やさしい日本酒講座

2019年01月06日

「新酒」とはどんなお酒?「しぼりたて」「初しぼり」の違いは?│マダム下宮のやさしい日本酒講座 vol.4

東京・東中野にある、少量生産日本酒の専門店「美酒和膳 ひがし中野 しもみや」。本格的な和食とのペアリングで日本酒の提供してくれる同店のマダム・下宮みどりさんによる、ビギナーのためのやさしい日本酒講座、好評開講中です♪

「美酒和膳 ひがし中野 しもみや」とはどんなお店? くわしくはこちら≫

新年がやってまいりました! おめでたいこの時期は、日本酒好きにもたまらない季節、そう「新酒」がたくさん出回る時期です。「やさしい日本酒講座」第4回目は、新酒についてマダム下宮に聞きました。

「新酒」とはどんなお酒?「しぼりたて」「初しぼり」の違いは?│マダム下宮のやさしい日本酒講座 vol.4
「新酒」とはどんなお酒?「しぼりたて」「初しぼり」の違いは?│マダム下宮のやさしい日本酒講座 vol.4

ハッコラ編集部:「あけましておめでとうございます! 新酒をいただきたいですっ(呑)!」
マダム下宮:「あけましておめでとう。新年早々、気が早いわね(笑)。でも、新酒についてちょっとお勉強してから飲むと、もっと新酒がおいしく感じられるわよ(和)」

「美酒和膳 ひがし中野 しもみや」のマダム下宮
「美酒和膳 ひがし中野 しもみや」のマダム下宮

たしかにこの時期は、「しぼりたて」や「初しぼり」などと書かれたお酒を見ることが多くなります。これらも新酒なのでしょうか…? さっそくマダム下宮に教えていただきましょう。やさしい日本酒講座、第4回目の始まり始まり…!

新酒ってどんなお酒?

12月から3月ごろまで酒屋さんで見かける新酒
12月から3月ごろまで酒屋さんで見かける新酒

2018年の秋に収穫されたお米で作られ、同年度末から2019年3月ごろまで出回るお酒が「新酒」

新酒を理解いただくには、普段使っているカレンダーを、一度忘れてほしいんです。なぜなら、ややこしくなるだけだから(笑)。
原料のお米を中心に考えるとわかりやすいのですが、ついこの前、実りの秋に収穫されたお米が一番新しいお米ですね。2018年(平成30年度)のお米です。
そのお米は、収穫後すぐに酒蔵へ送り込まれ、日本酒造りが始まります。仕込み始めてから約2ヶ月すると日本酒が完成。これが新酒として市場に出回ります。大体12月から3月ごろまで酒屋さんで見かけるはずです。

「しぼりたて」や「初しぼり」は、新酒とは違うの?

「しぼりたて」や「初しぼり」ってどんなお酒?
「しぼりたて」や「初しぼり」ってどんなお酒?

「しぼりたて」も「初しぼり」も新酒のこと

「しぼりたて」も新酒ですし、「初しぼり」も新酒です。
何が違うのと言うと、「しぼりたて」は絞ってすぐに出荷された日本酒で、「初しぼり」は秋に収穫されたお米を初めて仕込んで、初めて絞った日本酒の事を言います。

「しぼりたて」は、出来たてのフレッシュな日本酒=“新酒”

新酒は爽快感があっておいしいく、熟成させるとさらに味わい深くなるのは、他の発酵食品と同じですね。出来たてをいただくフレッシュな新酒と、時間をかけて熟成された日本酒、どちらもそれぞれの良さがあります。それを理解すると、「しぼりたて」と書いてあるお酒は、出来たての日本酒=“新酒”である事がわかり、お酒のラベルを見るのが楽しくなるはずです。

「初しぼり」と言えるのは、一番最初に仕込んで、一番最初に絞った“新酒”だけ

もうひとつの「初しぼり」は、私たちで言うと「初物」と似ています。
旬の物を始めて口にしたとき「初物」と言いますね。2度目、3度目口にするときには使えない言葉です。新酒も1種類で終わらず、色々な種類の新酒がひとつの蔵から市場に出回ります。しかし、「初しぼり」と言えるのは、一番最初に仕込んで、一番最初に絞られた“新酒”のみです。こうしてみると、日本酒って楽しいですよね。

新酒ってどんな味? どう楽しめばいい?

口の中で弾けるような心地よい刺激のある新酒
口の中で弾けるような心地よい刺激のある新酒

口の中で弾けるような心地よい刺激のある新酒は、寒い季節の料理と合わせて楽しんで

新酒は出来たてなので、ピリピリした感じがあったり、口の中で弾けるような感じがするのが大きな特徴だと思います。若々しいとか、荒々しい感じがして、心地よい刺激があります。それが新酒の良さです。その刺激が、飲んだ後の口の中をさっぱりさせるのではないでしょうか。そしてまた飲みたくなる、食べたくなるといった感じ。あまり難しく考えず、寒い季節の料理と合わせて楽しんでみてはいかがでしょう。

新酒に合う食べ物の選び方は?

後味スッキリの新酒はお作りや焼き魚にもピッタリ!
後味スッキリの新酒はお作りや焼き魚にもピッタリ!

食べ物と一緒に新酒を飲み込むと、お口の中がスッキリ!

新酒は出来たてなので、甘味があるお酒も、濃厚タイプのお酒も、舌に刺激を感じたり、口の中で弾ける感じがあります。食べ物が口の中に残っているところへ、新酒を口にして飲み込むとお口の中はスッキリ! ということで色々な料理に合わせやすいのが特徴です。

後味スッキリの新酒は、鍋料理や揚げ物、お作りや焼き魚にもピッタリ!

