2022年10月23日~11月6日、二十四節気の「霜降(そうこう)」にあたります。二十四節気(にじゅうしせっき)とは古代中国から伝わったもので、春夏秋冬をさらに約15日間ずつ分けた暦です。
前回の節気である「寒露(かんろ)」では、だんだんと秋も深まり、木々の葉も色づき始めました。今回ご紹介する「霜降(そうこう)」はどのような季節を迎えるのでしょうか?
この記事では、今の時期に旬を迎える野菜を使った発酵保存食の作り方・レシピとともに、霜降についてご紹介します。今回は、実は秋に味が深まり一層おいしくなるトマトを使って、手軽に仕込める乳酸菌トマトをご紹介します。またそのアレンジレシピ、乳酸菌トマトと秋野菜のスペインオムレツをご紹介します。
季節の発酵保存食シリーズ【霜降】乳酸菌トマトとは?
トマトと塩のみで漬ける、乳酸菌たっぷりのトマトです。発酵することで旨味が増し、万能な食材として大活躍してくれます。もちろん生のままでも食べられ、1か月ほど保存できます。トマトがほしいときや見た目を華やかにしたいとき、旨味をプラスしたいときにサッと入れられてとても便利です。
「乳酸菌トマト」の作り方・レシピ
材料(作りやすい量)
・トマト 中くらいのサイズ 4つ
・塩 トマトの総量の3%の塩
・唐辛子 種をとったもの1本
作り方
1、トマトを軽く拭き(皮にたくさん乳酸菌がついているため)、1㎝ほどの角切りにする
2、塩を加え、清潔なスプーンでよく混ぜる
3、煮沸消毒かアルコール消毒をした瓶にトマトと唐辛子を入れる
4、フタをして常温で、夏なら1~2日、冬なら3日~4日発酵させる。1日1回下からくるりと混ぜる。カビのようなものが生えたら、スプーンですくって取る。
3日後の様子
塩のかどがとれ、旨味が増したら冷蔵保存に切り替え、1か月以内に使い切りましょう。
乳酸菌は調理による高熱で死にますが、死んだ乳酸菌は善玉菌のエサになります。熱を通しても健康効果がなくなるわけではないのでご安心ください。
食べ方アレンジ
・乳酸菌トマトとオリーブオイル、醤油とにんにくを合わせてパスタソースにしても
・オムレツの上にケチャップの代わりにかけても
・スープの旨味足しに大さじ3~ほどいれて
・クラッカーにチーズと乗せて簡単な前菜に
工夫次第でいろいろな料理に使えます!
アレンジレシピ「乳酸菌トマトと秋野菜のスペインオムレツ」の作り方・レシピ
時間はかかりますがじっくり火を通すことで、いつもとは違うオムレツになります!
材料(2人分)
・しいたけ 3つ 薄切り
・えび 7匹~
・カボチャ 1/8 一口大カット
・卵 3つ
・塩麴 大さじ2
・乳酸菌トマト 大さじ2
・飾りの乳酸菌トマト 大さじ2
・チーズ ひとつかみ
・ブラックペッパー 少々
下準備
カボチャは少し固めに下茹でしておく
作り方
1、小さなボウルに卵と塩麴を入れ、よく混ぜる
2、しいたけ、えび、カボチャを入れさっくり混ぜる
3、小さめのフライパンに油をしき、2の材料を全部入れ、フタをして弱い中火で20分蒸して火を通す。
4、チーズを上からかけて、さらに10分火を通す。
5、フライパンの上で切り分け、飾りのトマトとブラックペッパーをかけて完成
霜降(そうこう)とは
2022年10月23日~11月6日は霜降です。秋が深まり冷え込みも増し、草に霜が降り始めるころ。恵みの秋真っ盛り、銀杏、マツタケ、アケビ、むかご、などの秋の食材も最盛期を迎えます。秋の最後の節気で、次節からは立冬、冬の節気となります。そろそろ冬の到来を感じるころです。
二十四節気 秋の暦
初秋:立秋、処暑
仲秋:白露、 秋分
晩秋:寒露、霜降(←今ここ)
霜降の旬野菜
はしり(市場に出回りはじめたもの、初物)
ほうれん草、ねぎ、かぶ、サツマイモ、春菊、白菜、ワサビ
さかり(おいしくて栄養価も高く、価格も安定)
チンゲン菜、かぼちゃ、れんこん、えびいも、ぎんなん、にんじん、ヤーコン、ごぼう、ゆりね
なごり(旬の終わりかけ、コクや深みを楽しむ)
ルッコラ、レタス、じゃがいも、里芋、マツタケ
霜降の旬食材
くだもの
国産ライム、シークワーサー、文旦、みかん、なし、柿、ザクロ、いちじく、アケビ、リンゴ、キウイ、ぶどう、青パパイヤ、スターフルーツ、ぎんなん、栗
魚介
あさり、つぶ貝、アオリイカ、スルメイカ、エビ、シャコ、サンマ、イワシ、ニシン、カツオ、ボラ、マガレイ
いよいよ秋、最後の節気になりました!
季節の変わり目、土用の期間真っただ中です。風邪をひきやすい時期ともいわれているので、免疫をアップさせるものを積極的にいただきましょう。
おすすめは、ねぎや生姜・にんにく・唐辛子・野菜の乳酸菌漬けのような手作りの発酵食品などです。自分で作ると手についた常在菌が増え、自分に合った発酵食品になるといわれています。家族でいただく場合は、全員で触れて作るのもいいでしょう。
見えない菌を味方にすれば、寒い季節もこわくありません。日々の食事で健康の土台作りを続けてまいりましょう!