2022年11月7日~11月21日、二十四節気の「立冬(りっとう)」にあたります。二十四節気(にじゅうしせっき)とは古代中国から伝わったもので、春夏秋冬をさらに約15日間ずつ分けた暦です。
前回の節気である「霜降(そうこう)」では、秋最後の節気となり紅葉の最盛期を迎えました。今回ご紹介する「立冬(りっとう)」はどのような季節を迎えるのでしょうか?
この記事では、今の時期に旬を迎える野菜を使った発酵保存食の作り方・レシピとともに、立冬についてご紹介します。今回は旬を迎える大根を使って、手軽に仕込めるべったら漬けの作り方です。またそのアレンジレシピ、べったら漬けと鮭の甘いお味噌汁をご紹介します。
季節の発酵保存食シリーズ【立冬】べったら漬けとは?
べったら漬けとは、塩漬けした大根を米麹と砂糖で漬けた漬物です。今回は砂糖を使わず、塩と甘酒と昆布だけで手軽に仕込めるべったら漬けをご紹介します。もともと長期保存の目的で作られていないお漬物ですが、2週間ほどは保存できます。発酵が進むと甘酒の酸味が増してくるので、なるべくおいしいうちにいただくのがおすすめです。
「べったら漬け」の作り方・レシピ
材料(作りやすい量)
・大根 1/3本(葉の付いている方がおすすめ) 8㎜ほどのいちょう切り
・塩 小さじ1
・甘酒150g
・塩 小さじ1/2
・昆布 ハサミなどで細くカット ひとつかみ
作り方
1、大根と塩を混ぜ半日置き、大根から出た水分を手でぎゅっと固くしぼる
2、甘酒と塩を加えよく混ぜる
3、昆布を加えよく混ぜる
4、煮沸消毒かアルコール消毒をした瓶に詰めて完成。冷蔵保存で翌日から食べごろです。
手作りすれば無添加のべったら漬けが食べられます。意外と簡単にできますので、ぜひ作ってみてください。
アレンジレシピ「べったら漬けと鮭の甘いお味噌汁」の作り方・レシピ
べったら漬けの漬け汁もたっぷりいれた、麹の甘いお味噌汁です。
材料(2人分)
・べったら漬け ひとつかみ
・べったら漬けの漬け汁 大さじ4
・鮭 1切れ 一口大カット
・たまねぎ 1/4玉 くし切り
・水 450ml~
・お味噌 大さじ2
・小口ネギ 少々
・七味 少々
作り方
1、鍋にべったら漬け、玉ねぎ、漬け汁、水を入れ、沸騰したら中火にして10分ほど煮る
2、鮭を加える。鮭に火が通ったら火を止めてお味噌を溶かし入れ、ねぎ、七味をふりかけて完成
立冬(りっとう)とは
2022年11月7日~11月21日は立冬です。いよいよ冬の暦になりました。冬は貯蔵の時とされ、春に向けてのエネルギーを貯める期間です。北の地域では初雪も降る季節。農作物の種まきはおおむね終わり、農閑期をそろそろ迎えるころ。着々と冬は近づいています。こたつやヒーターを出して、寒さに備えた冬支度を始めましょう。
二十四節気 冬の暦
初冬:立冬(←今ここ)、小雪
仲冬:大雪、冬至
晩冬:小寒、大寒
立冬の旬野菜
はしり(市場に出回りはじめたもの、初物)
くわい、春菊、ながいも、長ネギ、はくさい、ほうれん草、ブロッコリー、れんこん
さかり(おいしくて栄養価も高く、価格も安定)
えのき、えりんぎ、かぶ、かぼちゃ、ぎんなん、ごぼう、さつまいも、さといも、カリフラワー、大根、チンゲン菜、にんじん、ルッコラ
なごり(旬の終わりかけ、コクや深みを楽しむ)
さんしょう、しいたけ、じゃがいも、なめこ
立冬の旬食材
くだもの
かき、かりん、キウイ、みかん、ゆず、りんご
魚介
はまち、うなぎ、かます、きんき、こはだ、さけ、さば、さわら、さんま、にしん、ふぐ、ぼら
いよいよ冬の暦になりました!
冬は次の季節のためにしっかりエネルギーを貯めて、ゆっくり休むことが大切です。秋の土用は11月6日に明けましたが、引き続き秋の養生を続けていきましょう。太陽の動きに合わせて、朝はゆっくり起き、夜は早く寝ると体の疲れが取れやすくなります。
この時期に旬を迎えるレンコンは、養生食にぴったりの食材です。穴が多く見通しが立つということから、縁起物ともされています。冬の養生がまた次の季節に返ってきます。ぜひ毎日を大切に過ごし、体と心を丈夫に育てる食事、習慣を整えてまいりましょう。