寒い季節は体を温めてくれる鍋料理が恋しくなりますが、日本酒独特のお米のほんのりした甘さと新酒のスッキリした後味が口の中を洗い流してくれて、よく合うのではないでしょうか。また、天ぷらのような揚げ物、お造りや焼き魚にも、後味がスッキリしている新酒は相性がいいはずです。
新酒の味はこの季節しか楽しめないので、ぜひ体験してみて下さい。

マダムおすすめ!1月に飲みたい新酒はこれ!

神奈川県茅ヶ崎市の「熊澤酒造」による『天青にごり酒』

神奈川県茅ヶ崎市の「熊澤酒造」による『天青にごり酒』
神奈川県茅ヶ崎市の「熊澤酒造」による『天青にごり酒』

茅ケ崎駅(神奈川県茅ヶ崎市元町にあるJR東日本の駅)からローカル線に乗り換えて2駅の所にある、湘南に残された最後の蔵元。毎年夏になると、この蔵で造っている地ビール「湘南ビール」を飲みに訪問するのが楽しみ。この蔵も杜氏が農大OB、キリッとした新酒独特の酸味が実に良い!

熊澤酒造
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湘南ビール(熊澤酒造酒蔵部) Twitter

秋田県横手市の「日の丸醸造」による『まんさくの花 槽(ふね)しずく』

秋田県横手市の「日の丸醸造」による『まんさくの花 槽(ふね)しずく』
秋田県横手市の「日の丸醸造」による『まんさくの花 槽(ふね)しずく』

日本酒を覚え始めるとよく聞くようになる酒蔵のひとつ。新酒とあって酸味が口の中全体に広がり飽きさせないので、無理なくどの料理にも合わせやすい楽しみな1本。

日の丸醸造
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日の丸醸造 Instagram

秋田県湯沢市「木村酒造」による『福小町 しぼりたて生原酒』

秋田県湯沢市「木村酒造」による『福小町 しぼりたて生原酒』
秋田県湯沢市「木村酒造」による『福小町 しぼりたて生原酒』

こちらも秋田県の新酒。酸味と淡い甘味をほんのり感じるひとつ。スキッと爽快な味なので、料理との相性も実にいい1本。お正月料理にとっても合うはずです。

木村酒造


新酒にもいろんな種類があります。同じ酒蔵の新酒を飲み比べてみたり、新酒とお正月料理を組み合わせてみたり、今しか味わえない新酒を大いに楽しみましょう。

美酒和膳 ひがし中野 しもみや

しもみやさんの投稿 2016年10月6日木曜日

小泉武夫先生の教え子だったご主人とマダム下宮が営む、少量生産日本酒の専門店「しもみや」

東京農大醸造学科の卒業生で、小泉武夫先生の教え子だったご主人の下宮龍児さんと、マダムの下宮みどりさんが営む、少量生産日本酒の専門店「美酒和膳 ひがし中野 しもみや」。意識して珍しい日本酒だけを置いている訳ではなく、「小さな蔵が伝統を引き継ぎ、自分たちの手で丁寧に作り上げる少量生産の日本酒を楽しんでほしい」、「大量生産では決して出せない本物の日本酒の味を味わってほしい」という想いからセレクトされた日本酒と、季節の発酵料理が味わえるお店です。

しもみやさんの投稿 2016年11月25日金曜日

日本酒と季節の発酵料理のペアリングは、マダム下宮におまかせで安心

旬の食材を活かした、体に優しくて日本酒に合う発酵料理の数々は、まさに“日本酒を楽しむための料理”。ご主人による発酵料理が次々と出されますが、日本酒とのペアリングはマダムにおまかせで安心。料理が出されるタイミングで、その料理と合う日本酒をマダムが出してくれます。
日本酒に詳しくない方も、いろんな日本酒の飲んできた方も、ともに大満足すること間違いなし! 東中野の醸し場「美酒和膳 ひがし中野 しもみや」にぜひ足を運んでみてくださいね。

「美酒和膳 ひがし中野 しもみや」店舗情報

店名:美酒和膳 ひがし中野 しもみや
URL:オフィシャルサイト食べログFacebookページTwitterInstagram
住所:東京都中野区東中野1-52-18 クワハウス1階(Google Map
営業時間:PM6:00~AM1:00/LO.12:00
定休日:毎週月曜日
電話/FAX・メールアドレス:TEL&FAX:03-3363-7878 ※ご予約は4名様まで/e-mail:sake-shimomiya@sirius.ocn.ne.jp

下宮みどり

下宮みどり

少量生産日本酒の専門店「美酒和膳 ひがし中野 しもみや」のマダム。1958年、鹿児島県は桜島で生まれ育つ。同店を立ち上げるまで、長くアパレルの仕事に携わる。夫は、同店の店主で東京農大醸造学科のOB、小泉武夫先生の教え子である下宮龍児氏。龍児氏は、同級生は酒蔵の跡継ぎがほとんどという他にない大学で学ぶ。しかし、年々廃業する同級生の蔵の事実を知り、何とかしたいという龍児氏の背中を押し、2004年、夫婦で同店を立ち上げる。手作りされる本物の日本酒は実に数が少なく、出会うチャンスがないため、「感動してほしい!本物の味を知って目覚めてほしい!」と願い、同店を営んでいる。 https://www.shimomiya.jp/

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