ヨーグルト×アーモンドチョコレートが便秘改善に効果的な理由

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食欲の秋、到来です! 秋の美食を我慢せずにおいしくいただくためにも、便通が滞らないスッキリお腹をキープしたいものです。そしてせっかくなら、おいしくて、体にも良くて、便秘を改善してくれるものを食べたい…。そんな食べ物ってあるのでしょうか?

「ヨーグルト×アーモンドチョコレート」という発酵食品同士の食べ合わせが便秘改善に効果アリ!

便秘改善に効果のある発酵食品の食べ合わせ「ヨーグルト×アーモンドチョコレート」
便秘改善に効果のある発酵食品の食べ合わせ「ヨーグルト×アーモンドチョコレート」

そこで今回は、便秘改善に効果のある「ヨーグルト×アーモンドチョコレート」という、発酵食品×発酵食品の食べ合わせをご紹介します。
我らが愛する発酵食品は、単品で食べても栄養豊富でおいしい!のですが、ヨーグルトとアーモンドチョコレートの食べ合わせは、さらにおいしいだけではなく、便秘も改善してくれるなんて、こんなにうれしいことはありません! でも、どうしてそれらが便秘にいいの? 慶応義塾大学医学部教授 医学博士・理学博士の井上浩義先生に聞きました。

ヨーグルト×アーモンドチョコレートを一緒に食べ合わせてみよう!
アーモンドチョコを砕いてヨーグルトにIN!便秘にサヨナラ「アーモンドチョコヨーグルト」レシピ


ヨーグルト×アーモンドチョコレートは、相性の良い食べ合わせ

ヨーグルトとアーモンドチョコレートの食べ合わせで便秘が改善される理由について、慶応大学医学部教授 医学博士・理学博士の井上浩義先生に聞きました。

アーモンドチョコレートの便秘改善効果とは?

アーモンドチョコレートの便秘改善効果とは?
アーモンドチョコレートの便秘改善効果とは?

アーモンドチョコレートで便通が改善!体重が2.9kg減少した試験結果も

私が以前行ったアーモンドに関する研究では、男女8名に毎日25粒のアーモンドを5カ月間摂取してもらったところ、便通が改善して体重が2.9kg減少しました。また、帝京大学理工学部の古賀仁一郎先生の研究で、チョコレートのカカオプロテインには食物繊維のような働きがあり、便のかさを増して便通を改善する効果があることがわかっています

アーモンドチョコレート8粒で、日本人の食物繊維の摂取目標量を達成できる

そこで今回の試験には、アーモンドとチョコレートが一体になったアーモンドチョコレートを使用し、便通改善効果などを調べました。日本人の食物繊維の摂取目標量は18~20g以上(※1)ですが、実際の摂取量は14.2g(※2)と3g以上不足しています。カカオ70%のアーモンドチョコレートなら8粒で4gの食物繊維が摂れるため、不足分をちょうどカバーできるのです。結果として便通は有意に改善し、期待通りの結果が得られました。

1日8粒のアーモンドチョコレートを食べても太らない

食物繊維4gは、アーモンドなら25粒分、野菜なら約120g分に相当します。以前アーモンドのみで行った試験の際は毎日25粒摂取してもらうのが大変で、被験者の約1割が脱落しました。しかし今回の試験では、ほぼ全員が継続できました。アーモンドチョコレートはおいしく食べられるうえ、8粒と少量でよいという点が成功に寄与したと考えられます。今回の試験では、それまでの間食や夜食をアーモンドチョコレートに置き換えられた方が多く、アーモンドチョコレートの摂取による体重の増加は見られませんでした。このことから「アーモンドチョコレートを食べても太らない」ことがわかったのも成果のひとつと捉えています。

ヨーグルト×アーモンドチョコレートの便秘改善効果とは?

ヨーグルト×アーモンドチョコレートの便秘改善効果とは?
ヨーグルト×アーモンドチョコレートの便秘改善効果とは?

