サツマイモとお米の発酵飲料「ミキ」の水キムチレシピ&手作りミキの作り方

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2021年12月7日~12月21日、二十四節気の「大雪」にあたります。二十四節気(にじゅうしせっき)とは古代中国から伝わったもので、春夏秋冬の季節をさらに約15日間ずつ分けた暦です。

前回の節気である「小雪(しょうせつ)」では、雨が雪に変わる冬の2つ目の節気を迎えました。今回紹介する「大雪(だいせつ)」はどのような季節を迎えるのでしょうか?旬食材を使った発酵レシピとともに、大雪の季節を感じてみましょう。

今回は、神様に捧げる飲み物とも称される奄美大島伝統の発酵健康飲料「ミキ」と、そのアレンジレシピ「ミキ水キムチ」をご紹介します。

「ミキ」とは

ミキとは
ミキとは

サツマイモとお米とお砂糖で発酵させた健康飲料です。ミキの由来は「お神酒」であるといわれ、奄美大島では各家庭で昔から仕込まれてきました。多くの乳酸菌を含み、消化を促し元気になるということで、島では小さな子どもからお年寄りまで広い層に親しまれています。今回はお砂糖は使わず、サツマイモとお米だけで仕込むレシピをご紹介します。

サツマイモとお米の発酵飲料「ミキ」の作り方・レシピ

材料

・生米 250g
・お水 1L
・サツマイモ 50g(甘くしたければ100g)

作り方

1、お米を洗って鍋に入れ、お水を入れ火をつけます。弱中火で30分~40分ほど火をかけ、おかゆを作ります。焦げやすいので鍋底から混ぜます(10分おきにタイマーをかけるのがおすすめです)

2、サツマイモの皮を剥き、生の状態で水につけて30分ほどあく抜きをします。あく抜きをすることで苦味や渋みを抜き、色の変色も防ぐことができます。

3、おかゆが完成したら50度くらいまで冷まします。おかゆの目安は米を軽い力でつぶせるくらいの柔らかいものが理想です。(発酵しやすいため)
後の工程でサツマイモと混ぜます。サツマイモの酵素が活性化するように、おかゆの温度を低くしすぎないように注意してください。

4、サツマイモをすりおろします。(生の状態です)

5、50度ほどになったおかゆにすりおろしたサツマイモを入れます。

50度ほどになったおかゆにすりおろしたサツマイモを入れます。
50度ほどになったおかゆにすりおろしたサツマイモを入れます。

6、丁寧に混ぜます。サツマイモの酵素がおかゆのでんぷんに反応して、混ぜているうちにゆるゆるになってきます。

丁寧に混ぜます
丁寧に混ぜます

最初は、お米がもたついた様子ですが、丁寧にかき混ぜていくとゆるくなっていきます。10分ほど混ぜると一体感がでてきます。

7、おかゆがゆるくなったらフタをして(またはタッパーに移して)発酵させます。

おかゆがゆるくなったらフタをして(またはタッパに移して)発酵させます
おかゆがゆるくなったらフタをして(またはタッパーに移して)発酵させます

3日目のミキです。さらさらの状態になりました。

3日目のミキです
3日目のミキです

発酵させる方法

常温で発酵させます。1日1回は下からくるりとかき混ぜてください。(まんべんなく発酵させるためと、カビ予防のため)
夏の気温だと1日で完成します。冬であれば2~3日で発酵します。ヨーグルトメーカーがあれば40度10時間ほどで設定します。
発酵したら、ミキサーなどで撹拌すると使いやすくなります。

発酵したら、ミキサーなどで撹拌すると使いやすくなります
発酵したら、ミキサーなどで撹拌すると使いやすくなります

気泡がぷくぷくしてきて、酸味がでてきたら完成です。発酵が進むにつれて酸味が増していくため、程よい酸味になったら冷蔵(冷凍)保存に切り替えてください。
冷蔵庫の中でも発酵が進み、酸味が日に日に増していくので、冷凍保存がおすすめです。
ジップロックなどの袋に入れて平らに冷凍できるよう、バットに載せて冷凍するのがいいでしょう。

冷凍保存がおすすめです
冷凍保存がおすすめです

ミキは神聖な飲み物として、昔から大切に作られてきました。自宅で作るときも、ぜひ丁寧に仕込んでくださいね!

「ミキ」のいろいろな食べ方おすすめ

豆乳ヨーグルト

豆乳or牛乳:ミキを4:1の割合で混ぜ、タッパーに入れ常温で1日置くとヨーグルトになります

ミキドレッシング

ミキ、オリーブオイル、塩麴、純米酢をそれぞれ1:1:1:1の割合で混ぜ、ブラックペッパーやすりおろしにんにくなどを加えよく混ぜると、とっても美味しいドレッシングになります

パンケーキの甘み足しに

ミキは酸味のある甘酒のような味なので、パンケーキやクレープを作るときの甘み足しにもお使いいただけます

フルーツにかけて食べる

カットしたバナナやりんごにかけるとおいしい発酵おやつになります

煮物などの隠し味に

少量加えることで深みのある味になります。

工夫次第でミキはいろんな料理に使うことができます。ぜひご自身でアレンジしてみてミキを日常的に楽しんでみてくださいね!

