乳酸菌たっぷり♡「発酵ごぼう」の作り方│雨水(うすい)の二十四節気発酵レシピ

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2021年2月18日~3月4日は、二十四節気の「雨水」にあたります。二十四節気(にじゅうしせっき)とは、春夏秋冬の季節をさらに約15日間ずつわけた暦です。
雨水の前の節気で、二十四節気最初の暦でもある「立春(りっしゅん)」の時期は、日に日に暖かくなって動植物が目を覚ます、芽吹きの季節とされています。そして、このたび迎える「雨水」は、どのような季節になるのでしょうか? 雨水の時期に旬を迎える「ごぼう」を使った発酵レシピとともにご紹介しましょう。今回の発酵レシピは、「発酵ごぼうのまるごと塩水漬け」と、発酵ごぼうを使ったアレンジレシピ「発酵のり巻き」の2メニュー。ぜひ作ってみてくださいね!

「発酵ごぼうのまるごと塩水漬け」レシピを見る>>
発酵ごぼうを使ったアレンジレシピ「発酵のり巻き」を見る>>

雨水(うすい)とは

雨水(うすい)とは
雨水(うすい)とは

2021年2月18日~3月4日は雨水です。今まで降っていた雪が雨に変わり、野山の雪も溶け出し、田畑が潤う頃。農家では雨水を目安に農作業の準備を始めます。
奈良の若草山や京都の大原などでは、野原の枯れ草を焼く春の風物詩「野焼き」が行われる季節でもあります。野焼きを行うことで、新しい草が生えやすいようになるのだそうです。
雨水の時期は、目には見えなくても、地中では温度が上がり始め、着々と春への準備が進んでいるのです。

雨水の七十二候

土脉潤起(つちのしょう、うるおいおこる)

雪が雨に変わり、大地が潤い始める頃。眠っていた動植物たちが目覚める頃。

霞始靆(かすみ、はじめてたなびく)

霧やもやで、遠くの山の景色がより風情豊かになる。春に出る霧のことを霞(かすみ)という。夜の霞を朧(おぼろ)という。

草木萌動(そうもく、めばえいずる)

暖かい春の日差しの中、柔らかい土の中から、淡い緑色の新芽が顔を出す頃。

雨水の旬野菜

はしり(市場に出回りはじめたもの、初物)

うるい、アーティーチョーク、明日葉、のびる、たらのめ、クレソン、春キャベツ、ルッコラ、三つ葉、さやえんどう、アスパラガス、ウド、ふき

さかり(おいしくて栄養価も高く、価格も安定)

ふきのとう、からし菜、さんとうな、春ごぼう

なごり(旬の終わりかけ。コクや深みを楽しむ)

菜の花、コウタイサイ、ブロッコリー、カリフラワー、チコリ、みぶな、水菜、小松菜

雨水の旬食材

果物・フルーツ

デコポン、イチゴ、マンゴー カニエステル スターフルーツ いちご りんご キウイ ベビーキウイ 文旦 いよかん レモン

魚介類

かき ほたて はまぐり なまこ やりいか いいだこ えび かに イセエビ
ひらめ 白魚 キビナゴ ワカサギ キンメダイ さわら まだら そい くえ ニシン

雨水の発酵レシピ「発酵ごぼうのまるごと塩水漬け」とは?

まるごと塩水漬け発酵ごぼう
まるごと塩水漬け発酵ごぼう

雨水におすすめの発酵レシピとして、「発酵ごぼうのまるごと塩水漬け」の作り方をご紹介します。その前に、発酵ごぼうとはどのようなものなのかをチェックしていきましょう。

発酵ごぼうの味やメリット

発酵ごぼうは、生のままのごぼうを食塩水に丸ごと漬けて発酵させた漬物です。あまり知られていませんが、実は、ごぼうは生のまま食べられます。生食が広がらないのは、生のごぼう独特の香りや風味が苦手な方が多いからでしょうか。
しかし、ごぼうを発酵させることでそれらが緩和されるうえ、乳酸菌による酸味でピクルスのような味わいになります。また、ごぼうのポリポリとした食感をそのまま楽しめます。

