ココナッツミルクには、ダイエットや美容にうれしい作用がたっぷりなのをご存知でしたか?
今回は、「究極のアンチエイジング・スーパーフード」とも呼ばれるココナッツミルクと市販のヨーグルト種菌で、「ココナッツミルクヨーグルト」を作ってみました。
究極のアンチエイジング・スーパーフード、ココナッツミルクとは?
究極のアンチエイジング・スーパーフード、ココナッツミルク
ヤシの実の胚乳(はいにゅう)からとれるココナッツミルク
ココヤシの木に実るココナッツ(椰子の実)。成熟したココナッツの種子の内側にある固形胚乳からとれるのがココナッツミルクです。また、ココナッツミルクから油分を分離させたのがココナッツオイルとなります。
ココナッツの主な産地はインドネシア、フィリピンなど
ココナッツが実るココヤシの木は、赤道付近の熱帯地域、かつ、海岸地域で育ちます。ココナッツの主な産地は、インドネシア、フィリピン、インド、ブラジル、スリランカなどです。(※1)
ココナッツミルクに期待される効能とは?
ダイエットや美容にうれしい作用がたっぷりなココナッツミルク
ココナッツミルクに含まれる「中鎖脂肪酸(ちゅうさしぼうさん)」
ココナッツミルクには、17%程度のココナッツオイルが含まれています。ココナッツオイルは「中鎖脂肪酸」という脂質でできており、一般的なサラダ油やオリーブオイルに含まれるオレイン酸やリノール酸は長鎖脂肪酸です。(※2)
ココナッツミルクの中鎖脂肪酸でダイエットサポート
中鎖脂肪酸の分子の長さは、長鎖脂肪酸の約半分。ココナッツミルクに含まれるココナッツオイルの中鎖脂肪酸は、サラダ油やオリーブオイルの約4倍も早くエネルギーになるとされています。
中鎖脂肪酸は、肝臓で代謝されたのち、すぐにケトン体(脂肪を燃やして作り出されるエネルギー源)に分解されるため、効率よく脳や筋肉のエネルギーとして活用されます。このように、体に蓄積されにくいので、ダイエット中にこそ積極的に使うのもオススメです。(※3)
ココナッツミルクの中鎖脂肪酸などから生成される「ケトン体」でアンチエイジング
中鎖脂肪酸や脂肪燃焼から生成される「ケトン体」は、活性酸素除去作用を持つ抗酸化誘導物質でもあるため、アンチエイジング効果が期待できます。
ココナッツミルクの「ケトン体」で認知症対策
アルツハイマー病とは、脳の栄養であるブドウ糖をうまく使えない状況が引き起こす認知症のひとつです。ケトン体は脳の栄養としても働いてくれるため、認知症対策としても有効です。
ココナッツミルクの「ラウリン酸」で免疫力アップ
ココナッツミルクには、中鎖脂肪酸の一種である「ラウリン酸」が高濃度で含まれています。ラウリン酸は、人体に無害な抗菌物質として注目されるほか、腸内環境を整える作用もあると言われています。
ココナッツミルクでヨーグルトを作るメリット
ココナッツミルクヨーグルトはいいことがたくさん!
優れたスーパーフードであるココナッツミルクでヨーグルトを作ると、ココナッツミルクの栄養を取り入れられることはもちろん、その他にもいいことがたくさんあります。
お腹を壊しにくい:ココナッツミルクヨーグルトのメリット
乳糖不耐症の方は、乳製品を摂るとお腹がゴロゴロしてしまう場合も多いのですが、ココナッツミルクは植物性で乳糖を含みませんので、お腹がゴロゴロしやすい方にも安心です。
乳製品・大豆アレルギーの方も食べられる:ココナッツミルクヨーグルトのメリット
ココナッツミルクヨーグルトは、乳製品アレルギーの方にも、大豆アレルギーの方にも、ともにおいしく食べていただけるヨーグルトです。
ココナッツミルクヨーグルト、どうやって作る?
ココナッツミルクヨーグルトの作り方とは?
ココナッツミルクヨーグルトの作り方は様々
ココナッツミルクヨーグルトの作り方には、様々な方法があるようです。
ココナッツミルクにプレーンヨーグルトを加えて発酵させる方法や、プロバイオティクスサプリメントのカプセルの中身を使う方法、玄米のとぎ汁を使って発酵させる方法など、多岐に渡ります。
プレーンヨーグルトを入れてしまうと、乳製品フリーにはならないような気もします。
また、サプリメントがカプセルに包まれているのは、“服用しやすい”以外の何らか理由があるはずです。胃に入ってカプセルが溶解したときに効果が発揮されるよう、サプリメントが作られているのかもしれません。
玄米のとぎ汁を利用する方法も、ココナッツミルクは固まるのですが、衛生面が気にかかってしまったり、発酵が不安定になるある場合もあるかもしれません。
今回は、“ヨーグルトの国際規格”に則って、ココナッツミルクヨーグルトを作ってみた!
市販のヨーグルト種菌を使って作るココナッツミルクヨーグルト
今回は、ヨーグルトの国際規格に則って、市販のヨーグルト種菌を使ってココナッツミルクヨーグルトを作ってみました。
ヨーグルトの国際規格(コーデックス規格)とは
1977年、FAO(国連食糧農業機関)/WHO(世界保健機関)がヨーグルトについて国際規格(コーデックス規格)を定めました。そこには、
ヨーグルトとは乳及び乳酸菌を原料とし、ブルガリア株(Lactobacillus bulgaricus)とサーモフィルス株(Streptococcus thermophilus)が大量に存在し、その発酵作用で作られた物
と定められています。(※4)
市販で手に入るヨーグルト種菌とは?
