【チーズ専門家に聞く】“甘酒×チーズ”というユニークな組み合わせ

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今人気の甘酒が、チーズとの相性もバツグンにいいことをご存知でしたか?

甘酒クリームチーズディップ_ドライフルーツ_ナッツ【チーズ専門家に聞く】“甘酒×チーズ”という新しい組み合わせ:発酵ライフを楽しむ haccola(ハッコラ)

前回の「【ソムリエに聞く】クリスマス・忘年会・お正月だから知りたい!ワインとチーズの合わせ方」に引き続き、今回もチーズとワインの専門店「ランス」オーナーの福田友一さんに、日本の発酵食品とチーズの組み合わせについて、そして世界の発酵食品事情やワイン・チーズのトレンドについてお話をうかがいました。

“甘酒×チーズ”という新しい組み合わせ

チーズと言えばもちろんワインですが、実は日本酒とも相性がいいです。風味がキレイなチーズには、風味がキレイな日本酒。熟成したチーズには、熟成風味の日本酒がピタッときます。
また、意外と思われるかもしれませんが、濃厚なクリームチーズには甘酒を合わせても◎なんです。ぜひ試してみてください。

甘酒×クリームチーズ

甘酒クリームチーズディップ_【チーズ専門家に聞く】“甘酒×チーズ”という新しい組み合わせ:発酵ライフを楽しむ haccola(ハッコラ)

甘酒と同量のクリームチーズを煮詰めてディップにすると、チーズにほんのりとした甘みが加わり、ワインにもピッタリです。

甘酒クリームチーズディップ_ドライフルーツ_ナッツ【チーズ専門家に聞く】“甘酒×チーズ”という新しい組み合わせ:発酵ライフを楽しむ haccola(ハッコラ)

ドライフルーツやナッツを添えてもおいしいですよ。

国産のワインやチーズは日本の料理とベストマッチ

日本国内でもワインやチーズがたくさん作られています。それらは、輸入のものと比べるとミネラルがさほど強くはありませんので、我々日本人には大変親しみやすい味わいとなっています。また、熟成したものが少なく、新鮮なものや軽めの熟成のものが多く見られます。

和食_ワイン_【チーズ専門家に聞く】“甘酒×チーズ”という新しい組み合わせ:発酵ライフを楽しむ haccola(ハッコラ)

前回の「【ソムリエに聞く】クリスマス・忘年会・お正月だから知りたい!ワインとチーズの合わせ方」でもご紹介した通り、同じ産地のワインとチーズが合わせやすいように、日本のワインやチーズも日本の料理と合わせるとより一層おいしくいただけます。
また、感じ方の個人差もありますが、ぬか漬けとワインの組み合わせはあまりしっくりこないと思います。漬物のなかでも、フレッシュな浅漬けなどは白ワインと合わせてもいいかもしれません。

世界の発酵食品事情

フランスやイタリアに限って言えば、四季折々の豊かな食材が目の前にありますので、それをそのまま食べたり、簡単な調理で口にしています。しかし、食材が簡単に手に入らない山深いところ、寒いところや内陸の丘陵地帯などでは、越冬するための保存食として発酵食品が存在していると思います。

世界の発酵食品事情_【チーズ専門家に聞く】“甘酒×チーズ”という新しい組み合わせ:発酵ライフを楽しむ haccola(ハッコラ)

フランスやイタリアの人たちは、健康にいいから発酵食品を積極的に食べる、という意識はあまりなく、ある土地で必要に迫られて発展した発酵食品を、今もそのまま添加物や保存料を使用することなしに、当たり前の食べ物として口にしているのです。
発酵食品とは、その土地の持つ味わいやおいしさであり、それを口にすることが心身の豊かさや健康につながっていると、私は考えています。

世界のワイン&チーズのトレンド

フランスやイタリアの若い世代の人たちは、高価なワインよりも肩肘を張らないリラックスできるワインを好むようです。歴史や伝統に対してもカジュアルに受けとめる世代ですので、昔ながらの本格的なチーズの匂いを強いと感じる人も多いようです。

ワイン,チーズ,トレンド【チーズ専門家に聞く】“甘酒×チーズ”という新しい組み合わせ:発酵ライフを楽しむ haccola(ハッコラ)

そこで、シンプルかつ楽しい味わいのワインやチーズが最近は増えてきていると思います。歴史や伝統をそのまま踏襲するのではなく、でも原点に近づくような、そんな空気を感じます。
たとえばワインだと、無農薬・天然酵母・無濾過のものが若い世代に人気です。このような自然派ワインは「ヴァン・ナチュール」と呼ばれ、気軽に楽しまれています。最近は、「白ワイン用のブドウ×赤ワインの作り方」で醸される「オレンジ・ワイン」もトレンドです。
また、チーズだとフレッシュで軽い風味でありながら、土地のミネラルや風土を感じるものが好まれています。どちらも昔ながらの原始的なアプローチではあるのですが、それを現代風にアレンジして洗練された風味に整え、高級ワインのように複雑に作り込むことなく、力の抜けたゆるい感じの“脱力系ワイン&チーズ”がトレンドと言えるかもしれません。
ワインもチーズも、熟成を強くしないことで、その土地の持つミネラルや家畜たちがはんだ草や花の雰囲気を味わいに醸すような、優しい風味のものが支持されていると感じます。
歴史と伝統のあるワインももちろんですが、このような新しいワイン もぜひ楽しんでいただけたらうれしいです。

★前編、【ソムリエに聞く】クリスマス・忘年会・お正月だから知りたい!ワインとチーズの合わせ方もチェックする

今回、教えていただいたのは…

福田友一。チーズとワインの専門店「REIMS(ランス)」オーナー。神戸のホテルや東京都内のレストランにてソムリエの修行の後、チーズ専門店・株式会社フェルミエに入社。ワインショップ勤務を経て、2001年チーズとワインの専門店「REIMS(ランス)」を開業。(社)日本ソムリエ協会認定ソムリエ、シュヴァリエ・デュ・タストフロマージュ(仏チーズ鑑評騎士)、セル・シュール・シェル大使叙任。【ソムリエに聞く】クリスマス・忘年会・お正月にオススメのワイン&チーズ:発酵ライフを楽しむhaccola(ハッコラ)

福田友一さん
チーズとワインの専門店「REIMS(ランス)」オーナー。
神戸のホテルや東京都内のレストランにてソムリエの修行の後、チーズ専門店・株式会社フェルミエに入社。ワインショップ勤務を経て、2001年チーズとワインの専門店「REIMS(ランス)」を開業。(社)日本ソムリエ協会認定ソムリエ、シュヴァリエ・デュ・タストフロマージュ(仏チーズ鑑評騎士)、セル・シュール・シェル大使叙任。
チーズとワインの専門店「REIMS(ランス)」:http://www.reims.jp/

★前編、【ソムリエに聞く】クリスマス・忘年会・お正月だから知りたい!ワインとチーズの合わせ方もチェックする

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