雨水(うすい)の二十四節気発酵レシピ│ひな祭りにピッタリ♡「春の野菜ちらし寿司」と「里芋の濃厚ディップ」

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2020年2月19日~3月4日は、二十四節気の「雨水(うすい)」にあたります。二十四節気とは、古代中国から伝わった、1年間を約15日間に分けて24等分した暦です。
前回の「立春」は、二十四節気の一番目の節気で、春の始まりを告げてくれました。今回ご紹介する「雨水」は、立春の次の節気で、二十四節気の二番目にあたります。雨水とは、どのような時期で、どんな食べ物が旬を迎えるのでしょうか? 雨水におすすめ養生野菜を使った発酵レシピと合わせてご紹介します。

雨水(うすい)の二十四節気発酵レシピ│ひな祭りにピッタリ♡「春の野菜ちらし寿司」
雨水(うすい)の二十四節気発酵レシピ│ひな祭りにピッタリ♡「春の野菜ちらし寿司」

雨水(うすい)とは

春の第二節がスタートします。雪が解けて水になり、春の雨が降り、草木が芽生え始める時候です。田んぼの水がぬるくなり、土壌の生き物たちの生命活動も活発になるのが雨水なのです。

雨水のごちそう、ドジョウ

その昔、雨水の時期はドジョウがまだ冬眠中だったので、田んぼの土を少しを掘ればドジョウがたくさんとれたそうです。今はもう、田んぼでは見かけることが少なくなってしまいましたが、雨水のドジョウはごちそうとして食卓に出されていました。

蛤(はまぐり・ハマグリ)も旬を迎える雨水

また、雨水といえば、ちょうど産卵前の貝類も美味しい時期ですね。
雨水の時期に旬を迎える蛤(はまぐり・ハマグリ)の貝殻は、ぴたりと対になっていて、ほかの貝殻と合うものがないことから、「仲の良い夫婦の象徴」として慶事に好まれてる食材です。3月3日のひな祭りに蛤のお吸い物をいただくのも、そのような意味があってのことなのでしょう。

雨水の時候のお祝い事、ひな祭り

雨水の時期には、ひな祭りを迎えます。ひな祭りの由来は、古代中国から伝わった節句のという暦の中でも、江戸幕府が5つを定めた「五節句(ごせっく)」にあるとされています。
ひな祭りは、五節句の中の「上巳(じょうし)の節句」が起源となっているそう。節句とは、季節の変わり目のこと。古代中国では、節句には邪気が入り込みやすいとされ、特に、奇数の重なる日には災いが起こるといわれていました。
ちなみに、3月3日の上巳の節句以外の五節句は、1月7日の「人日(じんじつ)の節句」、5月5日の「端午(たんご)の節句」、7月7日の「七夕(しちせき)の節句」、9月9日の「重陽(ちょうよう)の節句」となります。すべて、奇数が重なった日になっていますね。
五節句には、その季節の供物を神に捧げ、その供物を共に飲食して、厄払いをしていたのです。

ひな祭りはなぜ「桃の節句」と呼ばれるの?

ひな祭りはなぜ「桃の節句」と呼ばれるの?
ひな祭りはなぜ「桃の節句」と呼ばれるの?

3月3日の上巳の節句には、どのような厄払いをしていたのでしょうか。
古代中国では、桃の木は仙木と呼ばれ、邪気を払う力があると考えられていました。上巳の節句の時期は、桃の花が咲く頃でもあり、魔よけの一環として、桃の花びらを酒に浸した「桃花酒(とうかしゅ)」が飲まれていたそう。その風習が日本にも伝わり、上巳の節句が桃の節句と呼ばれるようになったとされています。
同じように、1月7日の人日の節句には七草粥を、5月5日の端午の節句にはちまきや柏餅、菖蒲を、7月7日の七夕の節句には竹やそうめん、9月9日の重陽の節句は菊や菊酒も用いて、厄払いをします。

ひな祭りに雛人形を飾るのはどうして?

ひな祭りに雛人形を飾るのはどうして?
ひな祭りに雛人形を飾るのはどうして?

