野菜と塩で仕込む漬物「乳酸発酵漬け」の作り方│甘みと酸味がやみつき!発酵常備菜レシピ

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2021年10月23日~11月6日、二十四節気の「霜降」にあたります。二十四節気(にじゅうしせっき)とは古代中国から伝わったもので、春夏秋冬の季節をさらに約15日間ずつ分けた暦です。前回の節気である「寒露(かんろ)」では、秋が一層深まる季節を迎えました。

今回紹介する「霜降(そうこう)」は、どのような季節を迎えるのでしょうか?旬食材を使った発酵レシピとともに、霜降の季節を感じてみましょう。

今回は、旬を迎える「にんじんとかぶの乳酸発酵漬け」と、そのアレンジレシピ「乳酸発酵にんじんのぺたんこオムレツ」をご紹介します。

 

野菜と塩で仕込む漬物「乳酸発酵漬け」とは

にんじんとかぶの乳酸発酵漬けとは
にんじんとかぶの乳酸発酵漬けとは

乳酸発酵漬けとは、野菜と塩だけで仕込む漬物です。乳酸発酵することで甘みが増し、酸味がでてきます。発酵が進みすぎると味が落ちてしまいますので、1か月ほどで食べきるのがおすすめです。

メイン料理の付け合わせ、サラダ、一品料理など、さまざまな料理に使える万能な発酵常備菜です。袋を使うことで簡単に密封でき、誰でも手軽に乳酸発酵させることができます。

 

野菜と塩で仕込む漬物「にんじんとかぶの乳酸発酵漬け」の作り方・レシピ

「にんじんとかぶの乳酸発酵漬け」の材料
「にんじんとかぶの乳酸発酵漬け」の材料

材料

・袋 2枚
・にんじん お好きなだけ (写真は3本) 千切り
・かぶ お好きなだけ (写真は6玉) 半月切り
・塩 にんじん、かぶ、それぞれ総量の2%

作り方

1、にんじん、かぶ(かぶの葉)に塩を加えよく混ぜる。
2、10分くらい放置し、しんなりしてきたら、それぞれ袋に入れる。汁が出ていたら汁ごと入れる。
3、完全密封の環境をつくるために、袋はぐるぐるに巻き込んで輪ゴムでしばる。かぶも同様に。

完全密封の環境をつくる
完全密封の環境をつくる
袋はぐるぐるに巻き込んで輪ゴムでしばる
袋はぐるぐるに巻き込んで輪ゴムでしばる
かぶも同様に
かぶも同様に


4、常温保存で発酵させる。翌日を1日目と数えて冬なら3日目以降、夏なら2日目以降から冷蔵保存に切り替えて、1か月ほどで食べきるようにする。

常温保存で発酵させる
常温保存で発酵させる

乳酸発酵の具合は香りで判断します。酸味がほのかにでも感じられるならOK、もし全く感じない場合は1日ずつ常温発酵期間を延ばしてみてください。写真のように空気が入ったら、また縛りなおします。

空気が入ったら、また縛りなおします
空気が入ったら、また縛りなおします

乳酸菌発酵が進むと写真のように気泡が出てきます。汁が出る場合があるのでバット保存がおすすめです。

乳酸菌発酵が進むと写真のように気泡が出てきます
乳酸菌発酵が進むと写真のように気泡が出てきます

 

ポイント

冷蔵保存に切りかえたあとも、ゆるやかに発酵が進みます。乳酸菌は無酸素の状態で増えるので、なるべく袋を完全密封した状態を保つと美味しさが保たれます。

 

 

