サンドイッチに挟みたい!オシャレな発酵フード&調味料7選

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サンドイッチ、それは、どんな食材でもおいしく食べられてしまう魔法の料理です。
とくにピクルスにした野菜たちがサンドイッチの具材としてパンの間に挟まると、それこそマジカルとしか言いようがないほどのおいしさに…!

また、ピクルスやザワークラウトは、簡単で安価に野菜を摂れる方法として重宝されています。それに、サラダに適さないと思われている野菜たちも、発酵させることで完璧な存在となります。

今回は、カナダ生まれ・トロント育ちの僕が、サンドイッチとピクルス、サンドイッチと相性がいい発酵調味料についてご紹介します。

Classic reuben sandwich, served with dill pickle, potato chips, horizontal:Relish Life’s Sweet and Sauer Moments with a Sandwich:haccola Japanese fermented foods and cuisine

ひとつの街で世界の食を体験できる多様性豊かなトロント

「サンドイッチとはなんでしょうか?」と聞かれた瞬間、まず何を思い浮かべますか?
僕にとってのサンドイッチ文化は、成長期ゆえ、絶えずお腹を空かせていた幼い時代にまで遡ります。
スタスキー&ハッチのお弁当箱の中で必然的に傷がついたりんご、オーツ粉と化したグラノーラバー、潰れてまずそうなピーナツバターサンドイッチを持って小学校に通っていた頃…。
そのあと僕は引っ越しをし、何の味気もない、ただ栄養を取るだけのランチから救ってくれたトロントに一生感謝することになりました。

トロント、ネイサンフィリップスクエア

僕が育ったトロントは、世界中の移民が文化を作りあげる大都会。ひとつの街で世界の食を体験できる多様性豊かなトロントは、移民たちが安くとも本格的な飲食店をあちこちで繁盛させ、新鮮な市場や最高のスパイスに恵まれ、キッチンカーがストリートを活気づける街です。幼少期はクラスメイトの家で各国の家庭料理を食べ、学校では友達とお弁当を交換するなど、めくるめく味と香りを素直に楽しんでいました。純粋な食への好奇心は現在でも変わりません。

以来、たとえ財政を犠牲にしてでも、胃袋の幸福のため、まだ食べたことのないものはどうしても食べなくてはならない!という人生を過ごしています。

以上、僕とサンドイッチの出会い、そして、僕の(ほんの少しだけの)バックグラウンドのご紹介でした!

サンドイッチのトッピングにふさわしい、発酵食品の王様『ザワークラフト』

spicy red cabbage SauerkrautRelish Life’s Sweet and Sauer Moments with a Sandwich:haccola Japanese fermented foods and cuisine

ザワークラウトは手頃に手に入るもっともシンプルな発酵食品の一つで、多くのサンドイッチになくてはならない存在です。
ザワークラウトは、酸味と深みをスープに足したり、ソーセージやカツレツの付け合わせなどでおなじみですね。
またホットドッグは、僕の意見ではザウワークラフトなしでは完成しえません。

サンドイッチのトッピングにふさわしい、発酵食品の王様とも言えるザワークラフト。
ザワークラフトは長期保存できて、1年中簡単で安価に仕込むことができます。
材料は、キャベツと塩、そして少しの調味料以外は何も必要とせず、様々なシーズニングなどで味付けします。

ザワークラウトは、移民にとって大切なビタミン源だった

フランス、アルザス地方

ザワークラフトは、ヨーロッパのドイツ圏で発祥し、フランスのアルザス地方まで広がりました。
ドイツやスイスのアーミッシュ(当時の生活様式を保持し、農耕や牧畜によって自給自足生活をしている)やメノナイト(電気や自動車を使わずに19世紀の生活している)としても知られているペンシルバニアのオランダ人移民が、新世界への旅で病気に打ち勝つためのビタミン源として食されていたとされています。

また、ザワークラフトという言葉は、アメリカ英語として1776年に初めて用いられ、チンギス・ハンが欧州の人たちに野菜を塩漬けすることを紹介したのが始まりだと言われています。

ヴィーガンの方はローラ・ミラーの「Raw. Vegan. Not Gross」に素晴らしいレシピが載っていますので、ぜひご覧になってください。我が家でもここ数年はこのレシピで作っています。

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サンドイッチは『レリッシュ』で味が決まる!

