2020年10月8日(木)~10月22日(木)は、二十四節気の「寒露(かんろ)」にあたります。二十四節気とは、古代中国から伝わった、1年間を約15日間に分けて24等分した暦です。
前回の「秋分(しゅうぶん)」は、二十四節気の16番目の節気で、春分から約半年経過し、秋のお彼岸を迎えました。秋晴れが続き、中秋の名月がきれいに見えた地域も多かったですね! 今回ご紹介する「寒露」は、秋分の次の節気で、二十四節気の17番目にあたります。寒露とは、どのような時期で、どんな食べものが旬を迎えるのでしょうか? また、寒露にピッタリの発酵レシピとして、赤ワインの栗の渋皮煮、バルサミコ酢のそばの実サラダ、塩麹のピーマンたらこ和えをご紹介します。
寒露(かんろ)とは
寒露(かんろ)とは
澄んだ秋の空に、月が一段ときれいに見える頃。露が冷たく感じると、本格的な秋の到来です。
寒露のころになると、紅葉も始まって秋の景色になっていきます。また、菊の花が咲き、コオロギやキリギリスの声も聞こえ始めるでしょう。日が短くなり、「秋の日はつるべ落とし」というように、太陽はあっという間に沈んでしまいます。
10月20日(火)からは、秋の土用入り
10月20日(火)からは、秋の土用にも入ります。
土用とは、節分や彼岸、八十八夜や入梅などと同じ、雑節のひとつです。雑節とは、季節の移り変りをより詳細に把握するための暦日であり、二十四節気や五節句(正月やひな祭り、七夕など)を補足する役割があるとされています。
土用は年に4回訪れ、立春、立夏、立秋、立冬の前18日間の期間を指します。秋の土用は、立冬前の18日間にあたり、2020年は、10月20日(火)から、立冬の前日である11月6日(金)までです。
季節の入れ替わる土用の時期は、前の季節のエネルギーがピークを迎え、次の季節につないでいく期間なので、体調を崩しやすいともいわれています。秋の食材や旬の根菜類と発酵の力で心身を整えましょう。
寒露の七十二候(二十四節気をさらに3等分したもの)
鴻雁来(こうがん きたる)
つばめと入れ替わるように雁(はつかり)が北から渡ってくる頃
菊花開(きくのはな ひらく)
菊の花が咲き始め、各地で菊の展示や品評会が行われる頃
蟋蟀在戸(きりぎりす とにあり)
キリギリスはコオロギではないかと言われている。鈴のような音で鳴く頃
寒露の旬のおすすめ養生野菜
銀杏、アケビ、まいたけ、ブナシメジ、マツタケ、椎茸、むかご、ししゃも、栗、
ルッコラ、レタス、ジャガイモ、チンゲン菜、里芋、かぼちゃ、レンコン、ニンジン、ゴボウ
秋のお茶請け「赤ワインの栗の渋皮煮」│寒露の二十四節気発酵レシピ
スプーンで食べる「バルサミコ酢のそばの実サラダ」│寒露の二十四節気発酵レシピ
秋の味、栗をワインと一緒に煮詰めた一品です。お茶請けにとても喜ばれます! 煮汁がもったいないので、サツマイモを入れて2度楽しむのがおすすめです。
材料
- 栗 500g
- お水 200ml
- 赤ワイン 400ml
- てんさいとう 80g
- 重曹 ひとつかみ
作り方
- 1. 生栗を熱湯に15分浸す(むきやすいように)
- 2. 鬼皮をむいて渋皮がついた状態にする
- 3. 熱湯を沸かし、重曹を入れて、栗を全部入れる
- 4. 中火で1o分ほど湯がく(渋皮の灰汁が出て、煮汁が紫色になる)
- 5. お湯を全部捨ててもう一度お湯を沸かし5分ほどゆでる。ザルにとり、栗を壊さないように渋皮をやさしく洗う
- 6. 鍋に栗、お水、赤ワイン、てんさいとうを入れ沸騰してから中火で10分煮立てて完成
※1週間ほど冷蔵保存がききます
スプーンで食べる「バルサミコ酢のそばの実サラダ」│寒露の二十四節気発酵レシピ
スプーンで食べる「バルサミコ酢のそばの実サラダ」│寒露の二十四節気発酵レシピ
血をきれいにしてくれるそばの実をたっぷりいただけるサラダです。カレーの付け合わせにもおすすめ!
材料
- そばの実 60g~
- きゅうり 1本 5mm角切り
- とまと 中 8mm角切り
- パクチー 1束 ざく切り
- 玉ねぎ 1/4玉 細かいみじん切り
- リンゴ 1/4 玉 8mm角切り
- アーモンド 10粒 ざく切り
- 塩麴 大さじ2~
- オリーブオイル 大さじ3
- バルサミコ酢 大さじ2
- にんにく 1/2 すりおろし
- ブラックペッパー 少々
- カレー粉 小さじ1
作り方
- 1. そばの実軽く洗い、沸騰したお湯で5分ゆでる
- 2. お湯を捨て水をよく切ってあら熱をとる
- 3. カットした材料と調味料を全てボウルに入れる
- 4. あら熱がとれたそばの実を入れてよく和えて完成!
ご飯のお供「塩麹のピーマンたらこ和え」│寒露の二十四節気発酵レシピ
ご飯のお供「塩麹のピーマンたらこ和え」│寒露の二十四節気発酵レシピ
サッとつくれるご飯のお供。ピーマンをいっぱい食べられる一品です!
材料
- ・ピーマン 7個 細切り
- ・たらこ 1腹 皮からとりほぐしておく
- ・塩麴 大さじ1
- ・なたね油 大さじ1
- ・生姜 みじん切り 大さじ1
作り方
- 1. フライパンにみじん切りの生姜を入れ、なたね油で香りが出るまで火を入れる
- 2. ピーマンと塩麴を入れサッと炒める。(ピーマンの食感を楽しむために火を通しすぎない)
- 3. たらこを入れ、全体に和えるように炒めたら完成
家庭料理の目的は、体と心の土台作り
今回は、秋の食卓に喜ばれる一品をご紹介しました。
秋はごぼうや里芋、レンコンなど、土の下にできるお野菜が旬を迎えます。大地のエネルギーを大いに受け取ったお野菜をたっぷりいただきましょう!
献立に困ったら具沢山味噌汁を作って、お味噌汁をおかずにするのもおすすめです。毎日の食卓を豪華に彩る必要はありません。家庭料理の目的は、体と心の土台作りです。いよいよ今年も終盤戦。旬のお野菜を使った手作り発酵食で体も心も万全な状態を目指していきましょう^^