東京・東中野にある、少量生産日本酒の専門店「美酒和膳 ひがし中野 しもみや」。本格的な和食とのペアリングで日本酒の提供してくれる同店のマダム・下宮みどりさんによる、ビギナーのためのやさしい日本酒講座、好評開講中です♪
「美酒和膳 ひがし中野 しもみや」とはどんなお店？ くわしくはこちら≫
第8回目は、日本酒の古酒について、マダム下宮に聞きました。
日本酒にも古酒があるって本当⁉ │マダム下宮のやさしい日本酒講座 vol.8
ハッコラ編集部：「日本酒にも古酒があるって本当ですか？」
マダム下宮：「実は、あるのよ（ニコ）。ただし、古酒と言っても、認識されだしたのは最近だから、知らない方もいらっしゃると思います^^」
「美酒和膳 ひがし中野 しもみや」のマダム下宮
本来あまり“寝かす”ということをしない日本酒にも古酒があるとは…！ マダム下宮のやさしい日本酒講座、第8回目の始まり始まり…！
日本酒にも古酒があるって本当？
日本酒にも古酒があるって本当？
古酒は最近認識されるようになった日本酒
あります。日本酒には、新酒から古酒まで、幅広くあるんです。古酒を飲ませる専門店があったほどですから。古酒は日本酒の歴史上、最近認識されるようになったお酒で、専門に造る酒蔵もわずかに存在する程度。しかし、ほとんどの古酒は、蔵で偶然眠っていたとか、忘れていて掃除をしたら出てきた、というケースもあり、その良さはこれから理解され、広がっていくでしょうね。
古酒の定義とは？
古酒の定義とは？
日本酒の古酒の定義ができるのはこれから
歴史が浅い古酒、残念ながら決まった定義はないようで、造ってから3年以上とも5年以上とも言われます。長い歴史がある日本酒ですが、ウィスキーやワインなどの様に寝かせて世に出すお酒ではありませんでした。だから古酒は近年、その良さが認められた未知なるお酒といえるでしょう。だから定義がなくて当然です。広く認められるようになってきたら、日本酒の古酒という位置づけが生まれるでしょうね。
古酒はどうやってできるの？
古酒はどうやってできるの？
上手に寝かせれば、日本酒も古酒になる
前回の記事「日本酒はいつまで飲めるの？正しい保存法とは？」でも触れましたが、日本酒は長期保存すると腐ると思っている人がまだまだ多いです。上手に保存すると日本酒の古酒が誕生します。寝かせるといっても様々です。蔵の冷蔵庫で何年も何十年も寝かせるとか、蔵の中は温度変化が少ないのでそこで常温保存するとか、使わなくなった洞窟で寝かせるなど色々です。そして開封して試飲してみたら、おいしい日本酒の古酒に生まれ変わっていたという事もあります。奇跡ですよね！
また、どんな日本酒通でも日本酒の古酒の存在は知らない人が多いです。それは歴史が浅いので知らなくて当然です。蔵の人も今自分達が造っている日本酒が将来、寝かせた事でどんな古酒になるかはわかりません。寝かせる為に造っていないからです。古酒だけを造る蔵もありますが、経済的にそう簡単にまね出来ることではないんですよ。
古酒のおいしい飲み方
古酒のおいしい飲み方
中華料理、チーズや燻製に合う古酒
古酒は普通の日本酒を楽しむ時のような和食料理には合わないでしょう。食事をしながら楽しむのであれば、和食ではなく、こってりした中華や濃い味付けのお肉料理には合うでしょう。また食事が終わった後でしたら、チーズやドライフルーツ、燻製など、味がはっきりしているものと合わせると良いと思いますね。
マダムおすすめ！5月に飲みたい日本酒はこれ！
長野県長野市の西飯田酒造店のよる「積善 純米吟醸生原酒」
長野県長野市の西飯田酒造店のよる「積善 純米吟醸生原酒」
こちらは注目の酒蔵です。造り手は東京農大卒業生で主人の後輩。農大で研究開発が進む花酵母を使って造るというのがここの大きな特徴。今回はピンクの薔薇の花酵母で造られた日本酒。ほんのり甘く、切れが非常に良く今飲み頃を迎えています。
愛知県岡崎市の柴田酒造場により「众(ぎん)生酛純米生原酒うすにごり」
愛知県岡崎市の柴田酒造場により「众(ぎん)生酛純米生原酒うすにごり」
生酛造りと聞くとちょっと癖がありそうで構えてしまうんですが、実際飲んで見るとその独特の癖を感じさせない！お米の味と甘さと飲んだ後、切れがあるのでまた飲みたくなる1本。食中酒としてお薦め出来ます。
宮城県大崎市の新澤酒造店＋Kによる「超濃厚ヨーグルト酒」
宮城県大崎市の新澤酒造店＋Kによる「超濃厚ヨーグルト酒」
こちらも東京農大卒業生の蔵。伯楽星とか愛宕の松を造る蔵ですが、数年前から地元のジャージー牛乳のヨーグルトとここの日本酒と合わせたリキュールが人気。アルコール度数も5度と低く、お酒が苦手な人にも大人気。ヨーグルトは発酵していますので風味が変化します。デザート代わりに少しいかがでしょう。
美酒和膳 ひがし中野 しもみや
しもみやさんの投稿 2016年10月6日木曜日
小泉武夫先生の教え子だったご主人とマダム下宮が営む、少量生産日本酒の専門店「しもみや」
東京農大醸造学科の卒業生で、小泉武夫先生の教え子だったご主人の下宮龍児さんと、マダムの下宮みどりさんが営む、少量生産日本酒の専門店「美酒和膳 ひがし中野 しもみや」。意識して珍しい日本酒だけを置いている訳ではなく、「小さな蔵が伝統を引き継ぎ、自分たちの手で丁寧に作り上げる少量生産の日本酒を楽しんでほしい」、「大量生産では決して出せない本物の日本酒の味を味わってほしい」という想いからセレクトされた日本酒と、季節の発酵料理が味わえるお店です。
しもみやさんの投稿 2016年11月25日金曜日
日本酒と季節の発酵料理のペアリングは、マダム下宮におまかせで安心
旬の食材を活かした、体に優しくて日本酒に合う発酵料理の数々は、まさに“日本酒を楽しむための料理”。ご主人による発酵料理が次々と出されますが、日本酒とのペアリングはマダムにおまかせで安心。料理が出されるタイミングで、その料理と合う日本酒をマダムが出してくれます。
日本酒に詳しくない方も、いろんな日本酒の飲んできた方も、ともに大満足すること間違いなし！ 東中野の醸し場「美酒和膳 ひがし中野 しもみや」にぜひ足を運んでみてくださいね。
店舗情報
店名：美酒和膳 ひがし中野 しもみや
URL：オフィシャルサイト／食べログ／Facebookページ
住所：東京都中野区東中野1-52-18 クワハウス1階（Google Map）
営業時間：PM6:00～AM1:00／LO.12:00
定休日：毎週月曜日
電話／FAX・メールアドレス：TEL&FAX:03-3363-7878 ※ご予約は4名様まで／e-mail:sake-shimomiya@sirius.ocn.ne.jp