2021年5月21日~6月4日は、二十四節気の「小満(しょうまん)」にあたります。二十四節気(にじゅうしせっき)とは古代中国から伝わったもので、春夏秋冬の季節をさらに約15日間ずつ分けた暦です。
前回の節気「立夏(りっか)」は、草木の緑がいっそう色濃くなり、日差しが強くなってくる季節でした。「小満」は、どのような季節を迎えるのでしょうか? この時期にしか出回らない山椒の実を使った発酵レシピとともにご紹介しましょう。
今回の発酵レシピは「山椒塩麴」と、山椒塩麹のアレンジメニュー「ちりめんじゃこ山椒塩麹」の2メニュー。まだ山椒の実を手作りで調理したことがない方は、ぜひチャレンジしてみては?^^
旬は今だけ!山椒の実を使った「手作り山椒塩麹」レシピを見る>>
アレンジレシピ「ちりめんじゃこ山椒塩麹」を見る>>
小満(しょうまん)とは
2021年5月21日~6月4日は小満です。小満は、秋に蒔いた種が順調に育っている様子を見て、農家の人たちがホッと安心(=小さな満足)することが由来とされています。
前回の節気で立夏を迎え、今回は夏の第2の節気。あらゆる万物が太陽を浴びてすくすくと育っていく季節です。梅雨時期を直前に控え、田んぼは田植えの作業に追われ、農家は繁忙期を迎えます。蚕が桑の葉をいっぱい食べて育ち、麦も収穫の時期を迎えます。
小満(しょうまん)とは
小満 七十二候
蚕起食桑(かいこおきて、くわをはむ)
蚕が元気に桑の葉を食べて成長する様子。美しい絹糸を紡ぐ蚕は「おかいこさま」と呼ばれていた。
紅花栄(べにばな、さく)
遠い昔から、染料として使用されていた紅花。
麦秋至(むぎのとき、いたる)
黄金色に色づいた麦の穂が実るころ。麦の収穫の時期を「秋」と表現している。
小満の旬野菜
はしり(市場に出回りはじめたもの、初物)
ジュンサイ、おくら、ゴーヤ―、つるむらさき、唐辛子、ズッキーニ、ピーマン、パプリカ
さかり(おいしくて栄養価も高く、価格も安定)
みつば、さやえんどう、アスパラガス、うど、ふき、レタス、たけのこ、ソラマメ、おかひじき、新ごぼう、ジャガイモ、
なごり(旬の終わりかけ。コクや深みを楽しむ)
うるい、クレソン、春キャベツ
立夏の旬食材
くだもの
めろん、さくらんぼ、びわ、ゴールデンキウイ、あまなつ、らいち、マンゴー
魚介類
ホタテ、しじみ、ほや、いか、ほたるいか、えび、カニ、しゃこ、初ガツオ、あじ、にしん、ハタハタ
手作り山椒塩麴とは
手作り山椒塩麴とは
山椒と麹を1:1で発酵させた塩麴。山椒を初めて扱う方でも簡単にできる、お手軽な調味料です。冷蔵庫で半年ほど保存できます。
山椒の実の効能
山椒の実の効能
山椒は新陳代謝を高め、体に溜まった毒素などを外に排出する効果があるといわれています。また、血流を良くし、冷え性を防止する作用もあります。さらに、胃もたれ、腹痛などを改善し、胃腸の機能向上のサポートも期待できるので、ありがたいですね。
山椒の実の下茹での方法
山椒はアクと辛味が強いので、下茹でして水にさらし、辛味とアクを取り除く必要があります。
下ゆでの手順
1、山椒の実を枝からとる
※小さな枝がついてしまっても問題ありません
2、沸騰したお湯で1分茹でる
3、お水に3~5時間、辛味が苦手な方は1晩さらす
4、水をよく切って下茹で完成
小満の発酵レシピ①「手作り山椒塩麴」
材料
・下茹でした山椒の実
・麹
・塩
・水
※分量は体積で測ります。1つカップを用意し、下茹でした山椒の実:麹:塩の割合を1:1:1/3になるように測る(おおよそで構いません)
作り方
1、ボウルに下茹でした山椒の実、麹、塩を入れよく混ぜる。
2、煮沸消毒した保存瓶に入れ、ひたひたになるように水を入れてよく混ぜる。
3、一晩常温で置き、翌日から冷蔵保存に切り替える。とろみがついたら完成。(乾燥麹か生麹で日数は変わりますが、どちらの麹でもだいたい2日~から美味しく召し上がれます)
※冷蔵庫で半年ほど保存できます
小満の発酵レシピ②「ちりめんじゃこ山椒塩麹」
小満の発酵レシピ②「ちりめんじゃこ山椒塩麹」
ごはんにたっぷりかけて召し上がれ!
材料
・ちりめんじゃこ 80g
・手作り山椒塩麴 大さじ4
A 酒 80ml
A 醤油 大さじ1
A みりん 大さじ2
ごま 少々
作り方
1、鍋にAをいれ火にかける。
2、沸騰したらちりめんじゃこをいれ弱火にし、全体になじませ2~3分ほど火を入れる。
3、山椒塩麴をいれよく混ぜ、弱火のままお好みの水分量まで煮切る。
4、最後にごまをふって完成。
ご飯が良く進みます!冷蔵保存で10日間ほど保存できます。
雨続きでムシムシする季節は、発酵食材で自然の恵みを存分に味わおう
今回は、手作り山椒塩麴の作り方をご紹介しました。
山椒の実は下茹でが少し面倒ですが、佃煮やオイル漬け、みりん漬けなどにも適した変幻自在の楽しい食材です。うなぎにかけるだけではもったいない!ぜひ、手軽に挑戦できる山椒塩麴を、ご家庭で作ってみてください。
これから本格的に夏を迎えます。その前に梅雨に入り、体調を崩しやすい時期を乗り越えなくてはなりません。毎日いただく食事を大切にして、健康な体を育てていきましょう!