2022年7月7日~7月22日、二十四節気の「小暑(しょうしょ)」にあたります。二十四節気(にじゅうしせっき)とは古代中国から伝わったもので、春夏秋冬をさらに約15日間ずつ分けた暦です。
前回の節気である「夏至(げし)」では、1年で最も日が長く、太陽のエネルギーが最大になる日を迎えました。今回ご紹介する「小暑(しょうしょ)」は実際にはどのような季節を迎えるのでしょうか?
この記事では、今の時期に旬を迎える野菜を使った発酵保存食の作り方・レシピとともに、小暑についてご紹介します。今回は、完熟梅を使って手軽に仕込める梅味噌の作り方と、そのアレンジレシピ、梅味噌発酵冷や汁をご紹介します。
季節の発酵保存食シリーズ【小暑】おてがる梅味噌の作り方
梅味噌は、梅を味噌に漬けて冷蔵保存で1か月ほど発酵させて作ります。梅のエキスが味噌にしみ出し、梅風味の味噌ができます。今回は果汁をたっぷり含む完熟の梅と、甘みが強めの味噌を使ってお砂糖なしでつくる梅味噌をご紹介します。
「おてがる梅味噌」の作り方・レシピ
材料
・完熟した梅 1kg
・麦みそ 1kg
(甘みの強い白っぽい味噌がおすすめです)
作り方
1、ヘタをとって洗いきれいにした完熟梅を準備する
2、袋の中に梅と味噌を入れ、梅が味噌に漬かるようにもむ。空気を抜き袋を閉め、冷蔵保存で1か月ほど発酵熟成させる。(たまに揉んだり、空気をぬいて様子をみてください)
3、1か月後の様子
梅から果汁が出て、味噌全体がゆるくなっています。梅の香りもします。
種を梅の実から外します。
梅から果汁が抜けて小さくなっています。少し実が固いですがスプーンなどを使っても良いでしょう。清潔な手、もしくは手袋で行ってください。
4、梅の実と種を分けます。
種には梅肉がたくさんついているので、魚と一緒に煮て臭み消しにお使いください。
5、梅の実と味噌をブレンダーにかけてできあがり
清潔な瓶に移し、冷蔵保存で約1年ほど保存できます。
トラブルシューティング
表面に産膜酵母という、白い膜がはることがありますが、取り除けば食べることができます。変色した部分を取り除いてください。
食べ方いろいろ
・野菜スティックにつけて
・お味噌汁を作っても梅風味で美味しい
・冷や汁にもよく合います
・はんぺんやお揚げに塗って魚焼きで焼いておつまみに
・おにぎりの具やご飯のお供に
使い方次第でいろんな食べ方ができますので、ぜひ楽しんでみてください!
おてがる梅味噌アレンジレシピ「梅味噌冷や汁」の作り方・レシピ
梅の香りが夏にぴったり。食欲がないときでもさらさら食べられます!
材料(2人分)
・きゅうり 2本 薄くスライス
・ミョウガ 2つ 薄い輪切り
・シソの葉 10枚 千切り
・青ネギ 1/2束 小口切り
・ごま 小さじ1
・氷 適量
・ご飯 お茶碗2杯分
・梅味噌 大さじ3
・塩麴 大さじ1
・鰹節パウダー 大さじ1.5(パウダーが無い場合ちぎって小さくする)
・水 500ml
作り方
1、ごはんを水でよく洗い、ぬめりをとって氷水につけてご飯を冷やしておく
2、きゅうりをふたつまみの塩をまぶし、10分くらい放置して水を固くしぼる
3、大き目のボウルに梅味噌、塩麴、鰹節パウダー、お水を入れ、よく混ぜる
4、ボウルにキュウリ、ミョウガ、青ネギ、ごまを加え(シソの葉以外)よく混ぜる。
氷もいれて汁を冷やしておく
5、冷やしておいたご飯をザル上げして茶碗に盛り、上から汁をたっぷりかけて、しそをのせたら完成
小暑(しょうしょ)とは
2022年7月7日~7月22日は小暑です。梅雨が明け、本格的な夏の暑さが始まります。7月7日は七夕でご節句のひとつです。短冊にお願い事を書いて飾るのが楽しみですね。夏の土用入り(2022年7月23日)も控えています。青い空が高く、気温もぐんぐん上昇します。
二十四節気 夏の暦
初夏: 立夏、小満
仲夏: 芒種、夏至
晩夏:小暑(←今ここ)、大暑
小暑の旬野菜
はしり(市場に出回りはじめたもの、初物)
冬瓜、ずいき
さかり(おいしくて栄養価も高く、価格も安定)
じゅんさい、さやいんげん、おくら、ゴーヤ―、唐辛子類、ズッキーニ、ピーマン、パプリカ、トウモロコシ、キャベツ、にんにく、きゅうり、ミョウガ、茄子、枝豆
なごり(旬の終わりかけ、コクや深みを楽しむ)
さんとう菜、アスパラガス
小暑の旬食材
くだもの
ブルーベリー、ハスカップ、さくらんぼ、もも、すもも、イチジク、メロン、すいか、ライチ、パッションフルーツ、マンゴー
魚介
サザエ、ホヤ、ホタテ、牡蠣、うに、あわび、たこ、えび、花咲ガニ、カツオ、スズキ、鮎
梅雨が明け、夏本番です!
夏らしい雲がみられるようになってきましたね!小暑を迎え、次の節気は大暑となり、1年でいちばん暑い季節を迎えます。外気と室内との気温差が自律神経を乱すので、羽織ものを持ち歩くなどの対策をしっかりしましょう。
きゅうり、みょうが、おくらなども旬を迎え、夏野菜が美味しくなる季節です。体力を奪われがちなこの時期に、魚介類のたんぱく質で精をつけましょう。とくに旬を迎えるあさり、かれい、あなごはおすすめの食材です。
2022年も半分が過ぎ、後半はスタートしたばかりです。日々の養生で体を整え、後半も進んでまいりましょう!