2022年7月23日~8月6日、二十四節気の「大暑(たいしょ)」にあたります。二十四節気(にじゅうしせっき)とは古代中国から伝わったもので、春夏秋冬をさらに約15日間ずつ分けた暦です。
前回の節気である「小暑(しょうしょ)」では、気温もぐんぐん上昇し、本格的な夏を迎えました。今回ご紹介する「大暑(たいしょ)」はどのような季節になるのでしょうか?
この記事では、今の時期に旬を迎える野菜を使った発酵保存食の作り方・レシピとともに、大暑についてご紹介します。今回は、旬を迎えたみょうがを使って手軽に仕込めるみょうが漬け3種(味噌漬け・ピクルス・梅酢漬け)と、アレンジレシピ「夏の具沢山ちらし寿司」をご紹介します。
季節の発酵保存食シリーズ【大暑】みょうが漬け3種(味噌漬け・ピクルス・梅酢漬け)の作り方
今が旬のみょうがを、さまざまな味や風味で保存する方法をご紹介します。味噌漬け、ピクルス、梅酢漬けはどれも簡単にできます。また漬けた後の汁も無駄にしない方法もお伝えします。ご飯のお供に、そうめんの薬味に、食卓の彩りとして活躍してくれますよ。
「みょうが味噌漬け」の作り方・レシピ
材料
・味噌 適量
・みょうが お好きな数
作り方
ご自宅の味噌に、洗って水けをとったみょうがを入れます。写真は見えやすいように半分出していますが、完全に漬けてください。だいたい半年ほど保存できます。
漬けた後の味噌は水分を少し含んでいますが、お味噌汁などに使えます。みょうがの香りがつきますが、火を通すと気にならなくなります。
食べ方アレンジ
冷蔵保存で2日目から食べられます。10日ほど漬けておくとみょうがから水分が抜けて、かなり塩気の効いた味噌漬けになります。みじん切りなどにしてご飯のお供にしましょう。
・小さく刻んでそうめんに添えて
・荒く刻んだ味噌漬けとクリームチーズを和えてお酒のおつまみに
「みょうがのピクルス」の作り方・レシピ
材料
・みょうが 6つ~
・瓶(200mlのものを使用しました)
・アップルビネガー 50㏄
・水 50㏄
・はちみつ 小さじ1
・塩 小さじ1/2
・黒胡椒 5粒
作り方
1、小さな鍋にすべての材料を入れ、火にかけ、ひと煮立ちさせる。
2、みょうがを洗い、水気をとり半分に切る。
3、煮沸消毒かアルコール消毒をした瓶に、隙間がないように詰める。
4、1のピクルス液を注ぐ。もし足りない場合でも、瓶の7割ほど満たしていればOK
5、冷蔵保存で翌日から食べられます。だいたい1か月ほど保存できます。
残ったピクルス液は、ピクルス液:オリーブオイル:塩麴を1:1:1/2で混ぜるとドレッシングになります。最後まで活用しましょう!
食べ方アレンジ
・小さく刻んで、しその千切りと生姜のみじん切りなどと一緒にご飯と和えてかやくごはんに
・オリーブオイルとブラックペッパーを散らしておつまみに
・焼き魚に添えてさっぱりと
・みじん切りにしてオムレツに加えても!
「みょうがの梅酢漬け」の作り方・レシピ
材料
・みょうが 5つ~
・梅酢 ひたひたの分量
・瓶((200mlのものを使用しました)
作り方
1、みょうがを洗い、水気をとり、斜めに刻む
2、煮沸消毒かアルコール消毒をした瓶に、隙間がないように詰める。
3、梅酢を上からひたひたに注ぐ。足りない場合でも8割くらい満たしていればOK
4、冷蔵保存で翌日から使うことができます。だいたい半年ほど保存できます。
残った梅酢は白米と和えるときれいなピンクに染まります。梅酢:オリーブオイル:塩麴を1:1:1で混ぜるとピンクのドレッシングになります。最後まで無駄なく使いましょう。
食べ方アレンジ
・ちらし寿司のかざりとして
・そうめんの薬味として
・ごはんのお供に
・チャーハンやカレーの彩りとして
アレンジレシピ「夏の具沢山ちらし寿司」の作り方・レシピ
お家にあるもので作るちらし寿司です。みょうがの梅酢漬けで華やかに!
