食べておけば「花粉症」が楽に!ヨーグルトの乳酸菌×柑橘類の「じゃばら」で花粉症対策

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多くの人を悩ませる花粉症。日本人の4人に1人が花粉症であり、いまや国民病ともいわれています。花粉症の時期が来る前に対策をしておけば、ずいぶん楽になります。その対策には、どんなものがあるのでしょうか? 「気軽に、おいしく食べて対策したい」という人にぴったりの食べ物がありました! 花粉症対策に効果のある「じゃばらヨーグルト」という乳酸菌×柑橘類の組み合わせをご紹介します。

花粉症の人たちの間で話題の「じゃばら」とヨーグルトを組み合わた『じゃばらヨーグルト』は花粉症対策に効果がありそう!

花粉症対策に効果のある「じゃばら」×「ヨーグルト」

ハッコラ読者にはおなじみの、優れた発酵食品・ヨーグルト。昨今では、花粉症対策としての研究成果も出ていて、取り入れている人も多いのではないでしょうか。そのヨーグルトに、花粉症の人たちの間で話題となっている柑橘類の「じゃばら」を組み合わせたものが「じゃばらヨーグルト」です。ヨーグルトも、じゃばらも、花粉症対策に効果がある食べ物。どうして花粉症対策に効果があるのか、小児科医であり、公衆衛生専門医でもある、伊藤明子(いとうみつこ)先生に教えてもらいました。

小児科医であり、公衆衛生専門医でもある、いとうみつこ先生
小児科医であり、公衆衛生専門医でもある、伊藤明子(いとうみつこ)先生

✔花粉症の人たちの間で話題騒然!「じゃばら」ってなに?
花粉症対策の最強レシピ「じゃばらヨーグルト」を毎日食べて効果を実感!


花粉症とは?

くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみ…花粉症の症状
くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみ…花粉症の症状

花粉症の正式名称は「アレルギー性鼻炎」

その前に、花粉症についておさらいしましょう。一般的には「花粉症」と呼ばれていますが、正式名称は「アレルギー性鼻炎」といいます。症状には、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどがあります。複数の症状が出るのが特徴です。

花粉症のしくみって?

それではどうやって花粉症が引き起こされるのでしょうか。花粉症のしくみを説明します。花粉などの抗原が鼻や目から体に入ると、抗体がつくられます。抗体が免疫細胞であるマスト細胞にくっついて、化学伝達物質(ヒスタミン、ロイコトリエンなど)が分泌されます。ヒスタミンは神経を刺激し、くしゃみや鼻水といった症状が。ロイコトリエンなどは、血管を刺激し、鼻づまりを起こしてしまうのです。

花粉症の人ってどのくらいいるの?

日本人の4人に1人が花粉症であり、いまや国民病ともいわれる花粉症。花粉症は大人だけがかかるものではありません。昨今では、子どもの7人に1人が花粉症の症状を訴えているといいます。子どもの花粉症は大人にくらべて症状が重いことも多く、つらい鼻の症状や目のかゆみにより、睡眠不足や集中力低下を引き起こし、発達の影響も心配されているのが現状です。

スギ花粉症の最新データ(2008年)
スギ花粉症の最新データ(2008年)

たとえば、スギ花粉症の最新データ(2008年)から、

・スギ花粉症は30、40歳代でピークを迎える。
・1998年よりも2008年のほうが、スギ花粉症人が増えている。
・1998年にくらべ、2008年のほうが5~9歳代の子どもたちのスギ花粉症がかなり増えた。

ということがわかります。

花粉症の原因となるものとは?

花粉症の原因になるものは、スギ、ヒノキ、カモガヤ、ブタクサ、シラカバの花粉が代表的です。スギやヒノキなどの樹木は3月がピーク。イネ科の植物(カモガヤやオオアワガエリなど)は初夏、ブタクサやヨモギなど、そのほかの草は秋にピークを迎えます。

なぜ、毎年花粉量は増えるの?

毎年、「今年の花粉の飛散は多くなります」と、ニュース番組などで報道をされますが、それって本当なのでしょうか。
花粉症の原因となるスギやヒノキは、植えてからすぐには花粉を出しません。樹齢30年前後から大量の花粉を生産する植物なのです。2012年時点での樹齢30年未満のスギ林は約4.6パーセント。ヒノキ林は約9.7パーセントあります。これらが成長すれば…、今後数年で花粉量の最盛期はやってくることになってしまうのです。

2019年花粉予報!

2019年の花粉飛散量はどうなる?
2019年の花粉飛散量はどうなる?

2019年の花粉飛散量は、全国で平年の6割増

民間の気象情報会社ウェザーニュースが2018年12月に発表した「第2回花粉飛散傾向」によると、2019年の花粉飛散量は全国で平年の6割増と予測されています。全国的に昨年よりもやはり多く、とくに東日本では6年ぶりの大量飛散となる恐れがあるそうです。

昨年の記録的な猛暑から、2019年は花粉の大量飛散が予測

花粉の飛散量は多い年、少ない年を隔年でくり返す傾向にありますが、2019年は花粉の多い年にあたるだけでなく、2018年夏の記録的な猛暑から花粉の大量飛散が予測されています。

“アレルギーと腸の関係”が花粉症対策のトレンド!

