乳酸菌

2020年04月04日

発酵バターを手作り!お家で簡単にできる自家製「発酵バター」の作り方・レシピ

「カロリーやコレステロール、脂質を摂りすぎてしまうのではないか…」と敬遠されがちだったバターが見直されています。特に、フランスの発酵バター「エシレバター」のブームや、グラスフェッドバターを使ったバターコーヒーのヒットなどによって、こだわりの高級バターがグルメな逸品としてひっぱりだこ!
今回は、自家製発酵バターのレシピ、作り方や食べ方の注意点、手作り発酵バターの保存法と賞味期限をご紹介します。また、発酵バターとはとのようなものなのか、普通のバターと何が違うのか、発酵バターの健康作用もチェックしてみました。

発酵バターを手作り!お家で簡単にできる自家製「発酵バター」の作り方・レシピ
発酵バターを手作り!お家で簡単にできる自家製「発酵バター」の作り方・レシピ

発酵バターとは?

発酵バターは、乳酸菌の力を用いて発酵させたバターで、ほのかな酸味とヨーグルトを思わせる香りが特徴です。乳酸菌の作用で雑菌が繁殖しにくくなり、一般的なバターと比べて保存性が高いというメリットもあるバターです。

ヨーロッパでは、バターといえば発酵バター

古くからバターやチーズなどの乳製品が作られていたヨーロッパでは、バターといえば、その多くは発酵バターといわれています。
その昔は、バターの素となるクリーム(牛乳から乳脂肪分だけを抽出したもの)を作るために必要な「原料乳からクリームを分離させる」工程に時間がかかってしまい、その間に自然に乳酸発酵が進んでしまったとされています。その結果、ヨーロッパでは、発酵バターが主流となったようです。
現在では、クリームにあえて乳酸菌を添加して発酵を促し、発酵バターが製造されています。

日本人が家庭で食べているのは主に何バター?

バターは、一般的に、
・乳酸発酵している「発酵バター」
・乳酸発酵していない「非発酵バター」
・パンに塗ったり調味料として使う「有塩バター」
・お菓子や調理に使う「無塩バター」
・やわらかく食べやすい「ホイップバター」
・牧草だけを食べた牛の牛乳から作られる「グラスフェッドバター」
・いろんな素材が練り込まれた「フレーバーバター」
などに分けられます。

私たち日本人が家庭で食べてきたバターは、乳酸発酵をさせていない「非発酵バター」で、食塩が加えられた「有塩バター」が多いはずです。
乳酸発酵をさせていないためクセのない味わいで、有塩なので保存性も高く、食パンのトーストやお魚のムニエルやお肉のステーキなどにもピッタリです。日本では非発酵バターがメインですが、最近は日本人好みの風味を追求した国産発酵バターが発売されています。
また、健康意識の高いグルメな方には、穀物を与えず牧草だけを飼料とした放牧飼育の牛の乳から作られる「グラスフェッドバター」や、海藻やフルーツ、ハーブなどが練り込まれた「フレーバーバター」など、高級バターも人気です。

発酵バターの健康作用

発酵バターの健康作用
発酵バターの健康作用

そもそもバターには、大切な栄養素がたっぷり!

バターのカロリーやコレステロールなどを気にする声もありますが、オリーブオイルやごま油など同量の油で比較すると、バターのほうがカロリーが低いのです。
また、コレステロールは細胞膜や各種ホルモンの元となり、体を作るうえで必要な成分です。「日本人の食事摂取基準(厚生労働省)」では、2015年からコレステロールの項目がなくなっていることも、コレステロールに対して過度に神経質になることはない、という表れかもしれません。
そもそもバターには、大切な栄養素がたっぷり! 動脈硬化予防や美肌をサポートするとされるビタミンA、その抗酸化作用でアンチエイジングが期待できるビタミンEなどが含まれています。
また、良質なバターは短鎖脂肪酸を含む数少ない食品のひとつ。短鎖脂肪酸は、悪玉菌増殖の予防や、腸内の炎症抑制作用があるとされ、適量摂るのであれば優れた効果が期待できる食べ物といえそうです。

発酵バターの乳酸菌が、腸内環境の向上をサポート

発酵バターは乳酸発酵しているため、ヨーグルト同様、腸内の善玉菌増加による整腸作用が期待できます。また、日本人に多いとされる乳糖不耐症の方にとっても消化がしやすく、食べやすいとされています。