「ミキ水キムチ」の作り方│ミキアレンジレシピ

「ミキ水キムチ」の作り方│ミキアレンジレシピ
「ミキ水キムチ」の作り方│ミキアレンジレシピ

ミキで作る水キムチです。火にかける必要がなく、すぐにできるお手軽なレシピです。

材料

・きゅうり 1本 斜めスライス切り
・ミニトマト 6個~ 
・玉ねぎ 1/4玉 皮を剥いて5㎜ほどの千切り
・人参 1/2本 5㎜ほどの半月切り
・白菜 3枚~ ざく切り

つけ汁
・水 400ml 
・ミキ 150ml
・塩 小さじ1.5
・にんにく 2かけ まな板でつぶす
・生姜 2かけ 千切り
・鷹の爪 少々

作り方

1、すべての材料をカットし、小さじ1(分量外)の塩をふり10分ほど置く
2、つけ汁を作る。大き目のボウルにつけ汁の材料を全ていれ、よく混ぜる

つけ汁を作る
つけ汁を作る

3、しんなりした野菜をさらによく揉み込み、水分を出すようにする
4、つけ汁を野菜に全量加え、よく混ぜる

つけ汁を野菜に全量加え、よく混ぜる
つけ汁を野菜に全量加え、よく混ぜる

5、消毒済みの保存瓶、またはタッパーに入れ替え、常温で1日置く。

消毒済みの保存瓶、またはタッパに入れ替え、常温で1日置く
消毒済みの保存瓶、またはタッパに入れ替え、常温で1日置く

6、夏であれば半日、冬であれば1日常温で置く。酸味が出てきたら、それ以降は冷蔵保存で3週間以内に食べきるようにします。

大雪(だいせつ)とは

大雪(だいせつ)とは
大雪(だいせつ)とは

2021年12月7日~12月21日は大雪です。冷たい風が感じられ、冬をより一層実感する季節。雪は昔から花にたとえられており、「雪の花」や「六華(りっか)」などという言葉があります。12月13日には新年を迎える準備を始める事始めになります。大掃除を少しずつ始めたり、新年の飾り物をそろえたりすると安心して新年を迎えることができます。

大雪の七十二候(しちじゅうにこう)

二十四節気の一節気をさらに約5日ごとにわけて、気象や動植物などの変化や季節の移り変わりを告げてくれるのが七十二候(しちじゅうにこう)です。

閉塞成冬(そらさむく、ふゆとなる)

天も地も寒さで塞がれ、本格的な冬を迎える季節。

熊蟄穴(くま あなに こもる)

冬眠に備えてエサをたっぷりと食べたくまが、そろそろ穴にこもるころ。

鱖魚群(さけのうお むらがる)

海で育った鮭が産卵のために自分の生まれた川へと里帰りするころ。

大雪の旬野菜

大雪の旬野菜
大雪の旬野菜
 

はしり(市場に出回りはじめたもの、初物)

菜の花

さかり(おいしくて栄養価も高く、価格も安定)

ゆりね、下仁田ネギ、ほうれん草、ネギ、カブ、サツマイモ、春菊、白菜、わさび、ブロッコリー、クワイ、大根、キャベツ、カリフラワー、水菜、小松菜

なごり(旬の終わりかけ、コクや深みを楽しむ)

チンゲン菜、れんこん、ぎんなん、にんじん、ヤーコン、ごぼう

大雪の旬食材

大雪の旬食材
大雪の旬食材
 

くだもの

西洋梨、梨、りんご、キウイ、スチューベン、いちご、ライム、レモン、ゆず、キンカン、イヨカン、スウィーティ

魚介

ホタテ、牡蠣、つぶ貝、ナマコ、ヤリイカ、マダコ、ズワイガニ、イセエビ、クルマエビ、シャコ、アンコウ、ヒラメ、イワシ、ニシン、ハタハタ、クエ、ソイ、カレイ、ブリ、サワラ、鯛

12月13日はいよいよ「正月事始め」

古来から12月13日は「鬼宿日(きしゅくにち)」という、婚礼以外のことはすべて吉とされる日。正月事始めとして、すすを掃うのも吉だそうです。もしこの日付を過ぎてしまっても、少しずつ大掃除を進めてまいりましょう。

おせちの準備や、料理の練習も始めたいころです。おせちには黒豆やエビをいただくのが定番ですが、黒豆はまめに暮らせるように、エビは腰が曲がるまで長生きできるようにという意味が込められています。新年にいただくものとして、こういった縁起のいい食品はたくさんありますので、いろいろと調べてみるのも楽しいです。

次節の冬至は、一年で最も夜が長い日です(今年は12月22日)。そこから昼が少しずつ長くなります。季節の移ろいを味わいながら、体調を整えて毎日を進めていきましょう!

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