「乳酸発酵にんじんのぺたんこオムレツ、塩ヨーグルトソース」の作り方│乳酸発酵漬けアレンジレシピ

 
「乳酸発酵にんじんのぺたんこオムレツ、塩ヨーグルトソース」の作り方
「乳酸発酵にんじんのぺたんこオムレツ、塩ヨーグルトソース」の作り方

乳酸発酵したにんじんの酸味と、ヨーグルトソースがぴったり。さわやかに召し上がれます。
 

材料

・玉子 2つ 
・乳酸発酵にんじん 70g 
・塩麴 小さじ2
・パセリ 少々 
・ブラックペッパー 少々


aヨーグルト 30g 
a塩 少々
aにんにく 1/3片 すりおろし

作り方

1、ボウルに玉子をよく溶き、にんじん、塩麴を加えよく混ぜる
2、1を熱して油をひいたフライパンに入れ、きれいに焼けるように平らに広げ、弱火でフタをし5分ほど焼く
3、その間にヨーグルトソースをつくる。aを全て混ぜる。(塩麴を入れると分離しやすくなるので塩を使います。)
4、オムレツをひっくり返します。

オムレツをひっくり返します
オムレツをひっくり返します

5、大き目のフタにいったん置いてから、フライパンにひっくり返すと簡単にできます。
6、8等分にカットしてお皿に盛り付け、パセリ、ヨーグルトソース、ブラックペッパーをかけて完成

 

霜降(そうこう)とは

霜降(そうこう)とは
霜降(そうこう)とは

2021年10月23日~11月6日は霜降です。もみじや蔦(つた)が色づき、秋がより一層深まるころ。里山には霜が降り、紅葉は最盛期を迎え、柿や木の実が完熟します。秋の山が紅葉する様子を「山粧う(やまよそおう)」と表現します。気温も冷え込み、だんだんと冬の訪れも感じ始めます。

 

霜降の七十二候(しちじゅうにこう)

二十四節気の一節気をさらに約5日ごとにわけて、気象や動植物などの変化や季節の移り変わりを告げてくれるのが七十二候(しちじゅうにこう)です。

霜始降(しも、はじめてふる)

霜が初めて降りるころ。昔は霜が空から降ってくると思われていたため「降る」という表現をしている。

霎時施(こさめ、ときどきふる)

小雨が時折降っては、また止む。通り雨が多くなる季節。

楓蔦黄(もみじ、つた、きばむ)

もみじや蔦が色づく頃。秋本番。

霜降の旬野菜

霜降の旬野菜
霜降の旬野菜

はしり(市場に出回りはじめたもの、初物)

ほうれん草、ねぎ、かぶ、サツマイモ、春菊、白菜、ワサビ

さかり(おいしくて栄養価も高く、価格も安定)

チンゲン菜、かぼちゃ、れんこん、えびいも、ぎんなん、にんじん、ヤーコン、ごぼう、ゆりね

なごり(旬の終わりかけ、コクや深みを楽しむ)

ルッコラ、レタス、じゃがいも、里芋、マツタケ

霜降の旬食材

霜降の旬食材
霜降の旬食材

くだもの

国産ライム、シークワーサー、文旦、みかん、なし、柿、ザクロ、いちじく、アケビ、リンゴ、キウイ、ぶどう、青パパイヤ、スターフルーツ、ぎんなん、栗

魚介

あさり、つぶ貝、アオリイカ、スルメイカ、エビ、シャコ、サンマ、イワシ、ニシン、カツオ、ボラ、マガレイ 

乳酸発酵漬けで元気に土用期間を過ごしましょう

今回は旬の野菜の乳酸菌漬けをご紹介しました。にんじんやかぶの他にも、きゅうりや白菜、キャベツ、コリンキー、大根などさまざまな野菜で作ることができますので、ぜひお好きな野菜で試してみてください。

冬に向かう時期は黄色の食べ物が滋養を高めるといわれています。にんじん、かぼちゃ、さつまいもなどを積極的にいただきましょう!

10月20日からは秋の土用に入りました(11月7日まで)。次の季節を迎える大切な期間として、滋養を高めておくのがいいでしょう。今回ご紹介した乳酸発酵漬けは消化によく、体内に取り込まれるとそのまま胃腸にとどまって、酵素や腸内細菌の働きを助けてくれます。土用の期間にぴったりですから、ぜひ自家製の発酵漬けを仕込んでみてくださいね

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