2021年7月7~21日は、二十四節気の「小暑(しょうしょ)」にあたります。二十四節気(にじゅうしせっき)とは古代中国から伝わったもので、春夏秋冬の季節をさらに約15日間ずつ分けた暦です。
前回の節気である「夏至(げし)」では、太陽元旦ともいわれる「陽が極まる日」を迎えました。夏至の次の節気「小暑」は、どのような季節になるのでしょうか?
今回は、この時期に出回る「らっきょう」を使った発酵レシピ「お手軽!自家製塩漬けらっきょう」とともに、小暑についてご紹介しましょう。合わせて、らっきょうを使ったアレンジレシピ「夏のかやくだし」もチェックしてみてくださいね!
「お手軽!自家製塩漬けらっきょう」は1年保存可能です。この機会にぜひ仕込んでみてくださいね!
小暑(しょうしょ)とは
小暑は、梅雨が明けて本格的な夏を迎える季節。「夏」とは「熱」や「暑」が語源だと言われています。暑さをねぎらう暑中見舞いを出すのもこの頃。(立秋を過ぎると残暑見舞いになります)
空が高くなり、夏の雲が出現し、気温もだんだん上がってくるこの時期。いよいよ夏の始まりです!
小暑の七十二候(しちじゅうにこう)
二十四節気の一節気をさらに約5日ごとにわけて、気象や動植物などの変化や季節の移り変わりを告げてくれるのが七十二候(しちじゅうにこう)です。
温風至(あつかぜ、いたる)
風が熱気を運んでくるころ
蓮始開(はす、はじめてひらく)
蓮の花が開くころ
鷹乃学習(たか、すなわちわざをならう)
5~6月頃に生まれた鷹のヒナが巣立ちの準備を始めるころ
小暑の旬野菜
はしり(市場に出回りはじめたもの、初物)
とうがん
さかり(おいしくて栄養価も高く、価格も安定)
トマト、さやいんげん、おくら、ゴーヤ―、唐辛子、ズッキーニ、ピーマン、パプリカ、とうもろこし、高原キャベツ、にんにく、きゅうり、ミョウガ、茄子、枝豆
なごり(旬の終わりかけ。コクや深みを楽しむ)
アスパラガス、じゅんさい
小暑の旬食材
くだもの
ブルーベリー、ハスカップ、ラズベリー、さくらんぼ、もも、ネクタリン、イチジク、すもも、メロン、スイカ、ライチ、バナナ、パッションフルーツ、マンゴー
魚介
ホタテ、サザエ、ホヤ、岩ガキ、うに、アワビ、イカ、エビ、シマアジ、かつお、スズキ、はも、ほっけ、あゆ
冷蔵庫で乳酸発酵させて手軽に作れるレシピ!自家製「塩漬けらっきょう」の作り方
冷蔵庫で乳酸発酵させて、手軽に作ることができる、自家製の手作り「塩漬けらっきょう」です。1年ほど保存がきくので、年間を通して楽しむことができます。
塩抜きなしでそのままいただける、食べやすいレシピになっていますので、そのまま食べてもよし、刻んで料理に使うもよしと、万能に活用いただけます。
材料
・処理済みのらっきょう 750g
・塩 75g
・お水 400ml
作り方
1、らっきょうは薄皮をはがし下処理をする。どろや汚れなどがついているため、薄皮を剥いた後軽く水洗いし、水気を飛ばす。
2、塩を入れよくなじませる。
3、らっきょうを消毒した瓶に入れ、水をそそぎ、冷蔵庫に入れる。
このとき、水の量はらっきょうよりも下ですが、翌日はらっきょうから水分が出て、水の位置が上がってきます。もし上がってこなかったら、ひたひたになるように水を注いでください。
4、1週間後~完成
乳酸発酵し、泡が出ています。冷蔵保存で約1年ほどシャキシャキの状態で保存可能です。
ポイント&トラブルシューティング
冷蔵庫のような低温の環境でも、乳酸菌で少しずつ発酵していきます。表面にカビなどが生える場合は、その部分をすくいとれば食べられますが、腐敗臭がする場合は捨てたほうがいいでしょう。水の濁りが気になってきたら、水を全て捨て、新しく6%の食塩水を作り注ぐといいです。
「塩漬けらっきょう」のアレンジレシピ「夏のかやくだし」の作り方
「だし」とは、夏野菜と香味野菜を細かくきざみ、醤油などで和え、ごはんや豆腐にかけて食べる山形県村山地方の郷土料理です。今回は「だし」を少しアレンジして、塩漬けらっきょうをたっぷり入れた「夏のかやくだし」はいかがですか?ごはんが進む涼しげな1品です。
材料(2人分)
・ミョウガ 2つ
・きゅうり 1本
・塩漬けらっきょう 5つ
・しそ 6枚
・ごま 大さじ1
・がごめ昆布 ひとつかみ
・醤油麹 大さじ1
・みりん 大さじ1
・純米酢 大さじ1
作り方
1、がごめ昆布、ごま以外の材料を全てみじん切りにする。がごめ昆布は水をかけ、塩を洗い流し、ぬめりを出しておく。
2、ボウルに調味料を含めた材料を全て入れよくかき混ぜる。空気を入れるようにかき混ぜることでがごめ昆布のぬめりが泡を含み、全体がふわふわの仕上がりになる。
3、ごはんの上にかけて完成。
自分ができる滋養食を心掛けて
今回は、手軽に作れる塩漬けらきょうをご紹介しました。乳酸発酵により酸味と旨味が増したらっきょうです。辛味は少しずつ抜けていき、だんだんとより食べやすくなっていきます。
梅雨が明けたら、いよいよ本格的な夏の到来です。立秋を控え土用も迎えます。食事は毎日の積み重ねです。ぜひ、楽しみながら、今自分ができる滋養食を心掛けていきましょう!