「発酵昆布」の作り方│酵母と乳酸菌たっぷりの発酵だし汁レシピ

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2021年9月23~10月7日は、二十四節気の「秋分」にあたります。二十四節気(にじゅうしせっき)とは古代中国から伝わったもので、春夏秋冬の季節をさらに約15日間ずつ分けた暦です。

前回の節気である「白露(はくろ)」では、徐々に秋が深まり、実りの季節を迎えました。今回紹介する「秋分(しゅうぶん)」はどのような季節を迎えるのでしょうか? 旬食材を使った発酵レシピとともに、処暑の季節を感じてみましょう。

今回は、出汁の効いたお料理が恋しくなるこの季節にぴったりの「発酵昆布」と、そのアレンジレシピ「えびとホタテの酵母昆布とろとろ卵とじ」をご紹介します。

発酵だし汁「発酵昆布」とは

発酵だし汁「発酵昆布」とは
発酵だし汁「発酵昆布」とは

昆布の酵母や乳酸菌が増える「発酵昆布」

発酵昆布とは、昆布を水に漬けて、冷蔵保存で1週間ほど発酵させ、昆布の酵母や乳酸菌を増やした発酵だし汁です。旨味たっぷりの濃い昆布の味や香りが楽しめます。

みそ汁や白和え、茶わん蒸しなど、昆布だしを利かせたいときに使えます。とっても簡単に作れますので、ぜひ旨味たっぷりの酵母昆布を仕込んでみては?

酵母とは

酒の醸造やパンをつくるときに必要な酵母は、今回使用する昆布などの野菜や植物、空気中にも存在する微生物です。

酵母に含まれた豊富な食物繊維で腸内環境を整えたり、糖の吸収を穏やかにしたり、免疫力アップも期待できます。

乳酸菌とは

ヨーグルトやチーズなどの乳製品や、キムチやぬか漬けなどの漬物をつくるときに活躍する乳酸菌は、腸内環境をいい状態に保ってくれる代表的な善玉菌のひとつです。

乳酸菌は、継続的に摂取して、腸内からいなくならないようにすることが大切。悪玉菌の増殖を抑制するためにも、毎日少しずつ摂りましょう。

酵母や乳酸菌がたっぷり♡発酵昆布の作り方・レシピ

酵母や乳酸菌がたっぷり♡発酵昆布の作り方・レシピ
酵母や乳酸菌がたっぷり♡発酵昆布の作り方・レシピ

材料

・保存瓶 煮沸消毒かアルコール消毒をしておく
・昆布 20g
・水 900ml

作り方

①保存瓶に昆布を入れる

保存瓶に昆布を入れる
保存瓶に昆布を入れる

②水を入れる

水を入れる
水を入れる

これで仕込みは完成です。
冷蔵保存で1週間後から使えます。それまで、雑菌が入らないようにフタは開けないようにしてください。

③1週間後~

1週間後~
1週間後~

白濁しています。旨味たっぷりの酵母昆布のできあがり!

ポイント&トラブルシューティング

1週間後からは料理に使い始めます。1か月ほどで使い切りましょう。
お水は継ぎ足さず、使い切ってから、お水を注いで3日冷蔵保存で発酵させて使うことができます。(二度目まで使用できます)
昆布が水から出ないように、飛び出る場合はハサミでカットするか、押し込んでください。

「えびとホタテの酵母昆布とろとろ卵とじ」の作り方│発酵昆布のアレンジレシピ

 
「えびとホタテの酵母昆布とろとろ卵とじ」の作り方│発酵昆布のアレンジレシピ
「えびとホタテの酵母昆布とろとろ卵とじ」の作り方│発酵昆布のアレンジレシピ

昆布の香りが魚介と合います!あつあつのままご飯にかけて召し上がれ。

材料(2人分)

・エビ 6尾~
・ホタテ貝柱 4つ~
・生姜 1片 みじん切り
・玉子 2つ 
・くず粉 小さじ1
・酵母昆布 80ml
・塩 小1/2
・ニラ 少々

作り方

①フライパンに生姜を炒めて香りを出す
②エビとホタテを加え塩を少々加えて火を通す
③エビとホタテに通ったら酵母昆布と塩を加え沸騰したら火を弱めて、弱火で5分煮たたせる
④大さじ1の水で溶いたくず粉をまんべんなく回しかけ、ヘラで優しく混ぜてとろみを出す
⑤とろみが出たら、溶き卵を上から回しかけ中火で火を通す。すぐに火が通るので、自分の好みのふわふわの加減になったら火を止めてお皿に盛りつける
⑥上から刻んだ生のにらをかけて完成

秋分(しゅうぶん)とは

秋分(しゅうぶん)とは
秋分(しゅうぶん)とは

2021年9月23~10月7日は秋分です。真東から真西に日が沈み、昼夜の長さが同じになる日です。この日を境に日が弱く短くなり、少しずつ冬へと近づいてゆきます。鰯雲や鱗雲などが高い空に浮かび、秋らしい空が見られるようになります。彼岸花や金木犀も見ごろを迎えます。

中秋の名月(旧暦)はこの頃です。(2021年は9月21日)
空気が澄んだ秋の空に、くっきりと美しく浮かぶ月を楽しみましょう。

 

秋分の七十二候(しちじゅうにこう)

二十四節気の一節気をさらに約5日ごとにわけて、気象や動植物などの変化や季節の移り変わりを告げてくれるのが七十二候(しちじゅうにこう)です。

雷乃収声(かみなり、すなわちこえをおさむ)

夏の間、活発だった雷が落ち着き、入道雲の代わりに鰯雲が広がるころ

蟄虫坏戸(むし、かくれてとをふさぐ)

元気だった虫たちが巣ごもりの支度をするころ

水始涸(みず、はじめてかるる)

収穫の最盛期を迎え、どの田んぼからも水が抜かれて涸(か)れるころ

 

秋分の旬野菜

秋分の旬野菜
秋分の旬野菜

はしり(市場に出回りはじめたもの、初物)

チンゲン菜、ヤーコン、ごぼう

さかり(おいしくて栄養価も高く、価格も安定)

ルッコラ、セロリ、レタス、ジャガイモ、マツタケ、カボチャ、れんこん、海老芋、銀杏、ニンジン

なごり(旬の終わりかけ。コクや深みを楽しむ)

さやいんげん、きゅうり、ミョウガ、新生姜

秋分の旬食材

秋分の旬食材
秋分の旬食材

くだもの

かき、なし、りんご、すもも、ざくろ、プルーン、イチジク、ぶどう、シークワーサー、すだち、カボス、ライム、温州ミカン、マンゴー、ドラゴンフルーツ、青パパイヤ

魚介

あさり、つぶ貝、スルメイカ、真蛸、花咲ガニ、サンマ、トビウオ、カタクチイワシ、戻りカツオ

手軽に作れる酵母昆布で秋の日々を健やかに

今回は酵母と乳酸菌がたっぷりの発酵昆布をご紹介しました。昆布の濃い香りと味にびっくりされると思います!
二度使った後には刻んで佃煮にしたり、冷凍しておいてご飯を炊くときに一緒に炊いたりと、工夫して美味しく召し上がれ。昆布は天然のインシュリンともいわれており、血糖値を下げてくれます。ぜひ日常的に昆布をいただきましょう!

いよいよ秋分を迎え、冬に向かっていく時期になりました。空や草木、花たちは変化し続けています。青々とした鮮やかな夏の色から暖色が主役の季節になってゆきます。風や香りからも季節の移ろいを感じることができる頃、五感を通してめいっぱい秋を楽しみましょう!

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