寒の入りっていつ?それは「小寒」から:発酵ワクワク大使の二十四節気のお話

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東京・表参道にある、発酵をテーマにした居酒屋「発酵居酒屋5(ゴ)」の料理長を務める発酵料理人であり、“発酵わくわく大使”として発酵文化を伝える活動を行っている鈴木大輝さんに、「小寒(しょうかん)」について聞きました。

2019年の二十四節気「小寒(しょうかん)」はいつ?

2019年の「小寒」は1月6日です

雪うさぎ

寒の入り。寒さに備えて、寒仕込みの季節を楽しみましょう。

新年あけましておめでとうございます。
本年もハッコラならびに発酵わくわく大使のコラムをお読みいただき、誠にありがとうございます。
今年もみなさまの腸内平和の一助となるような事をお伝えできますよう、精一杯努めさせていただきますので、何卒よろしくお願い申し上げます。

“寒の入り”とは、二十四節気「小寒」に入ったこと

さて、お天気ニュースでもよく聞くこのフレーズ、「今日から寒の入りです」
二十四節気の小寒~大寒~立春までの間を「寒の時期」といいます。
その字の通り、一年でもっとも寒い時期です。
(逆にちょうど半年前後、180度向こうは小暑と大暑ですね)

寒の時期の“寒仕込み”が、日本酒や味噌作りの最盛期

日本酒作りの蔵でも味噌作りの蔵でも、この寒の時期の“寒仕込み”が、もっとも作りの最盛期です。
寒く、空気中の枯草菌や納豆菌といった雑菌たちの活動も弱まるこの時期は、低温長期発酵にも向いています。

寒の時期には、腎を強める黒い食材「黒大豆」がオススメ

丹波篠山産の黒大豆

また、寒の時期は農閑期の時期でもあるので、外仕事より内仕事、家仕事に適した時候でもあります。
昔の農家では、餅つきのように、杵と臼で大量の大豆を潰していました。

常々お伝えして参りましたが、寒い時期は腎を強める黒い食材がオススメなので、黒大豆を煮て、煮汁を黒豆茶として飲み、炊いた豆をおかずやおやつにしたり、味噌を仕込むのも良いでしょう。

黒大豆を下ごしらえして常備しておくと、とっても便利

常日毎から、タッパー等の容器に水に浸した黒大豆を冷蔵庫に入れておき、炊いては飲み、食べ、仕込む。
味噌作りも少しずつ仕込むととっても手軽です。

小豆と黒大豆をまぜた腎に効く黒味噌や、腸の調子を整えるハトムギを混ぜたお味噌など、色んなお味噌を仕込むのも面白いですね。

手作りしたい、“寒仕込み”の味噌

麹が豆のタンパク質をアミノ酸に変換してくれるので、タンパク価の高い青大豆を使うと甘みと栄養価の高いお味噌が作れておすすめです。
また、青大豆はだだちゃ豆の完熟豆でもあるので、そのまま煮たものを食べても枝豆のようにおいしいですし、「ひたし豆」という東北の郷土料理を常備菜にしておくのもいいですね。
うす口醤油で淡く薄めに炊き上がった大豆を冷ましてから、醤油麹を絡ませておくと、ちょっとずつ発酵が進んで、発酵常備菜として楽しめます。
塩分を抑えたり、麹の割合を増やすとお味噌の出来上がりが早まります。

日本人のソウルフード、お味噌汁

日本人にとって、一番馴染み深く、一番腸内環境を整え続けてきてくれたお味噌。
お味噌汁のことを「おみおつけ」と呼んだりもしますね。漢字にすると「御御御付け」。
「御」の字が3つもついて何とありがたい御名前でしょうか。

日本人のソウルフード、お味噌汁。お雑煮にも飽きて、お味噌汁が恋しくなるの今日この頃。お味噌のありがたさを実感し、味噌作りをぜひしてみませんか?

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