瓶で仕込む発酵保存食レシピ【春分編】ザワークラウトのアジア風・コールスロー風の作り方

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2022年3月21日~4月4日、二十四節気の「春分(しゅんぶん)」にあたります。二十四節気(にじゅうしせっき)とは古代中国から伝わったもので、春夏秋冬をさらに約15日間ずつ分けた暦です。

前回の節気である「啓蟄(けいちつ)」では、土の中にいる虫たちが春の温かさを感じてうごめく季節を迎えました。早いところでは桜も咲いた地域もありましたね。今回ご紹介する「春分(しゅんぶん)」は、実際にはどのような季節を迎えるのでしょうか?

この記事では、今の時期に旬を迎える野菜を使った発酵保存食の作り方・レシピとともに、春分についてご紹介します。今回は、塩とキャベツだけで乳酸発酵させる基本のザワークラウトのアレンジ編として、アジア風とコールスロー風のザワークラウトをビンを使って作ってみました。

季節の発酵保存食シリーズ【春分】アジア風ザワークラウト

季節の発酵保存食シリーズ【春分】アジア風ザワークラウト
季節の発酵保存食シリーズ【春分】アジア風ザワークラウト

「アジア風ザワークラウト」の作り方・レシピ

材料(作りやすい分量・1kgほど)

・キャベツ 半玉 細い千切り
・玉ねぎ 1/2玉 薄いくし切り
・紫玉ねぎ1/2玉 薄いくし切り
・にんじん 1本 グレーターですりおろす
(チーズをすりおろすグレーターはあると便利です。なければ千切りにして2㎝の長さにカット)
・大根 15㎝ グレーターですりおろす(なければ千切りにして2㎝の長さにカット)
・生姜 1片 みじん切り
・にんにく 2片 みじん切り
・唐辛子 1/2本 種も1本の半量入れる(鷹の爪5、6個でも)
・ターメリック 小さじ2
・塩 すべての食材の総量の3%

必要な道具

・大き目の清潔なボウル
・チーズグレーター
・すりこぎ
・清潔な瓶

下準備

・使う道具を清潔にしておく(消毒スプレーがあれば便利です)。

・全ての食材をきざむ。有機栽培や自然栽培の野菜であれば皮ごと入れ、そうでなければ皮をむいて入れましょう。

作り方

1、大き目のボウルにすべての食材を入れる

大き目のボウルにすべての食材を入れる
大き目のボウルにすべての食材を入れる


2、総量を測り、3%の塩を入れてよく混ぜる。20分常温で放置する(真夏のときは雑菌が増えないように冷蔵保存が安心です)。

総量を測り、3%の塩を入れてよく混ぜる。20分常温で放置する
総量を測り、3%の塩を入れてよく混ぜる。20分常温で放置する


3、瓶に詰める。すりこぎを使いながら野菜に圧力をかけ、ジュースが野菜よりも上にくるように詰める。

瓶に詰める
瓶に詰める
ジュースが野菜よりも上にくるように詰める
ジュースが野菜よりも上にくるように詰める

4、詰め終わったらフタをして完成。もしジュースが足りないようであれば、3%の塩水を作って上から注ぎ、塩水下になるようにする。写真のように上から大根や白菜でフタをすると安心です。

上から大根や白菜でフタをすると安心
上から大根や白菜でフタをすると安心

発酵のさせ方

常温で4日発酵させます。気温によって乳酸菌の増え方が変わるので、味見をしてもし酸味を感じない場合は1日ずつ伸ばします。味見をして酸味を感じたら、冷蔵保存に切り替えてください。冷蔵保存で半年ほど保存できます(実際は1年ほど保存できますが、美味しくいただける期間は半年くらいです)。

発酵する際にガスが出るので、2日おきくらいにフタを開けてガス抜きをしてください。冷蔵保存後も緩やかに発酵が進むので、たまにフタを開けてください。

トラブルシューティング

・表面に薄い膜が張ったり、カビが生えてしまったりする場合があります。その場合はそこだけ取り除くと食べられます。
・食べるにつれて水分が減り、野菜がむき出しの状態になります。そのままでも問題なくいただけますが、気になる方は塩水を足して、塩水下に沈めると安心して保存できます。
・フタに使用した大根やキャベツは、傷んできたら新しいものと交換してください。

アレンジレシピ「コールスロー風ザワークラウト」の作り方・レシピ

「コールスロー風ザワークラウト」
「コールスロー風ザワークラウト」

材料(作りやすい分量・1kgほど)

・キャベツ 半玉 細い千切り
・玉ねぎ 1/2玉 薄いくし切り
・紫玉ねぎ1/2玉 薄いくし切り
・にんじん 1本 グレーターですりおろす
(チーズをすりおろすグレーターはあると便利です。なければ千切りにして2㎝の長さにカット)
・セロリ 茎の部分1本 薄く切る
・りんご 1/2玉 グレーターですりおろす
・ドライマスタードシード 大さじ1
・生姜 1片 みじん切り
・ブラックペッパー パウダー小さじ1/2
・ローリエ 1枚
・塩 すべての食材の総量の3%