材料(2人分)
・ごはん お茶碗2杯分
・純米酢 大さじ1.5
・みりん 大さじ1.5
・塩 ふたつまみ
錦糸玉子
・たまご2つ
・塩 ふたつまみ
しめじのつくだ煮
・しめじ 1/2房
・醤油麹 大さじ1
・みりん 大さじ1
・生姜 1かけ 千切り
・みょうが梅酢漬け 少々
・枝豆 お好きなだけ
・ブリ塩焼きのほぐし身 2匹分
・ザワークラウト 少々
・細切りのり 少々
・ごま 少々
作り方
1、【錦糸玉子を作る】フライパンに油をしき、卵1つ分を弱火で両面焼く。2枚焼いてあら熱を取り、3つに折りたたんで細切りにする。
【しめじのつくだ煮を作る】フライパンにしょうがの千切りとお好きなオイルを入れ弱火で香りを出し、しめじを加え、7割ほど火が入ったら醤油麹とみりんを加えて焦げないようによく炒める。水分がなくなったら完成。
2、【酢飯を作る】
小さなボウルに純米酢、みりん、塩を入れよく混ぜる。ご飯と和えながらうちわで仰ぎ、荒熱とお米の水分を飛ばす。
3、大き目のお皿に酢飯を盛り付け、具を盛り付けて完成。
色の鮮やかなものを最後にのせるとうまくいきます。(ブリのほぐし身→しめじのつくだ煮→ザワークラウト→錦糸卵→みょうが梅酢漬け→枝豆→のり→ごま、の順で乗せました)
大暑(たいしょ)とは
2022年7月23日~8月6日は大暑です。いよいよ1年でいちばん暑い季節を迎えます。うだるような暑さの中、まだクーラーもなかった昔の時代の人は、打ち水や風鈴、すだれなどで夏の暑さを和らげ、日本独自の冷涼文化を築いてきました。真夏日や熱帯夜もこの頃に始まります。
二十四節気 夏の暦
初夏: 立夏、小満
仲夏: 芒種、夏至
晩夏:小暑、大暑(←今ここ)
大暑の旬野菜
はしり(市場に出回りはじめたもの、初物)
新生姜
さかり(おいしくて栄養価も高く、価格も安定)
さやいんげん、おくら、ゴーヤ―、つるむらさき、唐辛子、ズッキーニ、ピーマン、パプリカ、トウモロコシ、キャベツ、ニンニク、キュウリ、みょうが、茄子、枝豆、とうがん、ずいき
なごり(旬の終わりかけ、コクや深みを楽しむ)
アスパラガス、じゅんさい
大暑の旬食材
くだもの
ブルーベリー、ハスカップ、さくらんぼ、もも、すもも、イチジク、メロン、すいか、ライチ、パッションフルーツ、マンゴー
魚介
サザエ、ホヤ、ホタテ、牡蠣、うに、あわび、たこ、えび、花咲ガニ、カツオ、スズキ、鮎
夏の土用に入りました!
7月23日には、年に4回ある中でいちばん重要な土用に入りました。夏の土用は胃腸の疲れによって食欲がなくなったり、消化力が落ちたりと体に変化が起こりやすい時期といわれています。暑いからといって、冷たいものばかり食べがちに。しかしここは少し体に気を遣った食事をしましょう。よく噛み、消化に負担をかける食べ物(揚げ物、油を多く含むものなど)を続けて食べない、腹7分目にする、などが効果的です。この時期には甘酒もおすすめです。
いよいよ次節は立秋、秋の暦になります。陽から陰への大きな変化に備えて、養生を続けてまいりましょう。