発酵ごぼうの健康効果

ごぼうの皮にはポリフェノールが豊富に含まれており、皮を剥かずに漬けることでごぼうの栄養を丸ごといただけます。また、ごぼうは、水溶性・不溶性食物繊維をバランスよく含み、腸内環境を整えてくれます。乳酸発酵によって増えた乳酸菌と、食物繊維の相性は抜群です。食物繊維が乳酸菌などの善玉菌のエサとなり、腸内の善玉菌をさらに増やしてくれますよ。

発酵ごぼうの保存期間、保存法

常温で乳酸菌を増やした後、冷蔵庫で1年ほど保存可能です。冷蔵保存以降は1年ほど保存ができます。冷蔵庫のなかでもゆっくりですが発酵しますので、たまにガス抜きをしましょう。

発酵ごぼうの注意点

ごぼうが浮いてきますが、常温発酵期間はフタを開けないでください。ごぼうが浮いても問題ありません。冷蔵保存中、塩水から浮いた部分が白っぽくなることがありますが、そこを拭って食べることができます。気になるようであれば切り落としてください。

乳酸菌たっぷり!「発酵ごぼうのまるごと塩水漬け」のレシピ・作り方

乳酸菌たっぷり!「発酵ごぼうのまるごと塩水漬け」のレシピ・作り方
乳酸菌たっぷり!「発酵ごぼうのまるごと塩水漬け」のレシピ・作り方

材料

・ごぼう 瓶に入る本数
・3%の食塩水
・瓶

作り方

1、瓶を煮沸消毒するか、アルコールで殺菌する。
2、【ごぼうを洗う】ごぼうの皮は剥かずに、土をきれいに洗い流す。あまり強くこすりすぎると皮が剝けてしまうので、優しく行う。
3、瓶に入る長さにごぼうをカットする。
4、瓶に詰める。
5、ごぼうの長さよりも3㎝ほどかぶるように3%の食塩水を注ぐ。
6、フタをして5日間ほど常温で乳酸発酵させる。(夏は3日、冬は5日間を目安にしてください)※雑菌混入を防ぐため、フタを開けないようにします。
7、常温保存が終わったら冷蔵保存に切り替える。その際、フタを開けてガス抜きをする。

食べかたのヒント

そのままお漬物としていただくだけでなく、千切りにしてサラダと和えたり、小さく刻んで食感のアクセントにしたり、カレーのつけあわせにしたり、工夫次第でいろいろと使えます。

「発酵ごぼう」のアレンジレシピ「発酵のり巻き」の作り方

「発酵ごぼう」のアレンジレシピ「発酵のり巻き」の作り方
「発酵ごぼう」のアレンジレシピ「発酵のり巻き」の作り方

発酵ごぼうをのり巻きの具として入れると、酸味と食感が加わって、より食べ応えのあるのり巻きになります!

材料

・小豆玄米(普通のご飯でも) 250g
・純米酢 15g
・みりん 15g
・塩 ふたつまみ
・ごま 大さじ1

中にいれる具
・発酵ごぼう 縦に4分割に切る
・小松菜 1/2束 塩ゆでする
・菜の花 1/2束 塩ゆでする
・人参 千切りひとつかみ 塩もみする
・納豆 1/2パック 醤油で味をつけておく

作り方

1、【すし酢をつくる】フライパンでみりんを煮切る。弱火で沸々してきたら、2分ほどでできます。純米酢と混ぜてすし酢の完成。
2、【酢飯をつくる】ボウルにお米とすし酢と塩、ごまを入れ、よく混ぜ合わせる。
3、【のりで巻く】のりの7~8割ほどまで米を敷き詰め、敷き詰めた米の半分の部分に具をのせていく。最後、巻くときに具を軽く抑えるので、一番上の具を触りやすい具にするといいです。(納豆は避けたほうがよい)

ポイント

盛り付けて上から醤油麹をのせると美味しそうに見えます。すし酢を多めに作って冷蔵庫にストックしておくと便利です。3か月ほど保存できます!

雨水の献立で小さな春を感じて

今回は雨水のレシピとして発酵ごぼうをご紹介しました。簡単に仕込みができて、冷蔵庫にストックしておくと大変便利なお漬物です。
日々、春を感じられる気候になってきました。山菜をはじめとした春の食材も出てきましたね。不安がちな日々ですが、小さな春を見つけて明るく毎日を過ごしていきましょう!

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