必要な道具

・大き目の清潔なボウル
・チーズグレーター
・すりこぎ
・清潔な瓶

下準備

・使う道具を清潔にしておく(消毒スプレーがあれば便利です)。
・全ての食材をきざむ。有機栽培や自然栽培の野菜であれば皮ごと入れ、そうでなければ皮をむいて入れましょう。

作り方

1、大き目のボウルにすべての食材を入れる。

大き目のボウルにすべての食材を入れる
大き目のボウルにすべての食材を入れる


2、総量を測り、3%の塩を入れてよく混ぜる。20分常温で放置する(真夏のときは雑菌が増えないように冷蔵保存が安心です)。

3、瓶に詰める。すりこぎを使いながら野菜に圧力をかけ、ジュースが野菜よりも上にくるように詰める。

瓶に詰める
瓶に詰める
ジュースが野菜よりも上にくるように詰める
ジュースが野菜よりも上にくるように詰める

4、詰め終わったらフタをして完成。もしジュースが足りないようであれば、3%の塩水を作って上から注ぎ、塩水下になるようにする。上から大根や白菜でフタをすると安心です。

※発酵のさせ方、トラブルシューティングはアジア風ザワークラウトと同じです。

食べ方いろいろ

・スープに入れて酸味&旨味足しに
・アジア風のザワークラウトにはごま油、コールスロー風のザワークラウトにはオリーブオイルをまわしかけると食べやすくなります。
・パンやトルティーヤにお肉と一緒に挟んで
・カレーの付け合わせに
・海苔巻きに挟んで

どちらのザワークラウトもそのままで美味しいですが、いろいろアレンジして楽しくいただきましょう!

こんなアレンジも!

基本のザワークラウトに飽きた方は、味と香りを変えてアレンジ編のザワークラウト作りにぜひ挑戦してみてください。今回ご紹介したレシピの2つを同時に作って、違いを楽しむのもおすすめです。

味や香りの違いを楽しむのもおすすめ
味や香りの違いを楽しむのもおすすめ

どちらのザワークラウトも、キャベツ、玉ねぎ、紫たまねぎ(普通の玉ねぎでも〇)、にんじんをベースに、アジア風には大根とにんにく・生姜・スパイスを加え、コールスロー風にはセロリと生姜・ローリエ・スパイスを加えました。どちらもいろんな料理のつけあわせとして大活躍してくれるはずです。

春分(しゅんぶん)とは

春分の七十二候「雀始巣(すずめはじめてすくう)」
春分の七十二候「雀始巣(すずめはじめてすくう)」

2022年3月21日~4月4日は春分です。宇宙元旦とも呼ばれる春分は、すべての始まりの日。太陽が真東から昇って真西に沈みます。春分の日をお彼岸の中日とし、前後で3日間、合計7日間が春のお彼岸の期間です。先祖の霊の供養をしましょう。「暑さも寒さも彼岸まで」という言葉にもあるように、過ごしやすい季節が始まります。

二十四節気 春の暦

初春:立春雨水(桃の節句)
仲春:啓蟄、春分(←今ここ)
晩春:清明、穀雨(八十八夜)

春分の旬野菜

春分の旬野菜
春分の旬野菜
 

はしり(市場に出回りはじめたもの、初物)

わらび、とまと、ソラマメ、おかひじき、チンゲン菜

さかり(おいしくて栄養価も高く、価格も安定)

からし菜、うるい、明日葉、つくし、タラの芽、クレソン、春キャベツ、ルッコラ、三つ葉、さやえんどう、アスパラガス、セロリ、山ウド、ふき、レタス、新玉ねぎ、タケノコ

なごり(旬の終わりかけ、コクや深みを楽しむ)

菜の花、ふきのとう、ブロッコリー、カリフラワー、小松菜

春分の旬食材

春分の旬食材
春分の旬食材

くだもの

りんご、いちご、キウイ、はっさく、きんかん、いよかん、レモン、でこぽん

魚介

牡蠣、ホタテ、つぶ、ハマグリ、ヤリイカ、イイダコ、しまえび、イセエビ、ヒラメ、白魚、キンメダイ、ぶり、ニシン、わかめ

春分を迎えました!

グレゴリオ暦を使用している私たちは1月1日を始まりの日としてお祝いしますが、自然を見渡してみると「春分の日」が始まりの日に最もふさわしいでしょう。日本では春を迎え、また四季が廻ります。国民の祝日としても「自然をたたえ、生物をいつくしむ日」とされています。

お彼岸の期間を迎えますので、お墓参りや先祖供養をしましょう。もし遠方にあり行くのが難しい場合は、方角を確認して手を合わせましょう。今、私たちが生かされていることに感謝をする期間でもあります。

関東では桜の満開時期となります。その後も桜前線は北上し、5月の上旬に北海道で桜の開花を迎えます。また新たな始まりの季節、よい春をお迎えください。

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