東京・表参道にある、玄米菜食と発酵食のレストラン「たまな食堂」には、さまざまなテーマでナチュラルフードについて学べる「たまな教室」が併設されています。発酵食品の作り方を教えてくれる、発酵好きにはたまらない講座も多数開講されているんですよ!
今回は、「たまな教室」の講師である堤由起子先生に、手作り発酵食品の魅力や、発酵ライフの楽しみ方を教えていただきました。
りんご酢や塩みりんも手作りできる?「たまな教室」で学ぶ!発酵食品作り
「たまな教室」では、どんな発酵食品作りを教えていただけるのでしょう? これまでの講座で作った発酵食品を紹介してもらいました。
「たまな教室」のりんご酢
こちらは、りんご酢です。
なんと、無農薬のりんごと水だけで作っているそうです!
「りんごの皮に付いている酵母で発酵させるため、無農薬のりんごでしか作れないんですよ」と堤先生。
りんご酢の作り方
※保存瓶は必ず、煮沸消毒してから使用します。
1.りんごは皮ごと洗いよく拭く。適度な大きさにカットして瓶へ。
2.水をりんごがかぶる程度入れる。
3.1ヶ月程してりんごが沈んできたらりんごを濾す。
「たまな教室」の塩みりん
続いて、こちらは塩みりん。堤先生に作り方を教えていただきました。
塩みりんの作り方
※保存瓶は必ず、煮沸消毒してから使用します。
1.もち米をたいて米麹と混ぜる。
2.焼酎に混ぜもろみにする。
POINT:酒税法の為、塩を加えます。
3.6ヶ月位かけてゆっくり発酵させる。
「たまな教室」の玄米麹で仕込んだ味噌
そして、こちらは玄米麹で仕込んだ味噌です。
まだ、仕込んだばかりなので白っぽいですが、発酵が進むと茶色っぽいお馴染みの味噌の色に変化していきます。
「甘みは白米麹の味噌のより少ないですが、玄米麹の方がコク深いですね。あとは、ほんのり玄米の香りと苦みが楽しめておもしろいですよ」(堤先生)。
その他、醤油や甘麹、豆乳ヨーグルトなどを作ることもあるそうですよ!
季節の手仕事で四季を慈しむ
堤先生は四季を意識した「季節の手仕事講座」も開いています。梅の季節には白梅酢や醤油梅酢を作ったり、山椒の季節には山椒の掃除の仕方を教えたりしているそうです。
「暑かったり寒かったりと季節によって嫌なこともありますが、せっかく四季があるのだから、それを活かして楽しみましょうと提案したくて。例えば、じめじめとした梅雨だけれど、そのおかげで梅が熟れて、梅仕事も楽しめて、美味しい梅酢や梅干しができるんですよね」と、堤先生。そして、気候の変化のおかげで発酵食品も美味しくなるといいます。
「例えば、お味噌は秋に収穫したお米を使って、寒い冬に仕込みます。乾燥して雑菌が付きにくいからです。そして、暖かい夏に一気に発酵し、秋になって気温が下がり、さらに冬になって寒さが厳しくなっていくにつれて味も締まっていくのです。四季があるからこそ、お味噌は美味しくなるんです。
つい心配になって冷蔵庫に味噌を入れてしまう人がいるのですが、自然任せで大丈夫。味噌にも四季を体験させてあげて欲しいですね。
ただ、頻繁にカビが生えたりトラブルが続く場合は環境があまりよくないのかもしれませんね。湿度や温度が適切かなど、見直してあげると良いでしょう」(堤先生)。
りんごやセロリを漬けても美味!ぬか漬けから始める発酵ライフ
発酵食品と共にある豊かな暮らし。始めてみたいけれど、長期熟成が必要な味噌や醤油に挑戦するのはハードルが高い気が……。でも、ぬか漬けなら気軽に始められそう! というわけで、ぬか漬けライフの楽しみ方を堤先生に教えてもらいました。
「昔ながらの方法で作られるぬか漬けは、やはり日本人の体になじみやすいと感じますね。だから、ぜひ日常生活に取り入れていただければと思います。
海外から入ってきた流行の食べ物に目がいきがちですが、日本人が伝統的に守ってきた食事も大切にして欲しいですね。
最近ではりんごやセロリ、芋などさまざまなものを漬けて楽しんでいらっしゃる方も多いですね。サラダ感覚で楽しめるのでおすすめです」と堤先生。
でも、ぬか床のお手入れをするのは大変そう……。
「ぬか床は2、3 日に1回は様子を見て、しっかりと中身をかき混ぜる必要があります。大変に感じるかもしれませんが、手を掛ければ掛けるだけ愛着がわいてきますよ」と、堤先生は優しく微笑みます。
美味しい素材を通じて健やかな生活を提案し続ける「たまな教室」。講座の情報は公式ホームページに掲載されています。教室の参加予約もこちらからできるので、ぜひチェックしてください!
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教えてくれた人
たまな教室 堤由起子先生
店舗情報
たまな教室
〒107-0062
東京都港区南青山3-8-27 1F
TEL:03-5775-3673
公式サイト:http://tabegoto.jp/