2021年1月20日~2月2日は、二十四節気の「大寒」にあたります。二十四節気(にじゅうしせっき)とは古代中国から伝わったもので、春夏秋冬の季節をさらに約15日間ずつ分けた暦です。
前回の「小寒(しょうかん)」は、二十四節気の23番目の節気。小寒の節に入ることを「寒の入り」、立春までの1か月を「寒の内」と呼び、本格的に寒くなり始める季節となりました。また、お正月を迎え、また新しいスタートを切った節気でもあります。今回ご紹介する大寒とはどのような時期で、どんな食べものが旬を迎えるのでしょうか?
発酵レシピでは、お家時間を豊かに過ごすのにおすすめな一品をご紹介します。
大寒(たいかん)とは
大寒(たいかん)とは
二十四節気で最後の節気となりました。冬の暦の最後の暦でもあり、寒さが一番厳しい季節になりますが、植物たちは春の気配を感じ取り、春に向けて準備を始める頃。この頃の気候を「三寒四温(さんかんしおん)」と呼び、寒い日が3日続いた後、暖かい日が4日続く、これを繰り返しながら春に向かっていきます。
節分
立春、立夏、立秋、立冬の前日を節分と呼びます。年に4回ありますが、旧暦では春から新しい年が始まるため、春の節分に重きが置かれるようになりました。
季節の変わり目に現れる悪鬼を払うために、魔(ま)滅(め)という語呂から豆まきをする習慣が始まったといわれています。
神様がいる方角に向かって、願い事をしながら恵方巻(太巻き)をかじるという習慣もあります。恵方巻は7種の具を混ぜると縁起がよいとされています。
大寒 七十二候(二十四節気をさらに3等分したもの)
款冬華(ふきのはな さく)
ふきのとうが咲き始めるころ。厳しい寒さの中で、草花は春の準備を始めている
沢腹堅(さわみず こおりつめる)
水が冷たさを増し、池が厚く凍ること
鶏始乳(にわとり はじめて とやにつく)
春の気配を感じ始めたにわとりが卵を産み始める
旬の養生食材
ぎんなん、かぶ、くわい、ゆず、レモン
菜の花、ふきのとう、ほうれん草、ねぎ、下仁田ねぎ、春菊、白菜、ブロッコリー、チコリ、芽キャベツ、冬キャベツ、ターツァイ、カリフラワー、水菜、小松菜、
れんこん、にんじん、わさび、ヤツガシラ、ごぼう、いも、ゆりね、サツマイモ、わさび、金時人参、大根、
ズワイガニ、イイダコ、キンカン
大寒の二十四節気発酵レシピ
ごぼうとみょうがすっぱ漬け
ごぼうとみょうがすっぱ漬け
箸休めに^^サッと作れる一品です
材料
・ごぼう 1/2本 ななめ薄切り
・ミョウガ 2つ 薄く輪切り
・醤油麹 大さじ1
・純米酢 大さじ1
・ごま油 大さじ1
作り方
1、ごぼうをうすく切って沸騰したお湯で3分湯がく。
2、厚手の袋に調味料を入れる。
3、水を切ったごぼうとミョウガ(生の状態でカットしたもの)を袋にいれ、よくなじませ、1日冷蔵庫に入れて味をしみこませたら完成。
ポイント
ごぼうの食感を残すためにサッとゆがくのがポイント
菜の花ときのこの昆布締め
菜の花ときのこの昆布締め
意外と簡単に作れます。白魚で作るのが一般的ですが、野菜の昆布締めも大変おすすめです。
材料
・出汁用昆布 2枚
・菜の花 1束
・きのこ ひとつかみ
・塩 少々
作り方
1、出汁用昆布を湿らせたふきんで拭き、表面を湿らせる
2、鍋に塩気を利かせたお湯を沸かす。
3、菜の花ときのこをそれぞれサッと湯がく
4、昆布におき、もう一枚の昆布で挟む
5、ラップできつめに巻き冷蔵庫で半日~1日寝かせて完成。
ポイント
翌日、違う食材でももう1日仕込んでも、昆布の香りが楽しめます。
カニのほぐし身となめこのパスタ
カニのほぐし身となめこのパスタ
カニのほぐし身で出汁をつくり、なめこでトロミをつけ麺に絡みやすくした和風のパスタソースです。
材料(2人分)
・にんにく 1片 みじんきり
・カニのほぐし身(カニの缶詰でも) 50g~
・ブロッコリー 1/4株 一口大カット
・お水 50ml
・なめこ 1袋
・塩麴 大さじ2~
・オリーブオイル 大5
・塩コショウ 少々
作り方
1、フライパンににんにくとオイルを入れ、弱火で香りを出す。
2、カニのほぐし身をいれ弱火で5分ほど、香りを油にうつす。
3、お水を注ぎ煮立たせる。
4、塩麴とブロッコリー、なめこを入れフタをして火を通す
5、味見をし、塩コショウで味を整えたらパスタソースの完成。
6、パスタをゆで、水をきり、パスタソースと和えたら完成。
ポイント
パスタソースと和えて、お皿に盛りつけた後、さらに上からオリーブオイルをひと回しさせるとさらに美味しくなります。
大寒が過ぎれば春の暦に
新年を迎え、節分を迎えますね。空もだんだんと春を感じさせる陽の色になってきました。1年で一番寒い大寒が過ぎれば、いよいよ春の暦に入ります。まだまだ油断ならない日常がつづきそうですが、こういうときにこそ、四季を楽しみ、旬の食材での調理を実践してみましょう。
二十四節気は、およそ2週間ごとに移ろいます。食べ物の旬も2週間おきに変化していくといわれています。旬の食材で取り上げている食材で、使ったことのない食材、馴染みのない食材があれば積極的に購入し、あれこれと作ってみるのも、楽しいお家時間になります。立春まで冬の土用の期間ですので、根菜類を食べ、体の滋養を高めていきましょう。