アーモンドチョコレートの食物繊維で腸がきれいに

アーモンドチョコレートに含まれる食物繊維は、腸内で水分を吸収して膨らみ、腸管のぜんどう運動を促進させるホルモンを分泌させて便通を改善します。ぜんどう運動によって腸管に付着した便をかき取りながら排出されるため、腸をきれいにする働きもあります。

ヨーグルトの乳酸菌で便通が改善

一方、ヨーグルトに含まれる乳酸菌は腸内細菌に働きかけて腸内フローラのバランスを整え、便通を改善することが今回の試験あらゆる研究で明らかになっています。

アーモンドチョコレート×ヨーグルトの食べ合わせは、1+1=2よりもさらに大きな相乗効果が期待できる

つまに、アーモンドチョコレートとヨーグルトでは、便通を改善させるためのアプローチが異なるのです。アプローチが異なる場合、1+1=2という相加効果よりもさらに大きな相乗効果が期待できるため、アーモンドチョコレート×ヨーグルトの食べ合わせは、便通改善には非常に有効であると考えられます。
また、アーモンドチョコレートもヨーグルトも、身近なスーパーやコンビニで年間を通して手に入る食品です。健康に有益な効果を得るには、継続することが非常に大切ですから、手軽さという面からもアーモンドチョコレート×ヨーグルトの食べ合わせは高く評価できます。

(※1)厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015年版)」より、18~69歳男性は20g以上、同女性は18g以上
(※2)厚生労働省「平成28年国民健康・栄養調査」より、男女平均の食物繊維摂取量。男性は14.5g、女性は13.9g


おいしいものばかりで目移りしてしまうこの季節は、ついつい食べ過ぎてしまうこともしばしば…。だからこそ、「アーモンドチョコレート×ヨーグルト」という発酵食品同士の食べ合わせで便秘を予防・改善して、いつでもおいしく秋の味覚を味わえるコンディションを整えておきましょう!

ヨーグルト×アーモンドチョコレートを一緒に食べ合わせてみよう!
アーモンドチョコを砕いてヨーグルトにIN!便秘にサヨナラ「アーモンドチョコヨーグルト」レシピ


監修者│井上浩義先生

井上浩義先生
井上浩義先生

慶応義塾大学医学部教授 医学博士・理学博士。1961年福岡県生まれ。九州大学理学部科学科卒業、同大大学院理学研究科博士号過程修了後、山口大学医学部助手、久留米大学医学部専任講師・助教授、同大医学部教授を経て2008年より現職。アーモンドをはじめとするナッツ類研究の権威として知られる。著書は「カカオでからだの劣化はとまる(世界文化社)」他多数。2018年11月16日に新著「「老けない」「太らない」アーモンドミルクできれいに生きる(主婦と生活社)」を出版予定。

井上浩義先生らの研究グループの研究結果

アーモンド入りチョコレートの継続摂取によって便通が改善される

慶応義塾大学医学部の井上浩義教授らの研究グループは、アーモンド入りチョコレートの継続摂取によって便通が改善されることを発表しました。試験には、お通じの回数が少ない(直近2週間の排便回数が2~4回)、25歳以上50歳未満の女性71人が参加。そのうち36名がカカオ分70%のアーモンドチョコレートを1日8粒、8週間続けて摂取し、摂取していない35名と排便回数などを比較したところ、アーモンドチョコレートを摂った群には次のような変化があったことがわかりました。

アーモンド入りチョコレート摂取期間中は、排便回数・量、ともに増加

排便回数が摂取前に比べて週に2回増加
排便回数が摂取前に比べて週に2回増加

・排便回数が摂取前に比べて週に2回増加
・便の量が8週間で約1.6倍増加

ヨーグルトの試験結果

ヨーグルトの継続摂取は、腸内環境のバランスを整える効果がある

日本獣医畜産大学食品衛生学教室ほかによる試験で、38~59歳の健康な男性8名にLB81乳酸菌を使ったヨーグルトを毎日500g、2週間続けて摂取し、腸内細菌叢の変化などを調べました。その結果、悪玉菌(クロストリジウム)が減少し、善玉菌であるビフィズス菌がもともと少なかった人ではビフィズス菌が有意に増加しました。

悪玉菌(クロストリジウム)が減少し、善玉菌(ビフィズス菌)が増加
悪玉菌(クロストリジウム)が減少し、善玉菌(ビフィズス菌)が増加

また、便に含まれる有害物質(アンモニア・インドール)は8名中7名が有意に減少。ヨーグルトには腸内環境のバランスを整える効果があることがわかりました。

ヨーグルト摂取期間中は排便回数も排便量も増加

昭和女子大学生活科学部ほかによる試験では、18~21歳の女子学生106名のうち、50名には毎日100g、56名には毎日250gのヨーグルト(LB81乳酸菌を使用したもの)を6週間食べてもらいました。その結果、両グループともヨーグルト摂取期間中は排便回数も排便量も増えました。いずれも便秘気味な人ほど際立った変化がありました。

ヨーグルト摂取期間中は排便回数も排便量も増加
ヨーグルト摂取期間中は排便回数も排便量も増加

また、ヨーグルト摂取量による差はほとんどありませんでした。

(情報提供元:ヨーグルトPR事務局)

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