冬至に「八節」を覚えよう:発酵ワクワク大使の二十四節気のお話

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東京・表参道にある、発酵をテーマにした居酒屋「発酵居酒屋5(ゴ)」の料理長を務める発酵料理人であり、“発酵わくわく大使”として発酵文化を伝える活動を行っている鈴木大輝さんに、「冬至(とうじ)」について聞きました。


2018年の二十四節気「冬至(とうじ)」はいつ?

2018年の「冬至」は12月22日です

冬至のゆず湯

一年で最も陽が短く夜が長い。
北半球において最も太陽の力が弱まる、陰極まる日、それが冬至です。

現在の新暦(キリスト教暦・グレゴリオ暦)では、年末年始の慌ただしさの中にありますが、旧暦を使っていた頃の日本人にとって、陽の力も弱く命の力も弱くなるこの時候は、なかなかにさみしいものだったのではないかと思います。

「冬至」から約45日先の「立春」までの間が寒さのピーク

また、夏至でも同じことが言えますが、地球の温度は太陽光の変化から45日ほど遅れて現れてきますので、冬至から約45日先の立春までの間が寒さのピークに達する時期といえます。

例によって地球の一年365日を360度の円盤で表す『太陽系時空間地図 地球暦』という円形カレンダーで見てみましょう。

まずは、二十四節気の「八節」を覚えよう

二十四節気の「8節」

「八節」とは、夏至・秋分・冬至・春分の「二至二分(にしにぶん)」と、立夏・立秋・立冬・立春の「四立(しりゅう)」のこと

まず円を描き、ピザを8当分する様に円に8本線を入れ、12時の所を夏至、9時に秋分、6時に冬至、3時に春分という、いわゆる「二至二分(にしにぶん)」を書き込みます。

地球暦は時計の逆回りに読み進める暦なので、春分と夏至の間に立夏、順に立秋、立冬、立春という、いわゆる「四立(しりゅう)」を書き込みます。
二十四節気のうち、この8つの「八節」をまずは覚えましょう。

「四立」を意識すると、次の季節への準備期間である「土用」を有効に活用できる

四立を意識すると、四立が訪れる前日から18日前までの「土用」という季節の変わり目がわかり、次の季節へ向けての準備期間も合わせて意識できるので、日本の暦のリズムが感じやすくなります。

暦という楽譜の音符を美しく奏でると、音楽という命が聞こえてくる

楽譜

暦(こよみ)とは、『こ』という言霊が持つとされる「命」を『読む』ところからも成り立っていると言われており、命のリズムを読み解き、楽譜を読むように命の多重奏を美しく奏でるところに本質がある気がしています。

この連載も、丁度一年前の冬至頃にお話を頂き、冬の間に構想を練り上げ、物事の立ち上げに最適な「春分」から始めさせて頂きました。そして今は「冬至」という最終コーナーに差しかかったところでしょうか。
秋分にフランスで盆踊りを奉納させて頂いた時に、はるか西方の地で読者の方とお会いできた御縁や、日々、読者の皆様方の御声を頂戴いたしましたことに、改めて御礼申し上げます。

地球暦を楽譜にして、ワルツのリズムで歌いながら、二十四節気覚えてみよう

二十四節気を3拍子のワルツ(円舞曲)で楽譜立てすると、丁度、8小節で1曲が回ります。
二十四節気を頑張って覚えようとするなら、円形カレンダーの『太陽系時空間地図 地球暦』を楽譜に見立て、ワルツのリズムで歌いながら覚えるとスッと入ってくるかもしれませんね。

暦は、天気のリズム、大地のリズム、人間のリズムの三重奏

天気のリズム、大地のリズム、人間のリズム。
これらを上手く三重奏として重ね奏でることが出来たら、暦を自らの腑に落とすことが出来るでしょうか。

私自身も地球暦を見ながらでないと、まだまだ自然には出てきませんので、この先何回転もするであろう命のレコードに針を落とし続けたいと思います。

お茶やお華、歌などを習いになさっている方は、自然とリズムに乗れているのかもしれませんね。

さて、今年もあとわずかになってまいりました。
次はいよいよ寒の入り。小寒、大寒と続き、冬の寒さもピークに達します。
寒さも極まりますが、冬のピンと張り詰めた空気は、来るべき来年度の構想を練るのに良い気候です。

今年一年を振り返り、次の一年に向けて光を放つ。
そんな素敵な冬至をみなさまとお迎えすることが出来ますことを、改めて御礼申し上げます。
良いお年をお迎え下さいませ。

雪だるま 雪景色

【冬至】に食べたい発酵レシピ『冬至のいとこ煮 醤油麹みたらしあんがけ』

発酵ワクワク大使・鈴木さんがお届けする今回のレシピは、『かぼちゃと小豆のいとこ煮 醤油麹みたらしあんかけ(レシピページにリンク)』です。

かぼちゃと小豆のいとこ煮 醤油麹みたらしあんかけ


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