千葉県産の生落花生が旬を迎えました。乾燥や加熱加工されたものは一年中出回りますが、新鮮な豆が手に入るのは、10〜11月にかけての2か月ほど。今回は、生の落花生と麹を醸して、ノンシュガーの「発酵ピーナッツバター」を作ってみます。
茹でた落花生は、炒った硬いピーナッツとは違い、柔らかくお豆のようにふっくら甘い味わいになります。
小豆を麹で醸した砂糖を使わない「発酵あんこ」のように、落花生を麹で発酵させた「発酵ピーナッツバター」を作るのはとっても簡単♪ ぜひ自家製のピーナツバターを試してみてくださいね。
発酵ピーナッツバターのメリット
市販のピーナツバターよりも低脂質・低カロリー
落花生(ピーナッツ)は、ほかの豆類に比べて脂質の割合が高く、これが特有のまろやかなおいしさの元になっています。脂質含有量は生の豆では100g当たり24.2g、乾燥させた豆では47.5g。乾燥させない方が、脂質は低くなります。カロリー的にも、生の豆で100g当たり295kcal、乾燥させた豆では562kcalと生の豆の方がかなり低いですから、生落花生で作るピーナッツバターは市販のものよりも低脂質・低カロリーとなっています。
脂肪燃焼、消化促進、代謝・免疫力アップをサポート
落花生に含まれる脂質には、リノール酸やオレイン酸などが多く含まれています。これらにはコレステロールを下げ、動脈硬化を予防する働きがあります。他にもたんぱく質、ビタミンE、ナイアシンなどのビタミン類、カリウムやマグネシウムなどのミネラル類など、体に欠かせない栄養素がたくさん含まれています。
そんな栄養いっぱいの落花生に発酵が加わると、酵素の作用で脂肪が燃焼しやすくなる、消化を助ける、代謝がよくなるといった効果が得られます。肌を丈夫にし、免疫力をアップする効果も期待できるので、ダイエットや美肌にもいいでしょう。
発酵ピーナッツバターの特徴
味
ピーナッツと麹の発酵効果で、お砂糖いらずの甘さと乳酸菌の風味が醸し出されます。ほんの少しのバターをブレンドするだけで、美味しい発酵ピーナッツバターが完成します。
非加熱・ノンシュガー
非加熱で作るので酵素が失活せず、麹とピーナツから自然な甘みを引き出してくれるのでシュガーレスで大満足! 市販のピーナツバターよりもカロリーはかなり抑えられますから、ダイエット中でも罪悪感なくいただけます。
食べ過ぎに注意
発酵効果によりとてもおいしくなりますが、ピーナッツの一日の適量は20粒ですから、体によさそうとはいえ食べすぎないよう注意が必要です。
発酵ピーナッツバターの作り方・手順
今回は、生の落花生を使って発酵ピーナツバターを作ります。手順は以下の3ステップ!
- ①茹で落花生を作る
- ②茹で落花生と麹を発酵させて、麹ピーナッツを作る
- ③麹ピーナッツにバターを加えて、発酵ピーナッツバターを作る
思ったよりもすごく簡単なので、ぜひトライしてみてくださいね。
①茹で落花生の作り方・レシピ
材料
生落花生 1kg
塩 35g
水 1リットル
作り方
①生落花生1kgは、よく洗って水3リットルに20~30分つけて水分を含ませます。
②鍋に生落花生と塩・水を入れ、沸騰したら中火で30~40分くらい、柔らかめに仕上がるまで茹でます。
③茹で加減を確認後、火を止めて蓋をして10分くらい蒸らします。
④落花生をザルにとり冷まします。(ゆで汁は取っておきます)
(圧力鍋の場合)
①圧力鍋に落花生と塩を入れ、落花生より1センチ下を目安に水を入れます。
②圧力が上がったら弱火にし、10分加圧調理して火を止め、自然冷却します。
③圧力が抜けたら落花生をザルにとり冷まします。(ゆで汁は取っておきます)
②ピーナッツ麹の作り方・レシピ
材料
茹で落花生 200g
米麹 200g
落花生のゆで汁 100cc
作り方
①茹でた落花生は、粗くみじん切りにしておきます。
②熱湯消毒したヨーグルトメーカーの容器に、粗みじん切りした茹で落花生・米麹・落花生のゆで汁を入れてよく混ぜ合わせます。
③60度で4時間発酵させます。
③発酵ピーナッツバターの作り方・レシピ
材料
ピーナッツ麹 100g
発酵バター(有塩) 10g
お好みで塩 適量
作り方
①出来上がったピーナッツ麹はよく混ぜて、米麹と茹で落花生をよく馴染ませます。
②発酵バターは湯煎でゆるく溶かし①に加えよく混ぜ合わせます。
③お好みで塩を加え、味を調えて出来上がりです。