チーズとひとことに言っても1000種類以上あります。そして、その味も楽しみ方も、さらには健康効果もさまざまです。
そこで、今回は『チーズの科学 ミルクの力、発酵・熟成の神秘』の著者である齋藤忠夫先生に、代表的なチーズの健康効果について教えていただきました! 意外な効果があるチーズも!?
知らずに食べるのはもったいない!チーズの世界を科学する!
「ナチュラルチーズ」と「プロセスチーズ」体に良いのはどっち?
ダイエットをサポート!? 農学博士・齋藤忠夫先生に教わるチーズの効果
虫歯予防には「チェダーチーズ」?
「日本ではあまり知られていませんが、欧米では古くから硬質チーズには虫歯予防効果があることが知られており、研究結果も豊富にあります。
例えば、10%の砂糖液で口をすすいだ後、5gのチェダーチーズを噛むと、歯のエナメル質が溶けるのを抑えられ、歯垢のpHが上昇したという結果が7割以上の人で認められたという報告もあります」(齋藤先生)。
世界保健機構(WHO)では、虫歯予防に効果的として、ハードチーズがシュガーレスガムと並んで分類されています!
元気な骨をつくりたい人は「パルメジャーノ・レッジャーノチーズ」?
「チーズは長期熟成すればするほど水分含量が減少し、固形分含量が増加します。つまり、ハードタイプのチーズはフレッシュタイプのチーズよりカルシウム含量が高くなります。パルメジャーノ・レッジャーノチーズは通常18カ月以上熟成しますので、重量あたりではカルシウム含量が最も高いチーズといえるでしょう」(齋藤先生)。
では、元気な骨を作りたいなら、パルメジャーノ・レッジャーノチーズを積極的に摂ればいいのですね!?
「ただ、そもそもどのチーズもカルシウム含量は非常に高いため、カルシウムをたくさん摂りたいからとパルメジャーノ・レッジャーノチーズばかりを食べる必要はありません。価格も高いですし……」(齋藤先生)。
なるほど。どんなチーズでもカルシウムが豊富に摂れるのならば、いろんなチーズを楽しみながら食べたいですね。
認知症予防なら「カマンベールチーズ」
「昔から“チーズとワインなどの発酵食品を食べる人は老後の認知機能が高い”と国内外で言われています。キリンビールらの研究グループではこのような疫学的な研究結果に着目し研究を進め、昨年、白カビで発酵させたカマンベールチーズ中に認知機能低下の原因となるアミロイドβという老廃物を減少させる効果が認められたと発表しました」(齋藤先生)。
白カビチーズが効果的ということなので、ブリーやサンタンドレでも良さそうですね!
ダイエットには「モッツァレラチーズ」「カッテージチーズ」!
「カッテージもモッツアレラも脂肪分が40%以下でカロリーが低めなので、ダイエット中の方には最適でしょう」(齋藤先生)。
ただ、基本的に、「ダイエットをサポート!? 農学博士・齋藤忠夫先生に教わるチーズの効果」でもご紹介したように、チーズに豊富に含まれるカルシウムは体重減少をサポートするとされていますから、基本的にはどのチーズもダイエットにおすすめです!
驚くべき、チーズの効果! おいしく食べて、健康に役立てたいですね。
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