発酵バターを手作り!お家で簡単にできる自家製「発酵バター」の作り方・レシピ

発酵バターを手作り!お家で簡単にできる自家製「発酵バター」の作り方・レシピ
発酵バターを手作り!お家で簡単にできる自家製「発酵バター」の作り方・レシピ

「発酵バター」の作り方、大まかな流れ

自家製発酵バターを手作りする際の大まかな流れは、
・生クリームにプレーンヨーグルトを混ぜる
・ヨーグルトメーカーなどで発酵させてサワークリームを作る
・サワークリームをミキサーなどで攪拌して成分を分離させ、水分を抜く
・固形化したバターを取り出して塩を練り込む
となります。

材料

・生クリーム 200ml(乳脂肪35~45%のもの)
・プレーンヨーグルト 大さじ1
・塩 小さじ1/2

作り方

1. ヨーグルトメーカーの容器を消毒し、 生クリームにヨーグルトを大さじ1入れてよく混ぜ合わせます。
2. ヨーグルトメーカーを40~45℃、6~8時間セットして発酵させ、サワークリームを作ります。
3. 生クリームが固まりサワークリームが出来上がったら、冷蔵庫に入れて1~2晩程度熟成させます。

生クリームにプレーンヨーグルトを混ぜ、ヨーグルトメーカーで発酵させてサワークリームを作る
生クリームにプレーンヨーグルトを混ぜ、ヨーグルトメーカーで発酵させてサワークリームを作る

4. 3のサワークリームが水分と分離するまで、ハンドミキサーやブレンダー、泡立て器などで10分ほどミキシングします。

サワークリームをミキサーなどで攪拌して成分を分離させる
サワークリームをミキサーなどで攪拌して成分を分離させる

5. 4の固形分がポロポロになり水分が出たら、器にキッチンペーパーをセットして出来たバターを入れて包み、バターと水分を分けます。(水分はバターミルクといわれ、お料理に使えます)

キッチンペーパーに4を入れる
キッチンペーパーに分離したサワークリームを入れる

バターと水分(バターミルク)を分ける
バターと水分(バターミルク)を分ける

6. 冷蔵庫でさらに一晩水分を抜きます。

冷蔵庫で一晩水分を抜く
冷蔵庫で一晩水分を抜く

7. 水分がしっかり分離したら、バターをまな板の上にお置き、空気を入れるようにバターベラで練りこみながら塩を加え、さらに水分を出します。

バターベラで練りこみながら塩を加える
バターベラで練りこみながら塩を加える

8. 水分がなくなり、ポロポロのバターが滑らかになったら出来上がりです。
9. 容器に詰めて、冷蔵保存してください。

バターミルクの使い方

バターミルクは、カリウム、ビタミンB12、カルシウムの宝庫なので、スープやパンケーキなどに使うのがおすすめです。

発酵バターの作り方・食べ方の注意点

発酵バターを作るときには、使う器具を必ず消毒してから作り始めてください。手作りのバターなので、風味よく長期間保存するには、小分けして冷凍保存をおすすめします。使う分だけ解凍して使うと、作りたての香りが楽しめます。

発酵バターの保存法と賞味期限

バターはほとんどが脂肪分でできており、水分も少ないため雑菌が繁殖しづらく、腐りにくいものです。しかし手作りのバターは、しっかりと水分が抜かれていない可能性があることや、作りたての風味を楽しむためにも、作り置きをせず食べる分だけ作ることをおすすめします。
冷蔵庫で保存した場合の賞味期限は2週間程度、冷凍庫で1ヵ月間を目安に使い切ってください。

お家で簡単にできる自家製「発酵バター」を手作りしよう!

お家で簡単にできる自家製「発酵バター」を手作りしよう!
お家で簡単にできる自家製「発酵バター」を手作りしよう!

自家製の発酵バターは、フレッシュでおいしさもひとしお! 市販品のバターより断然美味なので、ぜひご家庭で手作りしてみてくださいね。

香坂つぐみ

香坂つぐみ

発酵料理研究家、発酵教室『糀キッチン』主宰。みそソムリエ、パンシェルジュマイスター、製菓衛生師、家庭科教諭免許保有。手作り発酵食品の仕込みや発酵食品を使った発酵家庭料理をご提案させていただいています。発酵手作りご飯生活応援中。ホームページ:発酵教室『糀キッチン』、ブログ:香坂つぐみの素敵な発酵生活2

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