二十四節気レシピ

2018年03月06日

いよいよ始動!“エピソード0(ゼロ)”の時候『啓蟄(けいちつ)』:発酵ワクワク大使の二十四節気のお話

東京・表参道にある、発酵をテーマにした居酒屋「発酵居酒屋5(ゴ)」の料理長を務める発酵料理人であり、“発酵わくわく大使”として発酵文化を伝える活動を行っている鈴木大輝さんに、「雨水(うすい)」について聞きました。

✔山菜を春巻きと洒落こむのも乙なもの。卵に包まれた命のような生春巻き!
さわやかな苦み×ねっとりとした甘みがたまらない!『わらびと甘エビの生春巻き 木の芽味噌添え』


2018年の二十四節気「啓蟄(けいちつ)」はいつ?

2018年の「啓蟄」は3月6日です

苔に生える双葉の成長と環境イメージ

啓蟄。地中より小さな命、花啓く

地球の円周活動、どこを基点のスタート地点とするか。それは「春分(しゅんぶん)」

地球が太陽の周りを一周する。その時の空間の距離を、私たちは1年と知覚しています。
地球が誕生して以来、数十億年、ずっと回り続けているこの円周活動。どこを基点のスタート地点にするか。
二十四節気の本などを読むと、立春から始まるものも多いのですが、イタリア、エジプト、アラブ、中国、日本、メキシコ、古今東西、多くの暦は「春分」を起点に定めています。

春分のひとつ前の節気、いわば“エピソード0(ゼロ)”といった時候、それが「啓蟄(けいちつ)」

公園 木 夕日

春分は全地球的に等しく真東から日が昇り、真西に沈み、この日から昼の長さは夜よりも長くなるという特別な地点。
地球上のどこにいても、宇宙人的な視点から見ても、春分とはとてもわかりやすいスタート地点なのです。
「自然を讃え、生物を慈しむ日」と日本国も定めています。
それが春分であり、春分のひとつ前の節気、いわば“エピソード0(ゼロ)”といった時候、それが今回の啓蟄です。

「啓蟄(けいちつ)」は、地中で冬眠していた生き物が目覚め、命が芽吹き始める時候

「啓」とは“ひらく、はじまる”こと。

(余談ですが、ハッコラ読者さんにも知名度の高い、千葉の自然酒酒蔵「寺田本家」さんの先代、啓佐さんの名前を冠した『花啓く』というお酒は、熟成甘口古酒で、お彼岸やお花見、春うららかな天気の中にいただくと、この世の春のような味わいです)

「蟄」とは、目に見えぬところで眠る虫や卵、菌、微生物などの小さな命。
すなわち、春が近づき地中で冬眠していた生き物が目覚め、命が芽吹き始める時候、それが啓蟄です。

例年、古民家に住む友人の家では、啓蟄に油虫をみるそうです。外でも内でも虫が出始める時期ですね。
虫嫌いな方は対策をしはじめましょう。

「腹の虫が納まらない」、「腹が立つ」などは、腸内細菌のしわざ!?

お腹にハートを持つ女性

さて、虫といえば、「腹の虫が納まらない」とか「腹が立つ」などといいますが、発酵大使的には、あれは腸内細菌を指しているのではないかと思っています。生活や性格が荒れると、腸内の善玉菌も弱くなり、腸内も荒れていきます。

「私たちの人生を司っているのは腸である」という説も

腸について専門家に聞いた話によると、人間は、精子と卵子が受精してまず脳ができると思いきや、まずは腸ができるそうです。
人間の受精から出産までの十月十日の期間で、受精卵から胎児の成長は生物の何億年という進化をトレースするかのように進んでいきます。
生物の根源的な形は、ワームやナマコのような管状の生物だという説もあり、今、偉そうに能書きを考えている脳も、パソコンを打っている指も、腸のオマケに過ぎないとのことだそうです。
腸は脳に、人生のディレクションを指し示し、それによって脳は各部位に神経を通して電気信号を送る。私たちの人生を司っているのは腸であるという説を伺いました。