日本では、厄払いのひとつとして、紙で作った人形(ひとがた)を撫でて自分の邪気を移し、それを川に流す「流し雛」という風習がありました。それに、平安時代の女児の間で流行した「雛遊び(ひなあぞび・ひいなあそび)」という人形遊びが融合して、桃の節句はひな祭りと呼ばれるようになり、雛人形を飾って女の子の成長を祈願する行事となったようです。

雨水に旬を迎える、おすすめ養生野菜

さて、話を雨水に戻しましょう。
雨水に旬を迎えるおすすめ養生野菜は、菜の花、ブロッコリー、春菊、里芋、桜エビ、豚肉、白菜、れんこん、ネギ、小松菜、しょうが、紅花、花椒などです。
今回は、それらを使った雨水の発酵レシピを2品、ご紹介します。ひな祭りのおもてなしメニューにもピッタリなので、ぜひ試してみてくださいね!

雨水発酵レシピ①:春の野菜ちらし寿司

雨水発酵レシピ①:春の野菜ちらし寿司
雨水発酵レシピ①:春の野菜ちらし寿司

春色の旬野菜をたくさんちりばめて、ちらし寿司で楽しみましょう! 砂糖を使わないで作る酢飯は、さっぱりしていてとても美味しいです。
炒めた具材と酢飯で作った火薬ごはんに、たっぷりのお野菜を乗せて、春のごちそうをいただきましょう!

材料

・発酵玄米 2合
・純米酢  大さじ3
・煮切りみりん 40ml(80mlを火にかける)

☆酢飯に混ぜ込むおかず
・人参 1/3本千切り
・レンコン 1/4本 薄切りイチョウ切り 
(味付け)
・生姜 少々
・醤油麹 少々

☆上に載せる具材
・椎茸の佃煮
・しいたけ 3~4つ 薄切り
(味付け)
・生姜 少々
・醤油麹 少々
・ごま油 少々

・錦糸玉子 玉子2つ分
・エンドウ豆 4~5本 サッとゆで斜め切り 
・ズッキーニ 5~6枚 ピーラーでスライス
・スプラウト 少々
・ブロッコリー 5~6個 サッと塩ゆで
・紅大根 さくら型に切り抜いたもの数枚
・千切りゆず

作り方

1. 発酵玄米に純米酢と煮切りみりんを混ぜて酢飯を作る。
2. (ご飯に混ぜ込むおかず)生姜を千切りにして油で香りを出し、☆の食材を炒めて1の酢飯と混ぜる
3. (ご飯に載せる椎茸の佃煮)生姜を千切りにして油で香りを出し、椎茸を☆の調味料と一緒に炒める。
4. 具材が揃ったら、ご飯を平のお皿に盛り付け、飾りの具材を散らして完成。

雨水発酵レシピ②:里芋の濃厚ディップ

雨水発酵レシピ②:里芋の濃厚ディップ
雨水発酵レシピ②:里芋の濃厚ディップ

里芋のほくほく感を活かしてディップを作ります。バゲットやクラッカーに乗せれば、ビールやワインにも合うおつまみになります。お子様や男性にも喜ばれそうな一品です!

材料

里芋 4つ ゆでて皮をむく

生ニンニク 1/2個 すりおろし
オリーブオイル 大2~
塩麹 大1~
味噌 大1/2~
豆乳(もしくはヨーグルトでも)大3~

1. 里芋の下処理が済んだらフォークか、すりこぎでマッシュする。
2. ☆の材料をマッシュした里芋に混ぜ込んで完成。

飾り付けヒント

薄切りにしたラディッシュ、くだいたクルミ、チャービル、ピンクペッパー、スプラウト、など

雨水の時候から準備をして、春分の日を万全の体調で迎えよう!

梅の花が咲き、だんだんと春めいてきました。3月20日には、一年の起点となるおめでたい日「春分の日」も控えています。北半球と南半球の昼夜の日照時間が逆転する日、そして、動植物にとっても始まりの日と呼ぶにふさわしい春分の日を、万全の体調で迎えましょう!

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