ヨーグルトメーカーで作る!手作り納豆レシピ

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藁を使った本格的なものや、鍋をそのまま保温させる知恵や、納豆菌を何から取るか?などなど、「納豆は手作り派」には実に様々な方法があります。
(きっと一度ハマると、どんどん極めたくなってマニアックになるのでしょうね)

ヨーグルトメーカーで作る!【手作り納豆レシピ】

いずれにしても便利なものがたくさんある現代の英知と、過去から伝わる智慧を融合させて、現代人の健康を保つ発酵食が日常的に食べられるとしたら、それはもう、とても豊かな食生活のシフトと呼べるはず。
今日は、週末などに気軽に挑戦できる、手作り納豆の簡単な方法をご紹介します。

蒸した大豆が、納豆菌を取り込んで発酵すればもうそれは「納豆」

実は、作り方はとってもシンプル

蒸した大豆が、納豆菌を取り込んで発酵すればもうそれは「納豆」

蒸した大豆が、納豆菌を取り込んで発酵すればもうそれは「納豆」になります。
もう愛おしくなるほどシンプルですね(笑)

手作り納豆の作り方

材料

・乾燥大豆  200〜300g 
(完成すると倍ほどの重量になるので作りやすいお好みの量で。ちなみに市販の納豆は1パック約50〜70g前後)
・乾燥大豆を戻す水  600〜900ml (乾燥大豆の3〜4倍が目安)
・圧力鍋に入れる水  400〜500ml
・市販の納豆 大さじ1前後(納豆菌の種として使用。できれば国産やオーガニックを推奨)
・熱湯 大さじ1

あると良い道具
・圧力鍋もしくは蒸し器
・保温器(発泡スチロールなどでも代用可能だが、今回のようなヨーグルトメーカーがあると簡単に作れる)
・温度計(なくても大丈夫。でもあると便利)

ちなみに、乾燥大豆は水で戻すと2〜3倍の大きさに膨れるので、納豆を作る場合はできるだけ小粒の大豆を使うと、見慣れたビジュアルの納豆に仕上がります。
一例として、一般的に販売されている大きさ(左)に比べ、納豆向きと言われる小粒はこのくらいの差(右)。もちろんあくまで見た目のことなのでお好みの大豆で大丈夫です。

乾燥大豆は水で戻すと2〜3倍の大きさに膨れるので、納豆を作る場合はできるだけ小粒の大豆を使うと、見慣れたビジュアルの納豆に仕上がります。

気長に待とう!納豆の発酵のプロセス

1.まずは乾燥大豆を洗い、3〜4倍の水に一晩浸水させる

まずは乾燥大豆を洗い、3〜4倍の水に一晩浸水させる
乾燥大豆はきれいに見えてわりと汚れていることがあるので、丁寧に洗ってから浸水させよう

2.圧力鍋に水 400〜500mlを入れて、蒸し器をセット。浸水させていた水は捨て、大豆を蒸し器の中へ入れる。

浸水後、2-3倍の大きさに戻された、ぴかぴかの大豆
浸水後、2-3倍の大きさに戻された、ぴかぴかの大豆

3.圧力鍋を高圧にセットし、圧が掛かってから30〜40分蒸す。ピンが完全に下がるまで待ってから蓋を開け、大豆の柔らかさをチェック。

大豆は柔らかくないと納豆菌が入り込めない(発酵されにくい)。蒸し上がりの目安は、2本の指でつまんでみて、力を入れなくても指先だけでつぶせるくらいの柔らかに
大豆は柔らかくないと納豆菌が入り込めない(発酵されにくい)。
蒸し上がりの目安は、2本の指でつまんでみて、力を入れなくても指先だけでつぶせるくらいの柔らかに

4.バットなどにあけ、大豆が40〜45度くらいに下がるまで待つ。

調理用の温度計は、発酵食の自家製に便利なアイテム
調理用の温度計は、発酵食の自家製に便利なアイテム

5.冷めるのを待つ間に、納豆菌を取り出す。保温に使うヨーグルトメーカーの容器に、大さじ1ほどの市販の納豆とお湯を入れ、少し泡が出るくらいにかき混ぜる。

混ぜることでお湯に納豆菌が移り、蒸し大豆に菌が広がりやすい。ちなみにここで余った市販の納豆は、同量ずつラップに包んで冷凍しておけば、また納豆を作るとき同じように使える
混ぜることでお湯に納豆菌が移り、蒸し大豆に菌が広がりやすい。
ちなみにここで余った市販の納豆は、同量ずつラップに包んで冷凍しておけば、また納豆を作るとき同じように使える