腸内環境を整えることが花粉症対策に

一般的に、花粉症で医療機関を受診すると抗アレルギー薬が処方されますが、最近注目されているのが「腸内環境を整えて、腸からアレルギーを治す」ことです。

さまざまな種類の腸内細菌がいたほうが、花粉症などのアレルギー発症が少ない

都会の子どものほうがアレルギーになりやすいという結果も
都会の子どものほうがアレルギーになりやすいという結果も

その背景には、1980年に行われた研究発表があります。都会に住む子どもと農場の子どものアレルギー発症率を比較すると、都会の子のほうがアレルギーになりやすいという結果が出ました。また、犬や猫を飼っている家庭と、飼っていない家庭の子どもを比較すると、飼っていない子どものほうが、発症が多い傾向にあります。そのほか、除菌用スプレーなどの殺菌作用の高いものを頻繁に使っている家庭と、使っていない家庭をくらべると、使っている家庭のほうが発症が多いという研究もあります。共通することは、“腸内細菌の多様性”です。ようするに、さまざまな種類の腸内細菌叢(ちょうないさいきんそう)がいたほうが、アレルギー発症が少ないということが明らかになってきているのです。

花粉症予防・対策・改善に効果的な食べ物とは?

乳酸菌が花粉症の改善、対策に有効

、乳酸菌が豊富なヨーグルトは、手軽な花粉症対策として有効
乳酸菌が豊富なヨーグルトは、手軽な花粉症対策として有効

食べ物でも花粉症の症状を抑えることは可能です。手っ取り早い花粉症対策としては、乳酸菌で善玉菌を取り入れること。乳酸菌には、アレルギーの改善やアレルギー症状を緩和させる働きがあります。よって、乳酸菌が豊富なヨーグルトは、手軽な花粉症対策のひとつとなります。実際に、乳酸菌を摂取することでアレルギーが改善したというデータや研究論文が複数発表されています。

柑橘系の果物も花粉症予防に最適

乳酸菌を含む食べ物以外に、花粉症予防として期待できる食べ物に、柑橘系の果物があります。柑橘系の果物には、フラボノイドの一種であるナリルチンやナツダイダインが含まれています。ナリルチンには花粉アレルギーを抑制する効果が、ナツダイダインには抗炎症効果があります。それらの成分を多く含むのが「じゃばら」です。

花粉症の人たちの間で話題騒然! 「じゃばら」ってなに?

「花粉症に効果がある」と注目を浴びる「じゃばら」
「花粉症に効果がある」と注目を浴びる「じゃばら」

「じゃばら」とは、和歌山県の北山村にしかない柑橘類

じゃばらとは、和歌山県の北山村にしかない柑橘類。この名前は、「邪気を払う」という意味からつけられたといいます。縁起のいい食べ物なので、北山村では昔から、お正月料理に欠かせないものだったそうです。果汁の味は、ややえぐみがありますが、爽やかな酸味が特徴です。

花粉症予防効果が高いと期待できる「じゃばら」

昨今では、「花粉症に効果がある」と、花粉症の人たちの間で注目を浴びています。それもそのはず。果肉中のナリルチンの含有量は、1106.93µg。これは、カボスの約27倍、ゆずの約6.5倍にあたります。果皮中のナリルチンの含有量は、6605.55µgで、果肉の6倍以上。抗炎症効果のあるナツダイダインも、268.16 µgと、ほかの柑橘類にくらべてもダントツです。このことからじゃばらは、柑橘類のなかでも、花粉症予防効果は高いと期待できるのです。
※含有量はいずれも100g乾燥量あたり。

ヨーグルトの乳酸菌×柑橘類の「じゃばら」の組み合わせは、花粉症対策にぴったり!

花粉症対策の最強レシピ「じゃばらヨーグルト」
花粉症対策の最強レシピ「じゃばらヨーグルト」

つまり、乳酸菌と柑橘類を組み合わせた「じゃばらヨーグルト」は、花粉症対策におすすめな食べ物ということが考えられます。手軽に食べられる「じゃばらヨーグルト」なら、継続するのも簡単です。

✔花粉症の人たちの間で話題騒然!「じゃばら」ってなに?
花粉症対策の最強レシピ「じゃばらヨーグルト」を毎日食べて効果を実感!


「花粉症シーズンはつらいから、なにか花粉症対策を…」と考えている人にぴったりの「じゃばらヨーグルト」。本格的な花粉症シーズンは3月。その前からおいしく食べて、花粉症対策をしておきましょう!

監修者│伊藤明子(いとうみつこ)先生

伊藤明子(いとうみつこ)先生
伊藤明子(いとうみつこ)先生

赤坂ファミリークリニック院長。NPO法人 Healthy Children, Healthy Lives 代表理事。東京大学医学部附属病院小児科。東京大学大学院医学系研究科公衆衛生学・健康医療政策学教室非常勤講師。日常の診察においても、公衆衛生学の観点から健康維持や病気予防のための生活習慣や食生活のアドバイスを行っている。著書に「小児科医がすすめる最高の子育て食(講談社)」、「お料理好きのドクターがお届け!天然ヘルシー『調和食』レシピ(キラジェンヌ)」 他多数。また、翻訳も手がける。

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