腹の底から笑うことで、腸内細菌の調子も上がり、人生も調子が上がっていく

腸が荒れていると、脳に送るディレクションも荒んだものになり、行いやその結果である人生も荒廃していく恐れがあるそうです。
それゆえ、腸内の平和が何よりも大切なのではないでしょうか。
腹の虫がおさまらずにムカムカしたり、腹が立ったりしては、人生がうまくいきません。逆に、腹の底から笑うことで、腸内細菌の調子も上がり、人生も調子が上がっていくのではないでしょうか。
いくら発酵食品を食べても、腹の虫の機嫌が悪ければ不健康になってしまうでしょう。
あまりストイックに詰めすぎず、ちょっと遊びやゆとりをもって、腹を割って、腹の底から笑う。それが発酵生活なのではないかなと、未熟ながらも日々、菌たちに“大”いに“使”われている発酵大使は考えております。
そんな腹の虫のことを思いやる時候、そんな啓蟄の捉え方も、発酵好きのみなさまにはピッタリではないでしょうか。

発酵ワクワク大使の二十四節気コラムも1周年!

オーガナイザーはこの人! 「発酵居酒屋5」料理長を務める、発酵ワクワク大使、鈴木大輝さん

去年の春分から始まった二十四節気と発酵というこのコラムも、皆様に支えられて、一周できました。
あらためて、心から御礼申し上げます。

自然界・自分・腸内の微生物たち。この三者が、太陽・地球・月のように調和することで、健康的な生活を送ろう

紀元前より連綿とつづく太陽の暦、二十四節気。
ぜひ来年度も二十四節気を意識することで、自然界と、自分と、腸内の微生物たち、この三者が太陽、地球、月のようにクルクル回りながら踊るように調和することで、健康的な生活が送れますように心よりお祈り申し上げます。

人類皆菌類。菌も、人の心も、自然の移ろいも、常に敬意を払うことで発酵世界での共生ができる

菌も、人の心も、自然の移ろいも。神様のように目には見えませんが、常に敬意を払うことで、発酵世界での共生ができることと信じております。

人類皆菌類。

小さな命も、大きな命も、自分も他の命も。
大事にやさしく育てあいましょう。

【啓蟄(けいちつ)】に食べたい発酵レシピ『わらびと甘エビの生春巻き 木の芽味噌添え』

発酵ワクワク大使・鈴木さんがお届けする今回のレシピは、『わらびと甘エビの生春巻き 木の芽味噌添え(レシピページにリンク)』です。

わらびと甘エビの生春巻き 木の芽味噌添え

✔山菜を春巻きと洒落こむのも乙なもの。卵に包まれた命のような生春巻き!
さわやかな苦み×ねっとりとした甘みがたまらない!『わらびと甘エビの生春巻き 木の芽味噌添え』


鈴木大輝

鈴木大輝

1979年、鎌倉に生まれ育つ。幼少期より韓国人の祖父母にキムチ作り、鶏の締め方など手ほどきを受け、20代の頃にタイ、ラオス、インド、ネパールなどへバックパッカー料理修行に出た旅の果てに、地元鎌倉で「発酵コリアンカフェもわ」を開店。5年の期間満了後、カフェカンパニー㈱から依頼を受け、表参道に「発酵居酒屋5」をプロデュース。料理教室、講演、イベント出店、メニュー開発、飲食店プロデュース仕事に「発酵」という命の循環を意識することで、健康的でワクワクした生活を提案しています。また、「先祖代々子々孫々、世界に平和の輪を作ろう」をテーマに、唄い手、楽隊、踊り子総勢30名からなる、「イマジン盆踊り部」という祝祭空間クリエイティブチームにて、日夜おめでたい空間作りをしています。イマジン盆踊り部 発酵大使のわくわく見聞録 発酵居酒屋5 yukikoji

関連タグ

この協力者の他の記事を見る

このライターの詳細へ

最新記事

もっと見る

SERIES 連載

More

CATEGORIES カテゴリー