東京・表参道にある、発酵をテーマにした居酒屋「発酵居酒屋5(ゴ)」の料理長を務める発酵料理人であり、“発酵わくわく大使”として発酵文化を伝える活動を行っている鈴木大輝さんによる二十四節気に沿った発酵料理のレシピをご紹介します。
今回のレシピ、『土用の芋煮 醤油の実添え』は、10月23日(火)の「霜降(そうこう)」からの先付けとして「発酵居酒屋5」さんで召し上がることができます! ぜひ足を運んでみてくださいね!
✔長い冬を乗り越えられるうよう、霜降から入念な準備を始めましょう。
【霜降】発酵ワクワク大使の二十四節気のお話
山形の郷土食「芋煮」を発酵アレンジ
植物の葉や茎の養分は、紅葉とともに下へ下へと移動して、根に蓄えられていきます。
そんな根菜を頂くと体が温まり、その食物繊維はお腹の善玉菌のご馳走にもなります。
山形の郷土食「芋煮」に、これまた山形で広く親しまれている醤油の実を添えました。
そして、消化を良くして、旨味をますために、芋煮の牛肉を醤油麹で発酵させておきます。
山野の根菜と牛肉で体に滋養を。
『土用の芋煮 醤油の実添え』
材料
醤油用麹
・大豆 500g
・丸麦 500g
・醤油用種麹 20g
醤油の実
・醤油用麹 500g
・濃口醤油 400g
・酒(甘いのが好きな方はみりん) 200g
芋煮
・出汁 1000ml
(お好みで、昆布・鰹節・干し椎茸・煮干しなどお好みのもので)
・ごぼう 1本
・里芋 小6個
・人参 1本
・蓮根 1節
・牛切り落とし 200g
・ヒガシマル醤油 特選丸大豆うすくちしょうゆ 100ml
作り方
醤油用麹
1. 大豆を洗い、一晩水に漬けた後、強火で1時間半ほど蒸す。
2. 麦をこんがりきつね色になるまでじっくり炒る。
3. 1と2を混ぜ合わせ、50度くらいまで温度が下がったら、種麹をまんべんなく振りかけ、よくまぶす。
4. 3を布で包み、30〜35度で保温する。
5. 4から24時間後、よく混ぜ、菌のつき方のムラをなくす。
6. 約12時間後、温度を冷まし、呼吸を促すようによく混ぜる。
7. 6を3~4回ほど繰り返し、麦の中にまで菌糸がはぜこんでいたら完成。
POINT: 40度以上になると納豆菌が活発化していくので、温度の高まりには注意する。
湿度を保ちつつ、酸素不足にならないように、適度な密閉保温空間を作るのが肝腎です。
醤油の実
材料を全て混ぜ合わせ、1日1回かき混ぜて、2~4週間ほどたてば出来上がり。
変化していく味をお楽しみください。
芋煮
1. 牛肉は醤油の実をうっすらつけて1日ほどおいて、発酵させておく。
2. 鍋に油をひき、牛肉を炒め香りを出す。その後、野菜を入れ、油が全体に馴染んだら出汁を注ぎ、野菜に火が入るまで、弱火で煮る。
3. うすくち正油と塩で味を整える。醤油の実を後で入れる分、薄味に。
4. お椀に芋煮をよそって、醤油の実を添えて出来上がり。
✔長い冬を乗り越えられるうよう、霜降から入念な準備を始めましょう。
【霜降】発酵ワクワク大使の二十四節気のお話