6.上記5の容器に、適温に下がった4の大豆を移し入れ、納豆菌が全体に均等に広がるよう優しく全体的に混ぜあわせる。

上記5の容器に、適温に下がった4の大豆を移し入れ、納豆菌が全体に均等に広がるよう優しく全体的に混ぜあわせる。

7.ヨーグルトメーカー(保温器)にセットする。

ヨーグルトメーカー(保温器)にセットする。

ヨーグルトメーカー付属の中蓋は不要。
ヨーグルトメーカー付属の中蓋は不要

発酵熱でできる水滴が入らないように一番上の蓋をする前に布巾を挟んでおこう

発酵熱でできる水滴が入らないように一番上の蓋をする前に布巾を挟んでおこう
発酵熱でできる水滴が入らないように一番上の蓋をする前に布巾を挟んでおこう

 
8.温度は45度、時間は24時間にセットして保温スタート!
実際には外気温などによってもっと早く出来上がっていることもあるが、24時間保温すれば未発酵による失敗などが防ぎやすい。もしも可能なら20時間ほどで一度中をチェックしてみよう。

中が順調に発酵し熱が保たれている様子。
中が順調に発酵し熱が保たれている様子

布巾を取って中を覗くと、もうかなり納豆になっている様子が見える。

布巾を取って中を覗くと、もうかなり納豆になっている様子が見える

24時間後、完成。

大豆300gから、納豆600gに。たっぷりあって嬉しい!

大豆300gから、納豆600gに。たっぷりあって嬉しい!

大豆300gから、納豆600gに。たっぷりあって嬉しい!
大豆300gから、納豆600gに。たっぷりあって嬉しい!

初めて見るようなボリューム感が、幸せ中枢を直撃

できたてフレッシュな納豆のツヤ感とあたたかさ、そしておいしさのもたらす幸福感は自家製ならでは!ハードコアな納豆ファンの皆さんにはぜひ一度、できたてを薬味も醤油もなしで一口味わってほしいです。

念のための注意事項

ヨーグルトメーカーの容器は納豆専用を用意

納豆菌は空気中にも存在し、100度に熱せられても負けない強さを持つと言われています。そのため、ヨーグルトメーカーの容器は納豆専用を用意しておきましょう。特に、甘酒や天然酵母パンなどを日常的に作られている方は、念のためにも納豆の保温を別の部屋でするのが良いかも。

納豆からアンモニア臭がする場合は冷蔵庫で休ませましょう

また、初めて作る時によくあることですが、もしも出来たての納豆からアンモニア臭がする場合は、タッパーなどに入れて冷蔵庫で1〜2日休ませましょう。もしくは冷凍でも大丈夫です(解凍は自然解凍がオススメ)
この匂いは、大豆が納豆になる過程でタンパク質が分解される時にでるアンモニア化成金によるもので、何もおかしなことではなりませんのでご安心を。冷気に当てる低温処理で抑えれるほか、頻繁に納豆作りをしていくと徐々に匂いがしなくなってきます。

保存は冷蔵庫で1週間〜10日

また、この作り方でたっぷり作った納豆は、冷蔵庫で1週間〜10日くらいで食べるようにしましょう。食べきれない分は冷凍保存が最適です。

小さなプラ容器を使って市販の納豆パックと同じくらいに小分けして冷凍すれば、一人暮らしの食事などにとても便利
小さなプラ容器を使って市販の納豆パックと同じくらいに小分けして冷凍すれば、一人暮らしの食事などにとても便利

手作り納豆は週末の過ごし方にピッタリな気軽さ

金曜の夜に大豆の浸水を始めて、翌日土曜の午前中に保温スイッチが押せれば、うまくいくと日曜のお昼ご飯にできたて納豆が食べられるかもしれません。

一晩(浸水)+ 30〜40分(蒸し)+ 24時間(保温)という所要時間はきっと、菌たちの世界ではさほど長い時間でもないのでしょうけれども、忙しい現代社会ではやや長くも感じるもの。
そんな「時間の感覚」も納豆を通じて新鮮な体感ができるかもしれません。

無添加の自家製納豆は、高い栄養素と健康効果をたっぷり味わえるうえに、包装のゴミも出ないというエコフレンドリー。
”古いけど新しい”といえる自家製納豆、みなさんも家庭で始めてみてはいかですか。

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