2022年5月5日~5月20日、二十四節気の「立夏(りっか)」にあたります。二十四節気(にじゅうしせっき)とは古代中国から伝わったもので、春夏秋冬をさらに約15日間ずつ分けた暦です。
前回の節気である「穀雨(こくう)」では、恵みの雨が土壌を潤し、本格的に農業がはじまる季節を迎えました。
今回ご紹介する「立夏(りっか)」は、実際にはどのような時期になるのでしょうか?
この記事では、旬を迎える野菜を使った発酵保存食の作り方・レシピとともに、立夏についてご紹介します。今回は、たけのこを長期保存する方法として2種類の方法をご紹介します。
季節の発酵保存食シリーズ【立夏】発酵たけのこ
たけのこを長期保存する方法として「発酵たけのこ」がアジア圏の各地に存在しています。中には米のとぎ汁で発酵させたものや、数か月間発酵させるものもあります。今回ご紹介するのは、塩水で発酵させた旨味たっぷりの発酵たけのこと、味噌漬けにして手軽に保存させるたけのこの味噌漬けです。お好みの方法で、たけのこを長い間楽しんでみてはいかがでしょうか?
「発酵たけのこ」の作り方・レシピ
材料(作りやすい分量・200gほど)
・下茹でしたたけのこ 1本
・3%の食塩水
作り方
1、下茹でしたたけのこを1口大にカットし、煮沸消毒かアルコール消毒した瓶に詰める
2、3%の食塩水をたけのこがかぶる程度に注ぐ
3、フタをかるく閉めて常温で4日ほど発酵させる
※4日後の様子
塩水が白濁して、食べると酸味があります。4日以降は冷蔵保存で2か月ほど保存できます。
発酵が進むとさらに旨味が増してきます。残った塩水も乳酸菌を豊富に含みますから、そのまま飲んで整腸剤として、またはスープなどに加え旨味としてご利用くださいね。
食べ方アレンジ
・そのまま薄切りにしてポリポリとご飯のお供やおつまみに
・小さく刻んでチャーハンに
・荒く刻んで炊き込みご飯に
・お味噌汁の具として
そのまま食べてもおいしくいただけます。いろんな食べ方で楽しんでみてください
「たけのこの味噌漬け」の作り方・レシピ
ご飯のお供やおつまみにぴったりの、たけのこの味噌漬けです。
材料(作りやすい分量・200gほど)
・下茹でしたたけのこ 1本
・味噌 適量
※2~3種類混ぜるとより美味しくなります
作り方
1、煮沸消毒かアルコール消毒をした瓶かタッパーに、味噌とたけのこを交互に敷き詰める
2、フタをして冷蔵保存をし、翌日から食べることができます。冷蔵保存で約3か月ほど保存できます。味噌を軽く拭うか、塩分が気になる方は軽く水洗いしてからお召し上がりください。
残った味噌ももちろん使うことができます。
食べ方アレンジ
・薄く切ってご飯のお供やおつまみに
・小さく刻んでチャーハンに
発酵たけのこ、味噌漬け、どちらも簡単に仕込めますのでぜひ作ってみてください!
立夏(りっか)とは
2022年5月5日~5月20日は立夏です。いよいよ夏の暦になりました。さわやかな新緑の季節。5月5日は端午の節句、全国で鯉のぼりが見られます。鯉のぼりの習慣は江戸時代からあったようです。菖蒲湯(しょうぶゆ)に入り、柏餅を食べます。やわらかな春の日差しから、徐々に力強い夏の日差しになってきます。紫外線が強くなってくるので、紫外線対策を心掛けましょう。
二十四節気 夏の暦
初夏: 立夏(←今ここ)、小満
仲夏: 芒種、夏至
晩夏:小暑、大暑
立夏の旬野菜
はしり(市場に出回りはじめたもの、初物)
おくら、ゴーヤ―、つるむらさき、ズッキーニ、ピーマン、パプリカ
さかり(おいしくて栄養価も高く、価格も安定)
三つ葉、さやえんどう、ホワイトアスパラガス、アスパラガス、ウド、ふき、タケノコ、わらび、とまと、そら豆、おかひじき、新ごぼう、チンゲン菜
なごり(旬の終わりかけ、コクや深みを楽しむ)
からし菜、さんとう菜、うるい、明日葉、のびる、つくし、タラの芽、クレソン、春キャベツ、ルッコラ、レタス、新玉ねぎ
立夏の旬食材
くだもの
メロン、パパイヤメロン、さくらんぼ、びわ、ゴールデンキウイ、グレープフルーツ、マンゴー、ライチ、ドリアン
魚介
シジミ、ホタテ、サザエ、ホヤ、みる貝、あおりいか、ホタルイカ、白エビ、シャコ、初カツオ、サワラ、アジ、ニシン、ホッケ
いよいよ夏の暦になりました!
緑も青々としてきて、多くのお野菜が旬を迎えます。料理が楽しくなる季節ですね。
「夏も近づく八十八夜」とあるように、茶摘みの時期は立春から数えて88日目の立夏のころです。この頃に摘み取られたお茶を新茶と呼び、特別なお茶として昔から楽しまれてきました。新茶、新米、新そば、この時期はとれたてのみずみずしい食材を楽しんでみましょう。
毎日の食の養生を大切にして、これから成熟してゆく夏をめいっぱい楽しみましょう。