2020年10月23日(金)~11月6日は(金)、二十四節気の「霜降(そうこう)」にあたります。二十四節気(にじゅうしせっき)とは、古代中国から伝わったもので、春夏秋冬の季節をさらに約15日間ずつにわけた暦です。
前回の「寒露(かんろ)」は、二十四節気の17番目の節気。高く澄んだ空、コオロギやキリギリスなどの声、中秋の名月を楽しみ、いよいよ本格的な秋の到来を感じました。今回ご紹介する「霜降(そうこう)」とはどのような時期で、どんな食べものが旬を迎えるのでしょうか? また、霜降にピッタリの発酵レシピとして、醤油麹と純米酢の「ごぼうのゴリゴリ」、醤油麹と鰹節の「ごぼう茎のつくだ煮」、塩麹と味噌の「ホッケほぐし身のなめろう風」と醤油麹とみりんを加えた「しっとりふりかけ」のレシピをご紹介します。
霜降(そうこう)とは
秋が深まり冷え込みが増し、里山には霜が降り始めるころ。いよいよ冬の到来を感じ始めます。秋の最後の節気になり、次節からは冬の暦の始まりです。時雨が降るようになり、もみじや蔦(つた)が色づき始め、紅葉も最盛期を迎えるころ。天気も穏やかな日が多く安定します。全国各地で見ごろを迎える紅葉を楽しみましょう。
2020年10月29日(木)は十三夜
中秋の名月を楽しんだあとは、ぜひ十三夜の名月も楽しみましょう。先人たちは、中秋の名月と十三夜の名月をどちらも楽しむことを風流とし、どちらかを見逃すことを「片見月」と呼びました。十三夜は、栗や枝豆を供えることから、栗名月、豆名月とも呼びます。
霜降 七十二候(二十四節気をさらに3等分したもの)
霜始降(しも はじめてふる)
霜が降り始めてくるころ。昔は霜も空から降ると思われていたため「降る」と表現されている。
霎時施(こさめ ときどき ふる)
通り雨が多くなる季節。動物も人間も冬支度をする合図。
楓蔦黄(もみじ つた きばむ)
もみじや、蔦が色づくと秋本番。
旬のおすすめ養生野菜
りんご、小豆、かりん、とんぶり、新米、トマト、カボチャ、銀杏、サラダからし菜、ルッコラ、セロリ、レタス、チンゲン菜、しょうが、じゃがいも、ミョウガ、里芋、マツタケ、レンコン、海老芋、ニンジン、ヤーコン、秋鮭、いくら、たらこ
醤油麹と純米酢の「ごぼうのゴリゴリ」霜降の二十四節気発酵レシピ
ご飯のお供にもお酒のおつまみにも。太く短くカットすることでごぼうの食感を最大限に楽しめます。
材料
- ごぼう 2本 1.5cmカット
- 生姜 1片 みじん切り
- 醤油麹 大さじ1
- ごま油 大さじ1
- 純米酢 大さじ1/2
作り方
- 1. ごぼうを皮がはがれすぎないようにやさしく洗って切る
- 2. フライパンに生姜とオイルをしき、香りが出るまで弱火で炒める
- 3. 切ったごぼう、醤油麹、純米酢を入れ、少し水を差し蒸し煮して熱を入れる
- 4. 火が通ったらごま油をたらして完成
醤油麹と鰹節の「ごぼう茎のつくだ煮」霜降の二十四節気レシピ
ごぼう茎という珍しい野菜もあります!名前のまま、ごぼうの茎の部分です。ほのかにごぼうの香りがし、フキと似た食感があります。
材料
- ごぼう茎 4~5本
- a
醤油麹 大さじ1.5
鰹節 軽くひとつかみ ちぎって小さくする
ごま 大さじ2
ごま油 大さじ1
七味 少々
作り方
- 1.【ごぼう茎の下処理】
お鍋でお湯を沸かす。お鍋の大きさにごぼう茎をカットし、ひとつかみの塩を入れ4分ゆでる。ゆであがったら、水にさらしておく - 2. ごぼう茎を1.5cmにカットする(ごぼう茎は繊維が強いため、短めの輪切りがおすすめ)
- 3. フライパンにオイルとごぼう茎と入れ、よく炒める。
- 4. すべて入れまんべんなくなじませる
- 5. 最後に七味をふりかけて完成
塩麹と味噌の「ホッケほぐし身のなめろう風」霜降の二十四節気レシピ
焼き魚の変身レシピ!ご飯がすすみます。
材料
- 開きホッケ 2枚 焼いてほぐす
- a
ニンニク 1片 すりおろし
生姜 1片 すりおろし
ミョウガ 4つ みじん切り
しそ 10枚 みじん切り
ごま 大さじ2
長ネギ 白い部分のみ2本 みじん切り - b
・味噌 大さじ1
・塩麴 大さじ1/2
作り方
- 1. 開きホッケを焼き、ほぐし身にする。傷みやすくなるため、なるべく素手で触らないようにする。骨はできるだけ取る。
- 2. 大きなボウルにaを入れ、まんべんなく混ぜる
- 3. bも入れてよく混ぜ完成
ホッケでもう一品!醤油麹とみりんを加えた「しっとりふりかけ」レシピ
材料
- 開きホッケ 2枚 焼いてほぐし身
- 醤油麹 大さじ2
- みりん 大さじ1
- ごま油 大さじ1
- ごま 大さじ1
作り方
- 1. 大きなフライパンにオイルをしき、ホッケのほぐし身を入れる
- 2. 醤油麹とみりんを加えよくなじませる
- 3. ほぐし身を広げ中火で、ホッケの身の水分を飛ばすように炒る
- 4. 十分水分が飛んだら、ごま油とごまをあえて完成
旬のお野菜を、発酵調味料でシンプルに作った料理が一番
今回はおうちでササっと作れるおかずをご紹介しました。
秋の土用を迎え、体は秋から冬にそなえ準備をしていく時期。心をこめて丁寧に作った料理は、どんなものより心も体も癒してくれます。
おうちで豪華なものを作る必要はありません。おうちのご飯は体の土台づくり。
旬のお野菜を、発酵調味料でシンプルに作った料理が一番!秋の食材を思う存分楽しみましょう。