2021年6月5日~6月20日は、二十四節気の「芒種(ぼうしゅ)」にあたります。二十四節気(にじゅうしせっき)とは古代中国から伝わったもので、春夏秋冬の季節をさらに約15日間ずつ分けた暦です。
前回の節気である「小満(しょうまん)」は、秋に蒔いた種が順調に育ち、草木の緑がいっそう色濃くなる時期を迎えました。今回ご紹介する「芒種」はどのような季節を迎えるのでしょうか?
今回のレシピは、この季節に出回る旬の青梅を使った「自家製手作りカリカリ梅」と、そのアレンジメニュー「夏の薬味おにぎり」の2品です。小ぶりの青梅が手に入ったら、ぜひチャレンジしてみては?
芒種(ぼうしゅ)とは
2021年6月5日~6月20日は芒種です。芒(のぎ)とはイネ科の穂先の針のような突起の部分を指します。芒種とは、そうした穀物の種をまく時期のことです。田植えの最盛期を迎え、梅雨が始まります。
雑節 入梅
地域によって梅雨入りは変わりますが、暦上の梅雨入りを入梅と言い、黄道80度を通る日に定められています。2021年の入梅は6月11日です。
芒種の七十二候(しちじゅうにこう)
二十四節気の一節気をさらに約5日ごとにわけて、気象や動植物などの変化や季節の移り変わりを告げてくれるのが七十二候(しちじゅうにこう)です。
螳螂生(かまきり、しょうず)
かまきりがふ化する頃。かまきりは害虫の心強い助っ人です。
腐草為蛍(くされたるくさ、ほたるとなる)
昔は腐った草がホタルになると信じられていました。
梅子黄(うめのみ、きばむ)
梅の実が完熟するころのこと。
芒種の旬野菜
はしり(市場に出回りはじめたもの、初物)
とうがん、ずいき
さかり(おいしくて栄養価も高く、価格も安定)
アスパラガス、じゅんさい、おくら、ゴーヤ―、ズッキーニ、ピーマン、パプリカ、とうもろこし、高原キャベツ、にんにく、きゅうり、みょうが、茄子、枝豆、チンゲン菜
なごり(旬の終わりかけ。コクや深みを楽しむ)
みつば、さやえんどう、うど、ふき、ソラマメ、おかひじき、新ごぼう
芒種の旬食材
くだもの
すいか、ゴールデンキウイ、夏ミカン、うめ、すもも、あんず、イチジク、びわ、さくらんぼ、ブルーベリー、めろん、パイン
魚介
ホタテ、うに、ほや、サザエ、岩ガキ、イカ、タコ、あゆ、すずき、シマアジ、カツオ、ホッケ
自家製手作り「カリカリ梅」とは
小ぶりな青梅を塩と焼酎と卵の殻で2週間ほど漬けてつくる手軽な梅干しです。初めての梅仕事にもおすすめ。冷蔵庫で1年ほど保存できます。
カリカリ梅の効能
梅にはクエン酸が豊富に含まれており、疲労回復や血液をきれいにする効果も期待されます。また、梅に含まれる梅リグナンというポリフェノールには強力な抗酸化作用があります。
自家製手作り「カリカリ梅」の作り方・レシピ
材料
・青梅 1kg
・天日塩 100g(青梅の10%)
・焼酎(35度以上のもの)30㏄
・卵の殻 2つ
下準備
卵の殻を沸騰したお湯で殺菌し、オーブンか電子レンジ、または日干しで乾燥させて、お茶パックに入れておく。
(目的:卵の殻のカルシウムにより、カリカリな食感に仕上げます。お茶パックにいれた卵の殻は手で軽く砕くとより良いです)
作り方
1、青梅のヘタを竹串でとり、1時間ほどあくをとるために水に漬けておく
2、ザルにあげて、水気を切りペーパータオルで一つ一つの水分を拭く。
(面倒ですが丁寧に行うことでカビ防止になります)
3、密封できるような袋に青梅と塩を入れよく混ぜまる
4、卵の殻のパックと焼酎を入れ、できる限り空気を抜き、輪ゴムで止める。そのまま冷蔵保存で2週間後出来上がり!
※翌日、塩に漬かって水分が出てきますので、梅に水分がしっかり浸かるように、画像のように結びなおすと良いです。
カリカリ梅の食べ方
そのままで酸っぱすぎるという方は1~2時間ほど水に漬けて塩抜きすると食べやすくなります。または、はちみつに漬けて甘くすることで食べやすくなります。
すりこぎの棒でキッチンペーパーの上から梅をたたき割り、ご飯やサラダにかけても美味しく食べられます。小さく刻んでドレッシングにしたり、お肉やお魚と一緒に焼いても良い風味とアクセントになり大変おすすめです。ぜひ、いろんな食べ方で楽しんでみてくださいね!
カリカリ梅のアレンジレシピ「夏の薬味おにぎり」の作り方
手軽ですが、大変喜ばれる一品です!冷めても美味しいので、お弁当や外出先にもおすすめです。
材料
・カリカリ梅 5~6粒 (たたき割って小さく刻んでおく)
・シソ 2枚 みじん切り
・ごま 大さじ2
・ちりめんじゃこ 大さじ2
・ミョウガ 1つ みじん切り
・ご飯 お茶碗2杯分
作り方
大きなボウルに材料すべて和えて、米粒をつぶさないようにさっくり混ぜて完成。
カリカリ梅をお家で手作りしよう!
今回は手作りカリカリ梅をご紹介しました。1年間楽しめますのでぜひ作ってみてください。
カリカリ梅はそのまま食べるのも良いですが、叩き割っていろんな食材と組み合わせて調理していただくのがおすすめです。
使い方に迷うことがあるかもしれませんが、意外とどんな食材にも合います。鶏肉や豚肉と一緒に炒めても美味しくいただけます。タイなどの白身魚のお刺身に小さく刻んだカリカリ梅を散らしてカルパッチョとしていただいても涼やかで夏らしい一品になります。ぜひいろんな食べ方で楽しんでみてください。
全国的に梅雨入りの季節で体調を崩しやすい時期ですが、毎日自分、家族を労わる食事で、心も体も強くしてまいりましょう!