市販されているヨーグルト種菌とココナッツミルク
市販で簡単に手に入るヨーグルト種菌は、ケフィア菌やプロバイオティクス菌、カスピ海ヨーグルト菌などがあります。
3種とも菌株が違うので、発酵温度や固まり方、仕上り方も異なります。
市販されているケフィア菌・プロバイオティクス菌・カスピ海ヨーグルト菌の発酵温度は?
ケフィア菌は25~27℃程度の室温でも固まりますが、プロバイオティクス菌になると40~45℃の温度が必要になります。カスピ海ヨーグルト菌は、27℃が適温になります。
腸まで続くプロバイオティクス菌は、体温より高い温度でも死滅しないことがわかりますね。
ケフィアヨーグルトの特徴
一般的なヨーグルトは乳酸菌のみで発酵が行われています。しかし、ケフィアヨーグルトは乳酸菌と酵母で発酵しており、酵母由来のビタミン類も豊富に含まれています。
プロバイオティクスヨーグルトの特徴
市販されているプロバイオティクス菌「プロバイオティクスGBN1」は、乳幼児から成人までのお腹の健康を保てるように、5種類ものビフィズス菌がブレンドされています。(※5)
カスピ海ヨーグルトの特徴
独特のねばりが楽しめるカスピ海ヨーグルト。あの“お豆の「フジッコ」”さんが、長寿地域として知られるコーカサス地方から持ち帰ったヨーグルトから「クレモリス菌FC株」を分離・純粋培養して「カスピ海ヨーグルト」の種菌を作りました。クレモリス菌FC株は、手づくり用種菌として販売されています。(※6)
今回は、プロバイオティクス菌を使用して、ココナッツミルクヨーグルトを作ってみました。
市販のヨーグルト種菌を使った「ココナッツミルクヨーグルト」レシピ
「ココナッツミルクヨーグルト」レシピにチャレンジ!
材料:「ココナッツミルクヨーグルト」レシピ
・ココナッツミルク 1缶(400ml)
・ヨーグルト種菌 1包
・ヨーグルトメーカー
作り方:「ココナッツミルクヨーグルト」レシピ
1. ココナッツミルクを温める
ココナッツミルクは、小鍋に入れ、焦げないように40〰45℃に温めます。レンジで加熱してもOKです。
2. ヨーグルトメーカーで発酵させる
熱湯消毒したヨーグルトメーカーに、温めたココナッツミルクと種菌を入れ、42℃に設定し15時間発酵させます。
10時間を過ぎたころから、とろみと香りが付いてきます。
ヨーグルトメーカーを42℃に設定し、15時間発酵を
3. 冷蔵庫で冷やし固める
15時間経って、乳酸菌の酸っぱい香りがしたら、冷蔵庫に2日間入れて冷し固めます。
冷蔵庫でココナッツミルクヨーグルトを冷やしましょう
分離したココナッツウォーターは混ぜていただきましょう。
ココナッツミルクによっては、冷やすと2層に分離することがあります。上層部がココナッツクリームで、下層部の水のような液体がココナッツウオーターになります。混ぜていただいて下さい。
注意点:「ココナッツミルクヨーグルト」レシピ
ココナッツミルクの種類によって、柔らかく出来たり、固く出来たりと固さが違ってきます。飲むヨーグルトのようになって、固まらなかったりする場合もあります。
ココナッツミルクの種類によって、どんなココナッツミルクヨーグルトが出来るのか、ワクワクしながら作ってみる。それも手作りの楽しみのひとつになりそうですね。試行錯誤しながら工夫を重ねて、ようやくいい感じに出来上がると、とても嬉しい気持ちになりますよ。
ココナッツミルクヨーグルトをクリームやデザートにしても◎
プリンの上のクリームとしても使えるココナッツミルクヨーグルト
ココナッツミルクヨーグルトは、クリーミーでとってもおいしいので、安定して出来ればプリンの上のクリームとしても使えます。また、ゆるく出来たココナッツミルクヨーグルトは、ゼラチンで固めて簡単デザートにもできます。
ココナッツミルクヨーグルトのフルーツデザート「ココナッツミルクヨーグルトのみかんムース」レシピ
「ココナッツミルクヨーグルトのみかんムース」レシピ
材料:「ココナッツミルクヨーグルトのみかんムース」レシピ
・ココナッツミルクヨーグルト 400ml
・ゼラチン 10g
・水 50cc
・砂糖 50g
・みかん(お好みのフルーツ) 適量
作り方:「ココナッツミルクヨーグルトのみかんムース」レシピ
1. 小さいガラスボウルに水を入れ、その上にゼラチンをふり入れ膨潤させます。
2. 1をレンジで20~30秒温め、溶かします。
3. ココナッツミルクと砂糖を良く混ぜ合わせます。
4. 3に中に2の溶かしぜラチンを加え、型に入れ冷蔵庫で半日冷やし固めます。
5. みかん(お好みのフルーツ)を乗せて出来上がり。
この夏は、さらにキレイにヘルシーに過ごすためにも、ココナッツミルクヨーグルトにチャレンジしてみませんか?
参考資料
(※1)世界のココナッツ生産量 国別ランキング・推移(GLOBAL NOTE)
(※2)MTCサロン(日清オイリオ)
(※3)スーパーフード事典 BEST50(主婦の友社)
(※4)STANDARD FOR FERMENTED MILKS(CODEX ALIMENTARIUS)
(※5)プロバイオティクスGBN1の4つの特徴(有限会社中垣技術士事務所HP)
(※6)カスピ海ヨーグルトLIFE(フジッコ)