雑節レシピ

2018年07月23日

【大暑】うなぎよりもスゴイ⁉土用しじみの薬膳醤油麹漬け:発酵ワクワク大使の雑節レシピ

東京・表参道にある、発酵をテーマにした居酒屋「発酵居酒屋5(ゴ)」の料理長を務める発酵料理人であり、“発酵わくわく大使”として発酵文化を伝える活動を行っている鈴木大輝さんによる二十四節気に沿った発酵料理のレシピをご紹介します。

✓暑さで体力が奪われる前に、夏の土用の養生食
【土用とは?】発酵ワクワク大使の雑節のお話


「土用(どよう)」のおさらい

立春・立夏・立秋・立冬とは、次の季節が立ち上がりはじめる時候です。
つまり、季節の頂点に達した次の日ということであり、立秋とは、夏のピークの次の日です。
立秋の2017年8月7日まで、夏の盛りが昇りつめていきます。

夏の盛りを乗り切るため、その前の18日間に土用という準備期間が設けられています。
つまり、「大暑(たいしょ)」(2018年7月73日)の3日前から、「立秋(りっしゅん)」(2018年8月7日)の前日までの18日間が「夏の土用」です。

土用の期間は、大きく動いていたずらに体力を消耗せずに、体力温存を心掛けましょう。

土用は、滋味あるものをいただき、体力を養う

土を用いると書いて土用。
滋味あふれるものをいただき、体力を養いましょう。
土用のうなぎは有名ですが、お隣の韓国では土用に参鶏湯を食べる文化があります。
また甘酒は、消化能力が落ちる今の時期に熱々のものを頂くのが、江戸時代の文化として根付いていました。

夏だからといって冷たいものを取りすぎると、お腹の温度が下がり、善玉菌も元気がなくなり、いくら精のつくものを頂いても、消化吸収できずに流れて行ってしまいます。
そんな時期だからこそ、温かく消化の良いものを頂きたいものですね。

暑さで体力が奪われる、夏の土用の養生食

土用には、「土用しじみ」

土用には、「土用しじみ」

しかし、うだるような暑さに、熱いものばかり取っていられないのも人情。
そんな時は貝類もオススメです。
海は全ての生物を生み出した命の根本。その海から栄養素を頂き育ったのが貝類。
亜鉛や鉄などのミネラルが豊富で、漁師さん曰く貝は精力剤だそうです。

特にあわびは栄養価も高く昔から珍重されていますので、発酵居酒屋5ではアワビのメニューをお出ししていますが、ご家庭では難しいかもしれませんね。

そんなときは、庶民に広く愛される貝、しじみを頂きましょう。
「土用しじみ」も、最近はよく聞かれますね。

そのしじみを、漢方と糀を使った醤油漬けにしました。
その美味しくて滋養あふれる醤油も、山芋というこれまた滋味あふれるトロロの味付けに使って頂きます。

黒い食べ物は、東洋医学の考え方では、腎を強める作用があります。
腎とは西洋医学の腎臓とは少し範囲が違い、泌尿器、生殖器など人の体の要である丹田、まさに、人の生命力を司る重要な機能です。

腎は精であり、人を支え、神に通ず。
すべて、「じん」という言霊を宿しています。

精根尽き果て夏バテする前に、ジンを養いましょう!

土用しじみの薬膳醤油糀漬け

薬膳醤油糀

材料

薬膳醤油糀
・濃口醤油 50ml
・ヒガシマル特選うすくち醤油 50ml
・みりん 200ml
・雪糀(またはすり潰した糀)(20g)
・にんにく 3欠片を薄くスライス
・鷹の爪 丸のまま2本
・生の日本酒(岡村本家 さんの金亀白80もオススメです)
・生薬を煎じた水200ml(以下の漢方生薬を煎じる)
・八角、陳皮、、桂皮、丁子、山椒、甘草、朝鮮人参、
(すべて乾物のものを1g、もしくは一欠片ずつ。集めるのが難しければ市販の五香粉を2g。その場合、五香粉は火を入れて煮ださない)

●活きた大きめのしじみ 300g
●大和芋 おこのみで

作り方

1. 鍋に水500mlほど、漢方生薬を入れて弱火にかけ2〜30ほど煎じる。
2. 火を止めて生薬を濾して捨てる。
3. 濾し取った水が200mlになるように煮詰めたり、水を足したりして調整して冷ましておく。
4. みりんを火にかけてアルコールを飛ばし、煎じ水、薬膳醤油糀の他の材料を全て合わせておく。
5. しじみは真水に浸けて砂を吐かせ、その後、流水でこすりながら洗って、汚れを良く落とす。
6. 綺麗に洗ったら、新しい水をボウル張り、洗ったしじみを入れる。
7. しじみに70度で5分ほど軽く火を入れる。
火を入れすぎると旨味が流出してしまうし、身も固くなってしまう。なので、直火にかけるより、湯煎にかける方が失敗は少ない。
8. 沸騰したお湯を弱火にして、しじみと水を張ったボウルを湯煎する。
9. 5分ほどすると貝が空いてくるので、そしたらザルに空け、水分を切り、薬膳醤油糀に漬ける。
10. 1日置いたら出来上がり。

お皿に盛り付け、醤油が余ったらトロロにかけたり、餃子のタレや他の料理に使ったり、醤油を煮詰めてオイスターソースのようにすると長期保存も可能です。 お酒のおつまみに、剥き身とトロロと薬膳醤油糀をご飯にかけても美味しいです。
貝と漢方と発酵の力を頂き、夏のピークを乗り越えましょう!

✓暑さで体力が奪われる前に、夏の土用の養生食
【土用とは?】発酵ワクワク大使の雑節のお話


鈴木大輝

鈴木大輝

1979年、鎌倉に生まれ育つ。幼少期より韓国人の祖父母にキムチ作り、鶏の締め方など手ほどきを受け、20代の頃にタイ、ラオス、インド、ネパールなどへバックパッカー料理修行に出た旅の果てに、地元鎌倉で「発酵コリアンカフェもわ」を開店。5年の期間満了後、カフェカンパニー㈱から依頼を受け、表参道に「発酵居酒屋5」をプロデュース。料理教室、講演、イベント出店、メニュー開発、飲食店プロデュース仕事に「発酵」という命の循環を意識することで、健康的でワクワクした生活を提案しています。また、「先祖代々子々孫々、世界に平和の輪を作ろう」をテーマに、唄い手、楽隊、踊り子総勢30名からなる、「イマジン盆踊り部」という祝祭空間クリエイティブチームにて、日夜おめでたい空間作りをしています。イマジン盆踊り部 発酵大使のわくわく見聞録 発酵居酒屋5 yukikoji

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