Variety of hot dogs with healthy garnishes:Classic reuben sandwich, served with dill pickle, potato chips, horizontal:Relish Life’s Sweet and Sauer Moments with a Sandwich:haccola Japanese fermented foods and cuisine

ピクルスにした果実または野菜を、砂糖やスパイスと混ぜて瓶詰めすると『レリッシュ』と呼ばれるおいしいソースのような調味料が出来ます。
レリッシュとはピクルスの一種で、キュウリやキャベツなどの野菜を刻んで甘酢漬けにしたもの。
ハンバーガーやホットドッグなどに挟まれている緑色のどろっとしたもの、といえば伝わるでしょうか?

ピクルスした野菜を使った調味料としては、インドのチャツネ、タルタルソース、サルサなどが代表的ですが、レリッシュもとってもおいしいです。

トロントで育ったわたしにとって、ホットドックのキッチンカーに用意された数種類のレリッシュが定番でした。
まずはマストのマスタード、3スプーンほどの大盛りザワークラウト、そしてバター付きパンにコーンのレリッシュ、チャウ・チャウと呼ばれる甘くて飴のようなミックス野菜、もちろんトマトレリッシュもサイドに忘れずに!

まだまだある!サンドイッチに合う発酵調味料

エルサルバドルの名物料理『クルティド(curtido)』

クルティド(curtido)

エルサルバドルには、ザワークラウトと似たキャベツの漬け物『クルティド(curtido)』という名物料理あり、それもサンドイッチと最高にフィットします。

サルサソースにもピクルス野菜を入れて

サルサソース

また、わたしがこれまでに食べたサルサで一番美味しかったものは、オーソドックスなものよりも、ある程度発酵させ野菜が入ったものです。
玉ねぎ、またはピーマンのピクルスをダイス切りし、新鮮な柿か梨を加えることで、口に入れたあと唐辛子から繰り出されるキックより先にフルーツの甘さと酸味に触れられるという素晴らしいものでした。
サンドイッチだけでなくタコスやブリトーにぜひ合わせてみてほしいです。(ちなみに僕はこれらをサンドイッチと呼ぶことに何も抵抗がありません)

バジルペーストもサンドイッチと相性がいい!

バジルペースト

バジルペーストはパスタのもの、とされることが多いですが、サンドイッチとの相性もいいんです。
オーソドックスなバジルソースは、バジル、ニンニク、松の実を思い浮かべると思いますが、実はローストしたピーマンやくるみとも会います。

『ムハンマラ』を効かせたサンドイッチはイチバンのお気に入り!

ムハンマラ Muhammara

また、パプリカとくるみを使ったムハンマラ(Muhammara:シリアのアレッポが起源と言われる辛い唐辛子のディップ。レバント料理やトルコ料理で用いられることが多い)は僕の一番のお気に入りです。

『ホースラディッシュ(西洋わさび)』がないローストビーフサンドイッチなんて…

ホースラディッシュ(西洋わさび)

また、ホースラディッシュ(西洋ワサビ)がないローストビーフサンドイッチなんて、悲しい気持ちになるものです。西洋ワサビは根を細かく刻んで日本のワサビのようにすりつぶしますが、サンドイッチに用いる場合は通常、砂糖や塩水で数日間常温発酵させています。

サンドイッチのパンも発酵食ですが、具材にも発酵調味料を用いることでますますヘルシーでおいしくなりますね。その味の調和たるや、もう…! サンドイッチは素晴らしい料理と呼べる逸品です。

元記事/Relish Life’s Sweet and Sauer Moments with a Sandwich
翻訳/haccola編集部

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