそダレ』は、11月7日(木)の「立冬(りっとう)」からの先付けとして「発酵居酒屋5」さんで召し上がることができます! ぜひ足を運んでみてくださいね!

✔冬に食べたいのは、黒ゴマや黒豆などの黒い食べ物、そのワケは…?
【立冬】発酵ワクワク大使の二十四節気のお話


黒豆みそと大根、冬にやさしい食べ物を合わせて

大根

「冬に黒い食べ物をいただき、腎を養生しましょう」と、立冬のコラムで書きました。
よって今回は黒豆で作った味噌と、冬が旬の根菜、大根を合わせてみました。

大根を出汁で炊いたふろふき大根は、冬の食べ物の代表格。
出汁も、オーソドックスに鰹節、大根と相性のいい煮干、ビーガンライクな干し椎茸や野菜の皮などで取るものなど、色々試してみるのも良いでしょう。

家庭での大根の下ごしらえ法

家庭での大根の下ごしらえ法

大根の下茹では15分程度で大丈夫

下茹でで大根の甘みを引き出し、その後、出汁で炊いてうまみを含ませる。

料理屋で出す場合は、皮を厚くむき、下茹でも長めにします。
そして、下茹で後に水にさらすことでさらに大根の味を澄んだものにしてから、出汁を沢山ふくませます。

下茹でをあまり長くしすぎると、大根の味も栄養も抜けてしまいます。
ご家庭で下茹でするときは、15分程度でよいと思います。

面取りはしなくても大丈夫

面取りも、大量に仕込んで、熱い時から動かしたりする場合は煮崩れ防止のためしたほうがよいのです。
しかし、冷たく冷めてから容器にしまうなど、あまり動かさないで煮込むならば、面取りは必要ないかと思います。

料理屋の料理は、御代をいただくために。
家庭の料理は、家族を養うために。

目的が違うので、ご家庭でいただくときは、それぞれの食材の命の力と向き合い続けながらお料理するとよいでしょう。

黒豆味噌に甘み付けのみりん、もしくは甘酒、砂糖を加えるだけのシンプルな味噌ダレを用意します。
八丁味噌を加えるのも良いでしょう。

仕上げに黒ゴマ、彩りにゆず皮も良いでしょう。

『ふろふき大根と黒豆みそダレ』

ふろふき大根と黒豆みそダレ

材料

ふろふき大根
・大根1本 適量
・米のとぎ汁 適量
・出汁 適量

黒豆味噌ダレ
・黒豆味噌 200g
・みりん 50ml
・きび砂糖 10g

作り方

ふろふき大根
1. 大根を好みの厚さに切り、皮を少し厚めにむきます。(皮はきんぴらや、スープに使うとよいでしょう)

2. 片面に十字の切込みで隠し包丁をいれます。

3. 煮崩れを防ぐために、面取りをします。

4. お米のとぎ汁で大根の下茹でをはじめ、なべが沸いたら弱火にして、15~40分ほど茹でます。
※お米のとぎ汁は、1回目は外の汚れもついているので捨てて、2回目のとぎ汁を使うとよいでしょう。とぎ汁が用意できないときは、米やご飯、ぬかなどを水に混ぜてもかまいません。米の成分が、大根の灰汁を吸い取り、でんぷんの甘みが大根の甘みをさらに引き立てます。

5. 茹でたらそのまま冷まし、軽く流水で表面の糠を流します。

6. 出汁に、塩、砂糖、みりん、薄口しょうゆで味を調え、下茹で大根をそっと入れて弱火でじっくり20~50分ほど煮込みます。下茹で具合でも違うので、箸や竹串がスッと入るまで煮込みます。

7. 煮物は冷めるときに味が入っていくので、しっかり冷まして出来上がりです。

黒豆みそダレ
材料を全て鍋に入れて、火にかけながら全て滑らかに混ざり合ったら出来上がり。

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