東京・表参道にある、発酵をテーマにした居酒屋「発酵居酒屋5(ゴ)」の料理長を務める発酵料理人であり、“発酵わくわく大使”として発酵文化を伝える活動を行っている鈴木大輝さんに、「霜降(そうこう)」について聞きました。
✔根菜は体を温め、その食物繊維はお腹の善玉菌のご馳走に…!
【霜降】土用の芋煮 醤油の実添え
2017年の二十四節気「霜降(そうこう)」はいつ?
2017年の「霜降」は10月23日です
霜降りる頃、冬籠りの支度を。
朝晩の冷え込みも厳しくなってまいりました。
白露や寒露の頃についていた朝露も、霜として降りてくる時候です。
昼夜の寒暖差も大きく、山の紅葉も見ごろを迎え始めます。
二十四節気の基本
土用(どよう)とは、立夏・立秋・立冬・立春の前のそれぞれ十八日間のこと
霜降の次は立冬。その前18日間を土用といいます。
よって、霜降はまるまる土用ということになります。
二至二分(にじにぶん)とは、春分・夏至・秋分・冬至のこと
毎回おさらいいたしますが、二十四節気という太陽の運行を基にした暦において、二至二分(にじにぶん)と呼ばれる、春分・夏至・秋分・冬至というのは有名ですね。
四立(しりゅう)とは、立春・立夏・立秋・立冬のこと
その次に覚えて頂きたいのが、四立(しりゅう)と呼ばれる、春夏秋冬に「立」という字をあてた、立春・立夏・立秋・立冬という節気です。
季節が立ち上がり始める時期という意味合いで、立冬ならば、ここから冬の気配が始まるよ、という時節です。
立冬の前日が秋の最高潮であり、立冬は秋のピークから冬に傾き始めた時点なので、立冬自体は秋の度合いが高いです。
ですが方向性としては、冬に向かう。そんな時点です。
節分とは、四立の前日(土用明けする日)のこと
季「節」の「分」かれめであり、四立の前日、すなわち土用明けする日を節分と呼びます。
土用明けするそのタイミングを狙って空気中の邪気が人の心身に害をなすと考えられているので、節分には滋養のある豆をまいたり、邪気払いをします。
✔「外邪(がいじゃ)」と呼ばれる6つ邪気「六邪(ろくじゃ)」に気を付けよう
【寒露】発酵ワクワク大使の二十四節気のお話
土用にするとよいことは?
次の季節の準備をして、節分に邪気を祓い、心機一転、新しい季節を迎えいれる
具体的には、夏服を丁寧にしまい、コートや手ぶくろ、マフラーなど冬の装いや、家の暖房類を整え、体を温め滋養のあるものいただきましょう。
本格的な冬を迎える前に、冬篭りの準備をする。
野山の獣も人間も、長い冬を乗り越えられるうように、入念な準備が必要です。
四季を楽しみきるために、四季の備えを万全にする。
二十四節気の要諦はここにある気がします。
今回の土用でも体調を崩す方が多く見受けられますね。
土用は引っ越しなど、大きく変化する事はなるべく避け、家で新しい季節の準備や養生を心がけましょう。
土用が明けたら立冬、そしていよいよ年末です。
忙しい師走を駆け抜け、穏やかな気持ちで新年が迎えられますよう、みなさまの御多幸と御健勝をお祈り申し上げます。
【霜降】に食べたい発酵レシピ『土用の芋煮 醤油の実添え』
発酵ワクワク大使・鈴木さんがお届けする今回のレシピは、『土用の芋煮 醤油の実添え(レシピページにリンク)』です。